各国のブロックチェーン関連のスタートアップは様々な規制があるなかでも、ICO(新規仮想通貨公開による資金調達)を展開している。先進的な分野の起業であるがゆえ、まだまだ課題や問題も多いが、すでに世界の幾つかの都市は優遇税制など含めて来たる新時代への取り組みを着々と且つしたたかに進めています。
なかでもシンガポールやドバイなどの取組みはウォッチが欠かせない都市ですが、いま世界中の金融期間や投資家から注目を浴びている一つの“街”があります。
スイスのZug(ツーク)。
—人口でいえば約3万弱、面積でも22㎢にも及ばないツーク州の州都。規模からすれば、都市というより“街”というサイズです。以前より税率の低さから多国籍企業の本社や法人の拠点としても有名でしたが、最近はブロックチェーン系スタートアップやベンチャー企業が集まる『Crypto Valley(クリプトバレー)』として知れ渡っています。
先日も来日してmeet upなど開催したヴィタリック=ブリテン氏が考案した暗号通貨「Ethereum(イーサリウム)」など数多くの企業が拠点としており、ブロックチェーンや暗号通貨関連の企業が集まってきています。ただ、スイスの金融庁(FINMA)は現在 ICO に慎重であり公然と歓迎しているわけではありません。とはいえ今後も大きな成長が見込まれ、サンフランシスコの「シリコンバレー」やイスラエルと同じく、世界の“変革”の拠点の一つとなりつつあります。
翻ってアジアや日本の動きはどうでしょうか?
今後のビジョンや展開についての情報は、このALIS掲載の記事で随時アップしていきますが、アジアや日本の中に「クリプトバレー」に匹敵する拠点や中心地が生まれるのでしょうか。
一つの考察ではありますが、以下の企業やお店には共通項があります。
Omise Japan株式会社
GMOコイン株式会社
株式会社サイバーエージェントビットコイン
そして、株式会社ALIS
また、ニュースなどでも話題となったお店・NEMBar (*仮想通貨決済可能なバー)
以上は、すべて「渋谷区」に本拠地を置いています。また、これら以外の多くのブロックチェーン関連や「評価経済」時代に対応する起業、またVCやファンドが集う場所としても変貌しつつあります。これはあくまで一つの可能性にすぎませんが、音楽や映像やアートの発信地としての渋谷、若者が集まる場所としての渋谷、それだけではない可能性を、この約15㎢に過ぎない“街”は秘めているのではないかと考えています。
これからの近未来、経済面だけでなく、歴史的にも、人間のライフスタイル面でも大きな変革を及ぼすであろうブロックチェーンの技術。このALISでの私の連載は、アジアや日本の「クリプトバレー」の情報を核として進めてまいります。
まずは記事を楽しんでいただければ何よりです。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。