花火大会の行われている中でアギトとG3-Xの2人がかりでクラブロードと戦いますが、クラブロードはこれまでのアンノウンよりかなり強く敵いません。
2人まとめて川にドボンと突き飛ばされてしまいます。
真魚は北条透に言われた一言が心に突き刺さっています。
「超能力者は知らず知らずのうちにその能力を発揮することがあると言います。もしかしたら犯人に殺意はなく無意識のうちに風谷氏を死に至らしめたのかもしれませんが!」
真魚は自分がお父さんを殺したんじゃないかと思い悩んでいます。
翔一が掃除機を持って真魚の部屋にやってきました。
翔一「真魚ちゃん…あれ!今日はテニス部の練習はなし?」
真魚「うん…もうやめたから…」
翔一「やめた…早くない?まあ、いいけど…嫌なもん続けたってしょうがないしさ!じゃあさ、後で一緒に買い物でも行こうよ!」
真魚「いい!」
翔一「もしかして気分でも悪い?」
真魚「もういいから放っといてよ!考え事してんだから!」
翔一は黙って掃除機を持って真魚の部屋を出ます。
真魚がしばらくしてから部屋を出てリビングに向かうと翔一と義彦、太一はアルバムを見て楽しそうです。
翔一「へえー太一って赤ちゃんの頃太ってたんだ!」
義彦「ああ!子豚のようにコロコロしててさ!そりゃあ可愛かったもんだ!ハハハハ!」
翔一も笑ってます。
太一「豚ってなんか他に言い方ない?」
翔一「いいじゃん!可愛いってことなんだからさ!」
義彦「そうだ!子豚は可愛さの金メダルだからな!」
真魚は皆が楽しそうなのが面白くないらしく階段で引き返し、黙って部屋に戻ります。
翔一はそれに気付きました。
義彦「予選失格だったりしてな!」
太一「ガーン!」
翔一は紅茶を持って真魚の部屋へ
翔一「真魚ちゃん!紅茶でも飲まない?」
ノックして中に入ると真魚はいません…
翔一「真魚ちゃん…」
真魚は公園に1人で来て黄昏ています。
父親との楽しかった日々を思い出している真魚
するとスケボーやってたイカれたお兄さんが転倒し、スケボーが自分の方に飛んできました。
「痛って!すみません!」
スケボーを取りにくるお兄さん!
真魚がスケボーを取って渡そうとするとスケボーは割れてしまいます。
ビックリする真魚
お兄さん「何だよこれ!!」
氷川誠のところへやってきた真魚
氷川誠「自首したい?一体何の話です?」
真魚「私、お父さんのこと、本当は私が犯人なんじゃないかって!」
氷川誠「真魚さんが風谷信幸氏を…何言ってるんです?」
真魚「北条さんも言ってたじゃないですか…無意識のうちに超能力を使っちゃう場合があるって…だから…もしかしたら私が…」
氷川誠「北条さんの言ったことなら気にしないで下さい…少し思い込みの激しいところのある人で…すみません…」
真魚「でも…お父さんが超能力で殺されたんだとしたら私の他に心当たりないし…」
氷川誠「それについても北条さんが勝手に推測しているだけです!何の証拠もないですから!考えすぎですよ!」
真魚の心は氷川にそう言われても晴れないままです。
1人で黄昏れて帰る真魚
「真魚ちゃん!」
翔一が声をかけます。
翔一「何よ!どこ行ってたの?」
真魚「う、うん…」
翔一「どうかした?」
翔一と真魚は公園に来ています。ベンチに腰掛けている2人。噴水がある公園です。アイスを食べている2人
真魚「ねえ、翔一君…聞いてもいい?」
翔一「何?…」
真魚「翔一君から見て私ってどう?どんな人?」
翔一「えっ?…うーん…急にそんなこと言われても何かよく分からないけど…」
真魚「そうなんだ…わけのわからない人なんだ…私って…」
翔一「そういう意味じゃなくて誰かのことをこういう人だと言ってもそんなのわかんないじゃない…」
真魚「それはそうだけど…でも私のお父さんは凄く分かりやすい人だったよ…優しくて正直な人だったから…」
翔一「そうだね…」
真魚「翔一君…手見せて?」
翔一「う、うん…」
翔一は真魚に手を見せます。
ここで超能力者の真魚は手相も見れるのかと思いきや、自分の手のひらを翔一の手のひらに合わせる真魚
真魚「結構、翔一君も手大きいんだね…私のお父さんも大きかった…大きな手で小さな私を抱き上げてくれたり、頭を撫でてくれたり、でも本当翔一君の言うとおり、人なんて分かんないよね…いくら仲が良かったと言っても私だってお父さんに怒られたことあるし…もしかしたら私、心の奥でお父さんのこと憎んでいたかも…」
翔一「何を急に…そんなことないんじゃない…」
真魚は翔一を見つめます。
その時、ブランコが壊れて翔一の方に木が飛んできました。
翔一「何だ?」
真魚はショックを受けて走り去ります。
翔一「あっ、真魚ちゃん!」
後を追おうとしてずっこける翔一
自暴自棄の真魚は危うくトラックに跳ねられそうになります。
そこに黄色い車が止まりました。
車から降りてきたのは克彦でした。
克彦「大丈夫か?」
真魚「あっ、はい!」
真魚は立ち上がろうとしますが捻挫しているらしく痛がります。
克彦は真魚を捕まえてパワー発動!!
