資産家を目指すにあたって絶対に忘れてはならない現象のひとつにバブルがあります。
バブル経済は一般的によくないこととして批判されているため、あまり取り上げられることはないですが、巨額の資産を形成した人の多くが、何らかの形でバブルを利用しています。
「バブルを批判するのではなく、上手く利用しなければならない」
このように書くとうまくいった人は、たまたまその波に乗れただけ、という声が聞こえてきそうですが、決してそうではありません。
資本が過剰になり、カネ余りとなった現代では、常に世の中のあちこちでバブルが起こっています。
注意深く世の中を見ていれば、バブルは利用できます。
要は、それに気づくか気づかないかの違いでしかありません。
今バブルというと多くの人が思い浮かべるのが2017年末に起きた仮想通貨バブルではないでしょうか。
仮想通貨元年といわれた2017年、仮想通貨の高騰に多くの人が沸きました。
僕自身、初めて体験するバブル。
それほど利益は上げていませんが、超楽しかったことは記憶に新しいです。
その前は2000年前後のネットバブル。
前身であるITバブルは1990年代から続いていたので、10年近くもバブルが続いていたことになります。
この時期は、株式投資をしていた人はほとんど大きな利益を上げました。
ソフトバンクやライブドアなど、通常では考えられない水準にまで株価が上昇しました。
ネットバブルの前には歴史的にも有名な1980年代のバブル経済があります。
さらにその10年前には列島改造ブームによる株価高騰、さらに10年前には所得倍増計画による株価高騰がありました。
高度成長かどうかにかかわらず、おおよそ10年に1度は、バブルがやってきています。
投資で失敗してしまう人のほとんどが、この事実を知らずに、最も価格が高い時期に投資をスタートしてしまいます。
ですが、大きな視点でのタイミングを間違わなければ、投資で成功する確率はぐっと高まるでしょう。
今後もこうしたバブルは必ず繰り返されます。
その理由は、現代の資本主義のメカニズムにバブル発生が組み込まれているからです。
経済学の世界では、経済成長は資本(お金)に関する要因と、労働力(人)に関する要因で構成しているとされています。
発展途上国は、資本の蓄積がないので、経済成長は労働力によるところが大きいです。
しかし、先進国となればなるほど、資本の蓄積が進み、お金の要因が大きくなります。
つまり、慢性的なカネ余り現象が発生するのです。
行き場を失ったマネーは、姿を変えて、必ずバブルという形で僕たちの前に現れます。
現在の日本経済に目を向けると対GDP(国内総生産)比で債権の割合が非常に高くなっています。
これは日本政府の財政悪化によって大量の国債が発行されたことが原因で、現在、日本にあるマネーの大半は国債に流れ込んでいます。
日銀が量的緩和策を導入したことで、価格が高騰した国債をさらに高値で買い上がっているという事情はあるものの、客観的に見れば、現在の債券市場は相当なバブル相場と言えるでしょう。
この債券バブルはいつか必ず崩壊します。
投資先が多様化した現代では、次にバブルが来るのはどの分野であるか予測するのが非常に難しいです。
もしかしたら、また仮想通貨が盛り上がりをみせるかもしれません。
バブルは非常に危険ですが、チャンスでもあります。
近い将来必ずやってくる、新たなバブルの芽を見つけることができるよう、物事を客観的に見る目を養っていきたいと思います。