05/08/2016
さて、Edinburgh入りしあっという間に3日目が終わりました。
日々のリアルタイムな状況はTwitterなどでお知らせしていますので、ご存知かと思います。
余談ですが、ヨーロッパはどちらかというとFacebookよりもTwitterが強いです。
なので僕たちも基本はTwitterベースで動いています。
これまでTwitter上でしか知らなかった海外のアーティストと劇場前などでバッタリ会うととても新鮮です。
現地入りしてからの3日間は怒涛のペースで動きます。
1日目は、前回書いた通りランタンで夜を明かしました。
そして2日目。
まずは劇場入りです。
基本的にすべてのカンパニーは劇場の状態を把握出来ません。
もちろん事前に図面や昨年の写真などでなんとなくはわかるんですが、直接劇場を下見することが出来ないので現地入りしないと劇場の本当の様子はわからないんです。
これはUKベースのカンパニーも一緒で下見は一切出来ません。
と、いうか劇場サイドも直前に劇場作りをするので、作ってみないとわからないんです。
劇場に入って初めて「…あ、ここが入り口なんだ」とか「天井低っ」みたいなことが平気で起こります。
でも、参加するすべてのカンパニーが同じ条件なので文句は言えません。
1年目は事前にもらっていた図面と違ってびっくりしたりもしましたが、もう3年目。
どんな変更にも柔軟に対応できるように準備して臨んでいます。
改めて説明しますと、今回使う劇場はspotlitesはイングランドのKentに常設の劇場を持っており、毎年8月になるとEdinburghにやってきてThe Royal Society of Edinburgh(日本語で言うところの王立スコットランド協会)という建物の全体を劇場として運営しています。
基本的にfringeの劇場はどこも同じスタイルで教会やホテル、学校、バー、公園などありとあらゆる場所を様々な劇場運営団体の手により劇場に変えてしまうんです。
spotlitesはその建物の中に6個の劇場を作り、運営しています。
ちなみに事前にもらった資料では5個だったのに、行ってみたら6個に増えてました。
僕たちはその中のThe Innovate Studioという名前のコの字型の劇場を使います。
劇場入りして感じたのは、なんとか協会〜ってだけあって気品が漂ってます。
そして常設の劇場を持っているだけあってアーティストへの対応もしっかりしています。
挨拶や手続きもそこそこにすぐにテクニカルリハーサルに突入します。
何せspotlitesだけで65もの作品をやるんです。
日本では1つの作品で通常1日〜2日がかりでやる作業。
それをたったの1時間半でやらなくちゃいけないんです。
音響のチェック、照明の直し、その他美術の確認や仕込みの段取り、芝居のキッカケの確認。
ですが、そこも3年目。できる限りの音響、照明などのキッカケを減らして、面白い作品にするのもfringeに参加するための知恵だとわかりました。
慌ててテクリハを終え、今度はFringe Centralというfringeの事務局がある場所へ行きfringe参加者の証明パスを受け取りに。
その後は街を歩き、人の流れやチラシの貼れそうなところを探すための散策。
やることは山積みです。
今年のパンフレット。すこい分厚くて、完全に本です。これに3000ステージがすべて掲載されてます。
街のいたるところにこういった広告が出ます。
事前に広告として街の一角を販売するんです。
横断幕やバナー、ポスターなどいろいろな種類があるんですが、このサイズで一区画(全部で5箇所ぐらい?)で1ヶ月600ポンド(日本円で8万円)。
高いとお思いでしょうが、でもこの広告が効くんです。
集客には絶大。一般的には20万円の広告パックが通例なんですが…。
MY COMPLEXの名前が入った広告をバンと出したい。
来年はどなたか…。
さてと、そんなこんなで3日目。
いよいよドレスリハーサルです。
日本ではゲネプロと呼ばれているお客さんを入れない状態での最終リハーサル。
実は今年はこれがあるだけでもかなり気持ちが楽です。
昨年までの劇場ではドレスリハーサルの時間がなく、テクリハからいきなり本番だったりしたので…。
まだまだ不安はありますが、実際の劇場でフルで通すことが出来たので一安心。
でも修正点もいっぱいあり、宿に戻ってまたひたすら稽古です。
そして、今日。
いよいよプレビューです。
このプレビューというシステムも日本にはないシステム。
僕たちは4日、5日をプレビューに設定してます。
ようは試演?のようなもので、このプレビューでの状態を見て本番初日に向けて内容を調整したり、反応を確認したりするんです。
と、いうことでプレビューのスタートです。