あまりの眩しさに目が眩んでしまう真魚
克彦は真魚を連れさります。
翔一が走ってきました。
克彦が真魚を黄色い車に乗せたのは見ておらず黄色い車が走り去ったところだけを目撃!
翔一「真魚ちゃん?…」
翔一が美杉家に帰ってくると氷川が来ていました。
翔一「ただいま〜」
義彦「ああ…遅かったな!翔一君!」
翔一「氷川さん!」
氷川誠「お邪魔しています…ちょっと真魚さんとお話したいことがありまして…」
翔一「えっ?真魚ちゃんまだ帰ってきてないんですか?」
翔一は黄色い車のことを思い出します。
さてメンヘラの真澄が地下道を歩いていると背後からクラブロードが迫っています。
真澄を襲おうとするクラブロード
しかしここで妨害する手が…
なんとアンノウンのオルカロードでした。
駄目だと首を横に振るオルカロード
どうやらアンノウンにも階級があるようです。
従うクラブロード
真魚が目を覚ますと克彦達のアジトのマンションでした。
克彦「目が覚めたか?」
真魚「何処ですかここ?私帰らなくちゃ!」
真魚は帰ろうとしますが捻挫した足が痛むようです。
克彦「捻挫だ…心配するな…」
真魚「誰なんですかあなた達は?どうして私を?」
真澄「何度も言うようだけど私は反対だから!どうしてこんな子を仲間にしなくちゃいけないの?私達とは何の関係もないじゃない!第一き木野さんの許可は取ったの?」
克彦「木野さんとはもう1週間連絡が取れない…それにある意味で俺達と彼女は同じ仲間だ…」
真魚「仲間?」
克彦は立ち上がり、花瓶の花に手をかざします。
すると花はポッキリと折れてしまいました。
驚く真魚
眩しい光を放っている克彦
そして折れた花を自由自在に操っています。
その時訪問者がありベルが鳴ります。
やってきたのは克彦、真澄の仲間の真島浩二でした。
真島浩二「こんにちは!」
克彦「ああ…」
真島は真魚を見て興味を持った様子
真島「へえーこの子が俺らの新しい仲間か…結構可愛いじゃん!」
真魚は嫌そうな表情…
美杉家では義彦が真魚が帰ってこないことで焦っています。
義彦「真魚がこんな時間まで連絡をよこさないはずがない!やっぱり真魚の身に何か!」
翔一「少しは落ち着きましょうよ先生!まだそうと決まったわけじゃないんですから!ああれ!!」
お茶を派手にこぼす翔一
自分も落ち着きがありません…
太一「もしかして家出とか?」
翔一.義彦「家出??」
頷く太一
面白がっているような発言です。
義彦「いや…あり得ない話じゃない…今思えば信幸兄さんが亡くなってこの家に来てからというもの、真魚はずっとどこか遠慮しながら暮らしてきた気がする…私の気遣いが足りなかったせいかもしれんが…」
克彦は自分の家に帰ってきて、また別れた奥さんの写真を見ながら想い出に浸っています。
回想シーン
義彦の奥さんは花に水をやっています。
義彦は引っ越したいと言い出しました。
奥さん「また引っ越すってどういうこと?この間ここに越してきたばかりじゃない!ねえ!何があつったの?旅行から帰ってきてかあなた少しおかしいわよ!…まるで何かから逃げてるみたい…」
義彦は黙っています。
奥さん「どうして何も言ってくれないのよ!私達夫婦じゃない!もう…あなたには付いて行けない…」
またも沢木哲也登場!!
