「おお、聖女バルバラ、聖女バルバラ、
危険の中の鉱夫たちの守護聖女よ、
われらを守りませ!
坑内ガスの爆発に対し、
救い手となって下さい。
火焔が襲うとき、
われらを守って下さい。
(中略)
最後の戦いのとき、
われらの側に立ち、
われらを守って下さい、聖女バルバラよ!」
(植田重雄著『守護聖者 人になれなかった神々』(中公新書、1991年)第4章90-91頁より、聖女バルバラの加護を願う鉱山の人々の祈りの歌)
ヨーロッパ各地で信仰されているキリスト教の聖人を紹介した新書からの抜粋です。
この本によると、聖女バルバラが窮地に陥ったとき、祈りに応えて岩が裂け、彼女を救い出したとの言い伝えがあるため、鉱山の人たちに信仰されているとのこと。
上の歌にある「最後の戦い」は、死を意味しているそうです。ガス爆発や火災など
様々な鉱山災害からの加護が祈られた上で、例え亡くなるとしても安らかな死が願われるあたり、重いリアリティを感じます。
以上、石関係ということで話題を紹介しました。