ヴォエっす(´⊙ω⊙`)
うめ吉っちゃんやぞ☆
ご存知の方も多いかもしれんが、近年医療介護の分野で注目されている『ユマニチュード』というケア技法があります。
ユマニチュード(仏: Humanitude)とはフランス語で「人間らしさ」という意味で、人間らしさを取り戻すという意味も込められています。
イブ・ジネストとロゼット・マレスコッティによって体系化されたこの技法は、フランスでは35年以上前から実践されているんだが、認知症患者にもケアを行うスタッフにも負担の少ない技法ということで徐々に広まっているんだけど、このケアメゾットの核となるのが「認知症患者とスタッフの信頼関係を築く」というものなんです。
そして、患者自身が人間だということを再認識することがとても重要だとされているんです。
高齢になると少しずつ体が衰えると共に、五感の感覚も薄れていき、認知症の方はその感覚の薄れが顕著に現れます。
しかも認知症の方をケアするスタッフも「認知症になると何もわからなくなっていく」という認識で、ケアの対象を人間らしく扱わなくなることがとても多くあります。
結果、ケアに対する拒否がひどくなったり、認知症の進行がさらに早まったりする悪循環が生まれるんですよねー。
この動画は2014年にテレビで放送されたものです。
『ユマニチュード』って、親しい友人関係だと普通にやっている人も多いことを、知覚が衰えてきた認知症高齢者に向けて改良されたコミュニケーションの技法なんだろうなと思うんです。
これはアメリカ生まれの介護者のコミュニケーション技術「バリデーション療法」とも通じる部分があります。
バリテーション療法については興味のある人はググって調べてね!
一般的に、仕事に対する報酬は金銭だけではありません。
仕事を通じて他人から認められることや、感謝の意を示されること、自己の成長などの精神的な報酬もまた大事な報酬です。
しかし、ケアの現場では一方的に「してあげる」奉仕こそが仕事という意識が強いため、その対価として感謝されることが軽視されがちです。
なので相手に感謝されるかどうかではなく、いいことを「してあげる」ことに目が向きやすくなります。
さらに一方的な奉仕はお世話をすることを通じて強者と弱者の力関係を作ります。
取引において顧客の力が強すぎると、モンスタークレーマーを生み出す原因になりますが、医療介護の現場ではその逆で、スタッフの力が強くなってしまうことでモンスタースタッフを生み出してしまう危険性があります。
しっかりとしたコミュニケーションが取れることで、対等な関係を築き上げることはモンスターを生み出しにくい環境につながると思います。
もちろん、医療介護のスタッフはモンスターになりたいとは思っていないのですが、「してあげる」だけの立場になることで、献身的にやっているという気持ちが結果的にモンスターになる可能性を作っているんですね。
『ユマニチュード』は人間らしいプラスの感情のやり取りをケアに取り入れた技法なので、ケア自体がコミュニケーション通じて一方的な奉仕ではなくなり、認知症患者にとって対等な関係を結ぶことで信頼を得るための技法と言えます。
もちろん、医療介護の現場で働いている人だけではなく家庭での介護にも役立つケアメゾットですし、介護者、被介護者両方の負担がかなり減るようなので、持続可能な認知症ケアの役に立つのであれば、もっと一般的になってくれたらなーと思います!
ユマニチュードに限らず、コミュニケーションは大事だけどねー。
うめ吉っちゃんでした!
この記事をかいたおじさん