個人での情報管理を助け、情報銀行とのやりとりを容易にする仕組み「PDS」。情報銀行成功の鍵?「パーソナルデータストア」のご紹介。
情報銀行の事例をレポすると言いましたが、またまたその前に。
なにせ、某アリス大御所が
っておっしゃってますので。
個人にパーソナルデータを取り戻しても、個人での管理はどうするの?
結局、どこかの情報銀行に丸投げでおまかせになりかねない。
はい。でも、政府もそこは危惧していて助けるインフラを検討してる。
情報銀行のおさらいも含めて少しお付き合いください。
今の世の中は、GAFAなど大企業が、Web無料サービスなどを通じて個人の購買や行動ログを取得し、専有してきました。
これに反発して、「個人へパーソナルデータを回帰させる動き」が、EU発で世界に広がりつつあります。
また、GAFAなど大企業も、いままでは無償サービスなどで収集したライフログなどのビッグデータをマーケティングに活用することで、大きな利益を得てきました。
しかし、自社データのみでの成長は、次第に限界を迎えつつあります。
個人も、大企業からパーソナルデータを取り戻し、自らライフログ等のデータ管理・運用できれば、高い対価や高品質のサービスが見返りに得られるとの期待が出てきました。
また日本政府にとっても、個人が起点の課題解決型の新ビジネスが発展すれば、福祉とGDP生産性向上の両方が狙える、ビッグチャンスと捉えられます。
現在の日本が、GAFAなどの海外勢にデータを専有されている状況の反省から、国や経団連は、次の社会ステップにおいては、何としてもこの二の舞を避けたく、インフラ整備等の支援に前向きとなっています。
総務省が公表の情報銀行を見てみると、情報銀行と個人は『PDS』という仕組みを介してパーソナルデータを預託するイメージです。
内閣官房IT戦略室より
PDSの役目ですが、各個人はこの『PDS』パーソナルデータストアにライフログの管理を任せることで、特定の情報銀行に依存することなく、いろいろな情報銀行を自由に使うことが可能になります。
個人は、PDSが管理している情報の中から、どこの情報銀行へどの情報(どの範囲)を委託するかを決めて、セキュアに効率良く、情報銀行とやり取りをすることができます。
現時点では、このPDSの構築は、社会インフラとして国が用意する案や、しかるべき審査をもって認定した民間が行う案など、さまざまな案が検討されています。
将来は、電気や水道のように、公共インフラに普及させ、データ流通革命で産業を活性化させたいと、国は考えています。
PDSと情報銀行の定義については、『首相官邸「データ流通環境整備検討会」』の資料をニッセイ基礎研究所が要約したものがわかりやすいです。
おなじく、PSDや情報銀行の活用分野についても、どんな分野にどんな情報が役立つか、期待されるメリットと共に政府がまとめたものを、同社は分かりやすく要約してくれています。
ビッグデータに、リアルなパーソナルデータ(ライフログ)を加え活用することで、他のデジタル革新と相まって、社会は次の段階『Society5.0』へ発展すると期待されています。
今や「パーソナルデータ」は、産業革命における石油の役割に例えられ、「ニューオイル」と呼ばれるほどで、国の浮沈にも関わってくると考えられています。
情報銀行もPDSも、来るべき未来の創造社会『Society5.0』への道のりに不可欠と言われています。
その礎となるのは、Web3.0やAi、IoT、Robot、ビッグデータなどのデジタル革新。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。
引用:ニッセイ基礎研究所「ライフログの活用は進むか」より
<参考>:
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・ありがとうは”coin”で
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