沢木哲也「そんなに過去が懐かしいか?」
克彦「俺のことはどうでもいい!それよりこれからどうするつもりだ?あんたの言ったとおりにあの子は今、俺達と一緒にいる!」
沢木哲也「彼女にはしてもらいたいことがある!それに上手くいけば彼女は大きな戦力になるだろう!完全にお前達の仲間に引き入れることだ!」
克彦「本当にそんなことが必要なのか?あの子はあかつき号に乗ってたわけじゃない!何も知らないんだぞ!」
沢木哲也「安っぽい同情に意味があるかどうか来たるべき時のことを考えてみろ!」
克彦達のアジトのマンション
真澄が真魚にサンドイッチを買ってきました。
真澄「ほら、食べなさい!」
真魚は食べません。
真澄「あっそう!嫌なら食べなくて結構よ!!苦労知らずのお嬢様が!!」
部屋から出て鍵をかける真澄
真魚は克彦が折った花に花びらに助けてとメッセージを書いて窓から外に飛ばします。
氷川と翔一は遂に真魚の写真を載せた人探しのビラを貼って回っています。
氷川誠「すみません…こんなことくらいしかできなくて…」
翔一「そんなことありませんよ!助かります!」
氷川誠「先生もご心配でしょうね…」
翔一「そりゃまあ…こんなチラシまで作るくらいですから…」
克彦がアジトに帰ってきました。
克彦「あれから一言も口をきいてないそうだな…家に帰りたいか?しかしお前に帰る場所があるかどうか…」
真魚「帰る…場所?」
克彦「お前も俺達も普通の人間にはない力を持っている…思い出してみろ!そのせいで辛い思いをしたこともあるはずだ!だがその誰にも分かってもらえない…いや、誰かに相談することすらできないかもしれない…違うか?」
真魚「でもどうして私をこんなところに連れてきたりしたんですか?一体何の目的で?」
克彦「それはいずれ分かることだ…俺達はお前を傷つけようとは思ってない…俺達にはできるだけ多くの仲間が必要なんだ…お互いにわかり合うために…自分の力の意味を知る為に…そしてそんな仲間が揃った時、そこが俺達のいるべき場所になる…」
真魚「私の…場所?」
ずっと翔一と氷川はビラを貼って回っています。
翔一「じゃあ氷川さん!あっちの方お願いします!」
氷川誠「わかりました!」
真魚が助けてとメッセージを書いた花びらが落ちてきてるのに気付かない2人…(まあ普通気付きませんよね。)
しかしここで翔一は真魚を連れ去った黄色い車を発見します。
そしてサイドガラスに真魚の手型が付いているのを発見!!
真魚とお互いに手を合わせあった時の記憶からそのサイズが真魚と一致することが分かる翔一!
翔一「真魚ちゃん…」
そこは克彦達のアジトであるマンションの駐車場で301とご丁寧に部屋番号まで書いてあります。
翔一は301号室にやってきてドアを叩きます。
翔一「真魚ちゃん!!」
そこで真魚は出てきました。
克彦が行かせたのです。
真島「いいの?行かせちゃって?」
克彦「彼女は戻ってくる!必ずな!」
翔一と真魚
翔一「えっ、帰りたくないってどういうこと?」
真魚は黙っています。
翔一「一体何がどうなってるわけ?詳しく話してくれなきゃ!先生や太一も心配してるし…」
木陰で2人の様子を見ている克彦
真魚「ねえ…翔一君…覚えてる?いつか私に言ったことあるでしよ…皆の居場所を守りたいって…」
翔一「うん…」
真魚「あの時から私…ずっと思ってたんだ…わたしの居場所は何処だろうって…」
翔一「何よそれ?真魚ちゃんには先生や太一がいるじゃない…」
真魚「うん…でも何か違うなあって…ここに私がいていいのかなあって…翔一君!私、探してみたいんだ!私の居場所を!だから…まだ…帰れない…」
ここで克彦は何やら超能力を使おうとして構えます。
しかし…クラブロードが背後から迫っていました。
克彦に襲いかかるクラブロード
クラブロードにボコられる克彦
翔一「真魚ちゃん!逃げて!」
真魚は倒れている克彦を連れて逃げます。
翔一はアギトに変身!!
アギトはストームフォームにチェンジ!
ストームハルバードを使って斬りつけますが、クラブロードは流石にカニだけあって防御力が高いです。ノーダメージにショックを受けるアギト!
克彦と一緒に相良家にやってきた真魚
克彦「結局、俺は俺の居場所を見つけることができなかった…俺の場所は想い出の中にしかなかったんだ…お前に謝りたいことがある…お前はサイコキネシスを使ってはいない…」
真魚「どういうことですか?」
克彦「全部俺がやったんだよ…俺が君の友達を襲ったんだ…」(まあイジメっ子先輩は絶対に友達ではないと思いますけどね。)
真魚「そんな…何のためにそんなことを…」
克彦「見つかるといいな…お前の場所が…」
手に持っていた植木鉢が床にボテッと落ちます。
ハッとする真魚
克彦は力なくうなだれ、そのまま動かなくなりました。
暑い夏でセミが鳴いているのが余計に悲しさを増長させるシーンです。
アギトはまともに戦ってもクラブロードに勝てないのでマシーンに乗って突進!!
マシーンがスライダーモードに変身します。
これで攻撃すると威力が倍増してクラブロードをあっさりと仕留めます。
クラブロードは爆散!!
真魚は克彦の遺体の手に植木鉢を戻して涙を流します。
「見つかるといいな…お前の場所が…」
普通に誘拐されて監禁された相手なんですが嫌ってはいないようです。
その時!真魚の力か枯れていた花が復活して咲き誇りました。
驚く真魚
そこに沢木哲也登場!!
今回はここまでです。
セミの鳴き声は誰かが死んだ時に悲しみを倍増させます。それは何故かと言うとセミの命は儚いです。夏が終わると死んでしまいます。
そして人の命も同じく儚いものです。
自分を誘拐して監禁したような存在である克彦の死に涙を流す真魚…克彦の最期の言葉…「見つかるといいな…お前の場所が…」ですが、心に残る言葉ですね。人は皆、自分の居場所を求めています。それを見つけられない人も多いです。