ヴォエっす(´⊙ω⊙`)
うめ吉っちゃんやぞ☆
おっちゃんは教育や子育てにゲーミフィケーションを是非取り入れたいなと考えているのだけど、安易に取り入れようとするともちろん弊害もあります。ゲームみたいに楽しく学習、と一筋縄ではいかないのです。
ゲーミフィケーションについてはこちらの記事にも書いています!
今回の内容は、教育や子育てにゲーミフィケーション取り入れようとした時に気をつけたいことです。
ちなみにゲーミフィケーションによく生じる誤解は、ボードゲームやファミコンのようなゲームをそのまま取り入れるというものではない、ということです。あくまでも「ゲーム的な要素」を取り入れることで、必ずしも何かゲームをするかと言えばそうではなく、ゲームの中にある「楽しさ」「心地よさ」「モチベーション」に繋がる要素をゲームではないものに取り入れることなのです。
そして、「ゲーミフィケーション」という呼び方こと最近できたものですが、ゲーム的な要素を取り入れるという発想は昔からあったものです。
例えばポイントと呼ばれる要素は、何かを点数(ポイント)化して、そのポイントを貯めていくことでモチベーションを上げるというものです。クレジットカードを利用すると与えられるポイントやマイレージ、カルチュア・コンビニエンス・クラブが提供しているTポイントなどがそれにあたります。
ALISを書くことで得られるトークン(PALISと呼ばれるもの)もゲーミフィケーションで言うところのポイントです。基本的にはポイントを多く得た人はそれだけ実力があるとか、頑張っているという証明になります。投げ銭やウォレットが実装した今、ALISのサイト上では記事を書いたりいいねをしたりする事で得たトークンの累計がいくらなのかはわかりません(APIで取得することは可能ですけどね!)
また、バッジ(勲章)というのもゲーミフィケーションの要素のひとつで、軍隊などで功績をあげたものに与えられるものがあります。
「兵士は長く激しく戦う。ほんの少しの色つきリボン(勲章)のために」
ナポレオン・ボナパルト
なんて言葉があるぐらいですから、昔から強力なゲーミフィケーションとして取り入れられていたのです。
リーダーボードという要素もあります。これは成績を公表するランキングなどの機能です。学校でテストの点数を貼り出したり、営業部で営業成績のグラフを載せるなどの取り組みです。場合によっては競争させたい要素を複数用いることもできる、これもまた強力なゲーミフィケーションの要素です。
他にもいくつもの要素がありますが、この代表的な3要素はPBL(ポイント・バッジ・リーダーボードの略)と呼ばれるもので、特に多くのゲーミフィケーションに利用されているものです。
PBLは非常に強力なゲーミフィケーションですが、適切に利用しないと逆にモチベーションを削いでしまう諸刃の剣です。やる気を出してもらうためにゲーミフィケーションを導入したのに、かえってやる気が無くなってしまっては元も子もありません。
そしてPBLは導入するのがとても簡単なゲーミフィケーションの要素であるが故に、安易に用いられてしまうものでもあります。だからこそ、その危険性を知っておいた方が良いのです。
ポイントは目に見える形の報酬に直結させているものが多く、故に報酬を得るための不正に繋がるケースがあります。効率良くポイントを稼ぐことに目が向けられすぎて、本来の目的のほうが疎かになってしまうのです。
また、ポイントが無くてもモチベーションを発揮していたが、ポイントを導入したことによってモチベーションの動機がポイントに転化されてしまうこともあります。そうなると今度は「ポイントがなければやらない」になってしまうのです。
バッジについても同じことが言えます。バッジを得ることが目的化したり、モチベーションの動機がバッジに転化してしまえば、ゲーミフィケーションの導入自体に意味がなくなるばかりか、導入しなければ良かったような事態になりかねません。
リーダーボードは「他のプレイヤーとの差」を感じることでモチベーションに繋げるものですが、トップにもう少しで手が届く層や、僅差のトップにしてみれば大きなモチベーションが湧くのですが、トップには全く手が届かないことを知ることで、かえってモチベーションが下がってしまう層も出てきます。同じレベルの中で切磋琢磨する分には良いのですが、対象としているコミュニティの中での差が大きすぎる場合は、逆効果になる可能性があります。
これをうめ吉っちゃんは、ゲーミフィケーションの罠と呼びたいと思います。今思いつきました。(理由:かっこいいから)
特にビジネスと違い、教育という分野においては、「この人には合うけれどもこの人には合わない」といったものを全体に導入しにくいという事情があります。ビジネスであれば合う対象のみにアプローチしたり、成果の出ない人を切り捨てるということも可能でしょう。しかし、教育においては「対象として相応しくない人を切り捨てる」ことが難しく、また、モチベーションの動機付けが目に見える報酬に変わってしまうことが今後の人生に弊害となるのは避けなければなりません。
ゲーミフィケーションが安易に導入できない理由は説明しましたが、強力なツールであることもまた間違いないので、導入の目的や、ゲーミフィケーションの罠に陥らないようにはどう設計したら良いかを検討する必要があります。
ゲーミフィケーションにはPBLの要素の他に、目標や節目の設定、チーム戦、レベルやステータス、クエスト、ソーシャルネットワークやコミュニケーション、五感に働きかける爽快感など様々な要素があります。これらを場面によって上手く組み合わせることで、ゲーミフィケーションの罠を回避するゲームデザインが可能です。
内発的なモチベーションがすでにあるようなものには、報酬をチラつかせるようなゲーミフィケーションを用いるより、報酬には直結しないが目標設定の面で有意義なものを取り入れるほうが良く、また実力差のある人でも楽しめる個別目標を掲げられる要素を取り入れることで、モチベーションを落とす危険性を回避できるデザインにすることを考えなくてはなりません。
ゲーミフィケーションの導入はかなりのノウハウが必要となるものであるため、安易な導入は良くないのですが、うまく噛み合えば強力なツールであることは間違いないので、複数のゲーム要素のメリット・デメリットを考慮しながら取り入れることは教育のアップデートに必要だと思います。
今回はここまで!
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