ビットコインキャッシュについて説明する前に、まずはビットコインについて説明します。ビットコインとはどこかの企業や国が作り上げた通貨ではありません。最初はたった1つの論文から始まりました。
2008年の11月1日にSatoshi Nakamoto(サトシ・ナカモト)と名乗る人物がThe Cryptography Mailing List (metzdowd.com)という暗号理論に関するメーリングリスト内に「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」というタイトルの論文を投稿したのです。
この論文ではブロックチェーンとProof of Work(PoW)という技術を用いて、「Peer-to-Peer」、つまり第三者機関(金融機関等)を通さず個人間での新しい支払いのシステム(Cash System)を実現させるという内容が書いてありました。
実はそれ以前にも国が発行し管理する法定通貨ではなく自分たちでデジタル通貨を作り上げようとする人々、サイファーパンクと呼ばれる方々の運動は1980年代からありました。
彼らはこれから来るであろうインターネットの時代を見据えた上で、国家が個人の情報もプライバシーも全て掌握して管理する時代を恐れました。個人が力を持ち国家に対抗できるように暗号技術を用いてプライバシーとセキュリティを守ろうとしていました。
日本では考えづらい事かもしれませんが、国家が暴れだした際に金融機関を好きに凍結できるようなシステムでは誰も国家の独裁を止めることはできなくなります。
しかし1990年代からデジタル通貨は「ハッシュキャッシュ」や「ビットゴールド」などが誕生したものの普及には至りませんでした。
しかしビットコインは既存の円やドルなどの法定通貨を活かした経済のシステムとは全く異なり、また金やダイヤモンドなどの天然資源を担保にした制度でもない非常に新しい技術です。
取引の高い透明性と匿名性を併せ持ちます。ビットコインの経済規模は現在30兆円程度になっていますが、まだその歴史自体は10年程度しか経っていない非常に新しい文化です。
現在ビットコインを推進していた支持者達は大きく分けてビットコインキャッシュ派(ビッグブロック派)とビットコインコア派(スモールブロック派、ライトニングネットワーク派)になっていますが、ビットコインキャッシュを推進する方の多くはこのサトシ論文に準じて開発を進めていくべきだと主張しています。
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