12/08/2016
ただ今エディンバラ時間8月11日(木)午後16時。
先ほど、プレビューも入れて7回目のステージが終了しました。
前回のミスがトラウマになり毎ステージ極度の緊張に襲われながらも、多少のミスはありましたがなんとか無事に幕を降ろすことが出来ました。
少ないながらお客さんも入り、レビュアーも来たのでどう判断されるかステージが終わってからも恐怖の日々は続きます。
お客さんには来て欲しいけど来てほしくない。
レビューは出て欲しいけど、出て欲しくない。
毎日そんな葛藤と戦いながら、朝から寒さと雨の中ビラを撒いています。
昨日から「ハーフプライスチケット」が始まりました。
チケット売り場には半額チケットを求めて長蛇の列ができます。
その周りには様々な団体がチラシを配りに来るので大混雑です。
ご覧の通り、雨が降ると8月とは思えない寒さです。
今年はアジア勢では韓国シーズンと、台湾シーズンというのをやっていて台湾、韓国からは大勢のカンパニーが来ています。
しかも一つのカンパニーの規模がデカイので大人数。
10人以上で一斉にチラシをまきながら大声で宣伝するので注目度が違います。
それに比べて僕たちは2人。この人ごみの中でひたすらチラシを手渡します。
本当に地道な作業ですが、これしか方法がないので仕方ありません。
とにかく一人でも多くの人にチラシを渡すしかないのです。
それが終わると、悴んだ手を擦りながら劇場に戻り本番の準備をします。その最中、他のカンパニーと一緒になるのでよく情報交換をします。
互いの客の入り状況や、レビュアーの様子、チラシの撒いている場所から、それぞれの国の演劇事情まで…。
短い時間ですが、そう言った情報がとても役に立ったりするので大切な時間です。たまに一方的に愚痴を言われて終わることもありますが…。
そして、上演後は他の劇場の偵察です。約300近くある劇場グループの中でもTOP4と言われる「pleasance」「assembly」「underbelly」「gilded balloon」。
その他にも中堅どころの「C venues」、去年僕たちがやった「ThespaceUK」、そしてそれらの中でも圧倒的なレビュアーの評価と絶対的なアート感覚を持つ「summerhall」。
こういった劇場に足しげく通い、観劇はもちろんの事、今後の為に情報を集めるのです。
「assembly」のメイン広場。といってもこれはごく一部。
中はとてつもなく広く、街のあちこちに30箇所ぐらい劇場を持っています。
観に行った「assembly」の劇場の一つ「studio4」の入り口。ここに長蛇の列が出来るんです。
ちなみに観たのは「White Rabbit Red Rabbit」という作品で、NYを始め世界中で上演されている有名な作品。俳優はたったの一人。
でも、その俳優も舞台に上がるまで台本は全く見れません。
舞台に上がった時に初めて台本を渡されて、恐る恐るそれを読み始めるというイマーシブシアター的な作品。
観客は全員に番号を振られ、台本の中で「観客の5番は舞台に上がりなさい」とか指示があると観客も舞台に上がらなければいけないんです。
一人の俳優と観客全員で作る、その瞬間にしかできない作品。
ウーピーゴールドバーグもこの台本で舞台に立っています。
劇場なんですが、普段はエディンバラ大学の構内なのでこんな素敵な空間もあります。
そして一度に数百人が入れる「underbelly」のメインテント。ここも至る所に劇場があります。
今週いっぱいまでがレビュアー週間なので、沢山のレビュアーがあちこちにいます。そして来週までには様々な作品のレビューが出続けるので、僕たちもこれから作戦会議です。
3分の1が終わりましたが、まだまだ当分気が抜けそうもありません。