こんにちは、休日はかき氷巡りが趣味と化したSuzukenです。
今回は安倍政権の約8年に及ぶ施政についてつらつら考えていたことをまとめてみました。評価なんて上から目線で語れるほどではないのですが、ザザっと。
<[三本の矢]が構成するアベノミクスの評価>
・金融/財政の一体運営による緩和継続により景気は回復基調を長期維持、また企業活動に対してもハンズオンで手出し口出し(インフラ輸出とか)して浮揚を図った。
・一方で、成長戦略については切込み不足感が否めず、コロナ禍において旧来の規制が邪魔をして柔軟な対応を打てないなどの事象で明示化され、急速に進展。
-3本の矢-
(1)大胆な金融緩和
・やれることを全てやり、円高/株高を通じた経済浮揚(輸出/設備投資増→雇用も回復)が実現
(2)機動的な財政政策
・初期の公共事業増加が呼び水として作用、好況への流れを作った
・ただ、消費増税はタイミングずれた…?(1回目;回復基調での実施,2回目;景気後退タイミング…)
(3)民間投資を促す成長戦略
・過去の民主党政権下での6重苦(超円高/高い法人税率/FTAの遅れ/高い電気料金/厳しい労働規制/厳しい環境規制)は企業サイドにとってはほぼ解消されたが、それまでの経済委縮がデフォになっていて、そこまでの効果が実現せず???
・加えて、台頭したデジタル分野での規制緩和はコロナ前では刺身のツマ程度の扱い
-デジタル施策-
・IT/デジタル施策に関しては良い意味でも悪い意味でも民主党政権下での政策を引き継いで、行政では政府CIO設置/マイナンバー導入を、民間関連では個人情報保護の制度化(保護法改正x2/保護委員会設置/対GAFA競争政策など)を実現できた。
・ただ、全体としては危機/事象が発生する度に対応する形で進んできた印象は否めない…。ベネッセの情報流出事件とかリクナビ事件とか年金情報流出事件とか…その最後にコロナが来たので進展しているとも言えそう
・一本筋を示した骨太方針でも一丁目一番地としてデジタルガバメントの実現を位置付けつつもコロナ関連でしか取り上げられてない点では、官邸主導でのスピード感はあれど施策同士の連関性を保ち得ないとも感じるところ。
-規制緩和-
・安倍政権の規制緩和は経済浮揚に対するインパクトに主眼を置いていたため、旧来の経済主体の存命に寄与するものが多かったところ、コロナで状況が一変。
・コロナ禍での各種施策(マスク配布/PCR検査/給付金など)が規制により十分な効果が発揮できない状況が明らかになり、非接触/デジタル化分野での規制がここ半年で急激に検討/実施された。
・今後も残課題は多く残されるが、安倍政権下での[霞が関→官邸]への意思決定プロセスのシフトで、次期首相の裁量如何でさらなる規制緩和の進展が期待される