Web3.0について調べていると目にする「トークンエコノミー」というキーワード。
そもそもトークンエコノミーとは何なのか?を全然知らないので、
今回は「トークンエコノミー」について。
そして社会にどのような影響を与え、どのように社会が変化していくのか。
事例などと合わせてアウトプットしていく。
トークンとは、「トークン」という代替貨幣を用いた経済圏のこと。
資本主義社会では、法定通貨と言われる政府や国が発行した貨幣などを
商品やサービスと交換され、経済圏が成立してきた。
日本では、「日本円」の経済圏であり、アメリカだと「ドル建て」の経済圏。
ヨーロッパでEU加盟国の場合は「ユーロ建て」の経済圏という感じ。
トークンエコノミーは、
特定のサービス事業者が代替貨幣としてトークンを発行し、ユーザが購入して使うこと
そうすることでトークンの経済価値が生まれ、トークンエコノミーが成立します。
まさにトークン(暗号通貨)によって成り立つ貨幣経済といったところだろう。
トークンを発行するには、
そのトークンに信頼性があるかどうかが重要になる。
一般的に、トークンの発行数や最初の価格は発行者によって決められ、
トークンの購入履歴や取引の承認ができるものがないと、
購入する上で安心感を持てない。
そこで、「承認」機能の役割を担ってくれるのがブロックチェーンだ。
ブロックチェーン技術を使うことでトークンの信頼性は上がる。
ブロックチェーンを使う理由は、
取引記録を第三者として承認してくれることにある。
トークンを発行後、発行された枚数、取引記録等を第三者が承認することで、
その後に発行者が操作することはできなくなる。
現在では、ビットコインやイーサリアムなどに使われる
ブロックチェーン上でトークンを発行することで、
PoW(proof of works)、PoS(proof of stake)で承認し、
安全性や信頼性を獲得しています。
※PoW: 取引検証作業をするとその報酬として新しいコインをもらえ仕組み
※PwS:仮想通貨の保有量に対して新規発行の仮想通貨がもらえる仕組み
トークンの発行により、新たな経済圏を誕生させることが可能となった。
トークンを用いたサービスが多く開発され始めており、
ここでは中でも盛行なIoT(Internet of Things)での活用について記載する。
モノとモノがインターネットで繋がると、
モノにトークンなどが紐付き取引を行う時代が来るのではないかと言われている。
例えば、近い将来に向けて自動運転の開発が進んでいるが、
いよいよ本格導入がされる頃には、
各自動車でウォレットを持ち、高速道路の料金や燃料補給時の料金支払いなど、
車が自動で行ってくれる時代になるかも。
また、個人間電力取引の実用化に向けてトークンが使われる開発が進んでいる。
2019年11月に太陽光発電のFIT制度が切れ始める。
どういう意味かと言うと、個人で電気を販売しても良いということだ。
それにはP2Pという個人間取引ができる技術的な仕組みが必要となり、
電気代は基本的には後払いの仕組みである。
この場合、払わない人もいるかもしれないというリスクを抱えており、
こういったリスクを背負っているのが、決められている電気小売事業者になる。
中間業者が入ることで、
リスクを負う代わりにその分、料金が高くなっている。
しかし、専用トークンの決済を取り入れることで、
中間マージンを省き、料金を安くすることができるようになるだろう。
そうなれば、学生インターンを雇ってひたすら契約を取らせる
怪しい新電力営業代行業なども撲滅できるし、
円安で電気代が上がった今、
安くするための方法としてトークン決済は魅力的に見えないだろうか?
(前者は個人的主観が大きく入っている)
現在は、仕組みを作るための技術的な課題が要所ごとにあるため、
日々それらの課題をクリアにする開発が進んでいるようだ。
今後、トークンエコノミーで用いられるソフトの開発も進んでくことだろう。
インターネットやスマートフォンの普及によって、
ビジネスのみならず個人消費の変化が起こり、経済の動きが如実に変わってきた。
インターネット接続における通信規格が世界標準になった頃から、
あらゆるものがボーダーレス化しているためだ。
そうした場合、これまで各国や特定エリアで発行していた
「法定通貨」の考え方も変化してきている。
仮想通貨が特に良い例だ。(現在は投資目的でしか使われていないが)
つまり、それぞれの地域ごとで異なる法定通貨を使うのは
徐々に時代のニーズに合わなくなってきているといえる。
特に多国籍間のビジネスでは、
仮想通貨を使うことで、決済や報酬の支払いなど
共通トークンで完了することができるので、とても便利だ。
グローバルを謳うなら、ぜひとも日本の税制改革を早急に進めてほしい。
下記では、実際にトークンエコノミー形成に動いているユースケースを紹介する。
日本の若者を中心にシェアが拡大し、
今では国民の多くのユーザを抱えるLINEは、
個人間チャットサービスのほか、
エンタメや金融などはバラ広い事業展開を行っているようだ。
そういったサービスの決済に使うことができる
「LINKコイン」のリリースを最近発表した。
LINKコインは、LINE株式会社の子会社になる
シンガポール法人が発行者になる。
LINEグループが独自開発したブロックチェーンの上に
LINKチェーンを乗せてチャットやゲームなどのアプリを動かせるようになっていて
それらをLINKコインで決済することができるようになるというものだ。
さらに、株式発行とトークンを絡めた試みも注目されている。
LINEは世界初になる「トークン転換券付き株式」という新株を発行した。
株式の売買はこれまで法定通貨の現金のみで流通されていたが、
この株式においてはLINKコインとも変換することができる。
トークンエコノミーは、国家単位ではなくもっと小さな規模で経済圏を作れる。
例として注目されているのが、「地域トークン」だ。
各都道府県でトークンを発行し、地域活性化を目指そうというアイデアである。
GMOインターネット株式会社が公開した
オープンソースである「地域トークン」は、地域活性化を目指したものだ。
地域トークンを利用することで、
地方自治体や企業が独自のトークンを発行することができるようになる。
トークンを1から発行しようとすると、コストと手間がかかるため、
こういったオープンソースとしての
トークンを発行できる事業者が出てくると、
市場が一気に盛り上がる可能性を秘めている。
なお、この地域トークンは、イーサリアム上で動作するトークンだ。
NFT取引のように、イーサリアム自体は広く活用されている
ブロックチェーンプラットフォームの一つになり、
分散型アプリケーションの構築やスマートな契約の実現が特徴だ。
また、この数年は海外からの観光客も多くインバウンド需要などと言われている。
この機会をチャンスと捉え、
地域活性に向けた地域トークンを活用するとより面白いビジネスになりそうだ。