07/07/2017
さて、7月に入りEdinburgh入りまで約3週間となりました。
今年は例年より早目に準備を始めたこともあり、台本も若干余裕を持って脱稿しました。
とはいえ苦しさは変わらずで、のたうち回りながらの執筆でした…。
ですが、内容は満足のいくものが書けましたので、残りの3週間で3Dにする作業に全力を注ぎます。
初めて戯曲というものを書いたのは、確か22〜3歳ぐらいの時。
「ぴあ」の「はみ出し募集コーナー」で謎の演劇研修所が俳優を募集してまして、そこに応募したのがきっかけです。
パソコンもワープロもなく、書き方もわからない状態なのに、見よう見まねで90分の物語を書きました。
内容はさっぱり覚えてませんが、今となってはいい思い出です。
それから紆余曲折あり、これまでに舞台、テレビ、映画、イベントなど脚本家、作家として200本あまりの台本を書いてきましたが、楽に書けたことは一度もありません。
じゃあ「なんでやってんだ」って話なんですが…。
きっと楽にかけるようならとっくに辞めてるんだと思います。
話が逸れました。さて、今回の物語は「Little Boy」です。
ですが、台本の中では具体的な記述を一切しませんでした。
日時や特定の名前、名称など、あの「Little Boy」を連想させる台詞は一切ありません。
なので、世界中からやってくる観客の皆さんはどこで、あの「Little Boy」だと気付くでしょうか。
ただ、物語内で語られるエピソードは全て史実通りなので、観る側の情報量によっても左右される物語だと思います。
今回の戯曲を執筆しながら「どれほど無知なのか」を思い知らされました。
日本人ですらほとんどの人が「知っているつもり」になってること…。
ちゃんと世界に届けるために、これまで以上の膨大な台詞量に苦しみながら稽古は続きます。