ヴォエっす(´⊙ω⊙`)
うめ吉っちゃんやぞ☆
今日は近頃転職活動をはじめたおっさんの話をラノベ風に書いてみるぞ!もちろんフィクションだ!実際の人物・団体などには一切関係がないんだ!よろしくな!
気がつくと俺は、転職エージェントサービスに登録していた。
なぜこんな所にいるのかといえば、それは俺が自分のキャリアに不安を持ったからだ。
このまま今までように仕事を続けていても楽しくない。人生一度きり、どうせなら好きなように生きたい。
そしてこれが、俺の冒険の旅の始まりだった…
俺は田中うめ蔵、37歳。自分で言うのも何だが、冴えないアラフォーのおじさんだ。
人生いろいろあって介護施設で働いているのだが、管理職なのに月給の手取りが20万に満たない大変な仕事だ。
完全週休二日制で定時出社と定時退社の繰り返しで忙しい日々を過ごしている。
一体この世の中どうしちまったと言うんだ。
「痛っ!」
ある朝、目を覚ますとそこは大きな病院の病室だった。
「はーい、それじゃあ血圧測りますねー」
看護師の優しそうなお兄さんに血圧を測られている。
ううっ、俺はどうしちまったんだ。前後の記憶が…あっ、そうか。
俺は腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けたんだった。
そのまま自力で寝返りもできず、トイレにも行けない。
体には3本の管が繋がっている。
腕には点滴の針が刺さり、切開した部分にはドレーンが挿入されていて、自力ではトイレに行けないため尿道留置カテーテルで導尿されているのだ。
しばらくすると同じ体勢ではなんだかきつくなってくる。
俺はナースコールを押した。
5分ほど経ってから、さっきの看護師のお兄さんが来てくれた。
「忙しいところすみません、ちょっと体の向きを変えてもらえませんか」
「いいですよー、右向きますか。それとも左がいいですかね」
「うーん、左にいいですか。それと、テレビのリモコンを取ってもらいたいんですが…」
「はいはい、わかりましたー。じゃあ左に向けますねー。はい、1、2のさーん」
「痛っ…あ、ありがとうございます。リモコンもすみません」
「はいどーぞ、ゆっくりしてて下さいね」
どうせゆっくりするしかないんだけどね、動けないし、と思ったが看護師のお兄さんは何も悪くない。
こういう大きな病院は次から次にやる事があって、看護師さんはとても大変なのだ。
そしてテレビをつけたまま、俺はまた眠りについた。
およそ2週間の入院。
5日目からは早くもリハビリが始まり、それ以外の時間はひたすらツイッターで適当なツイートをするか、Amazonプライム・ビデオで家では見ないであろう適当なドラマや映画を見る生活。
下手に面白い映画なんか見てしまうと、途中で採血やら血圧測定やら傷の具合を見に来るのやらで途中で止めないといけない時になんかイヤだから、敢えて流して見るぐらいで丁度いいものを見るのだ。
もうすぐで2週間が経とうとした時、パケット通信プランの上限が来てしまったので、早く退院したくなった。
「整形の患者さんはみんな早く退院したがるんだよねー、もうちょっと居てもいいのに」と主治医の医師は言っていたが、俺は早くWi-Fiが繋がる家に帰りたい。
そして俺は、病院を退院した。
「ああー、久々のシャバの空気はうめえなあ」
「何言ってんだい兄ちゃん、刑務所入ってたわけじゃあるまいし」
こいつは俺の弟、もも蔵だ。
兄が退院するので迎えに来てくれた。
体は俺よりひと回りデカイが、まあ見た目に反してなかなか優しい奴なんだよな。
「何か食いたいモンある?退院祝いに奢ってやるよ」
優しい奴なんだが…兄に上から目線かい。
まあいいけど。
「肉肉にく!やっぱり傷を治すには肉だよ、弟君」
「兄ちゃんならそういうと思った、で、どこ行く?焼肉?」
「そりゃーあれだよ、あれ」
「あーわかった、あれね、わかったよ」
家に着いて、俺はコンビニのホットスナックのチキンを腹一杯食べた。
弟が面会に来た時も、から◯げクンを差し入れに頼むぐらい、チキンのから揚げが好きなんだよ。
ありがてえ、ありがてえ。
そしてすっかりチキンを食べ尽くした俺は、また眠りについた。
さて、これからまだ長い自宅療養生活だ。
主治医には術後3ヶ月は無理せず安静にと言われたから、そんなにすぐに治るものではないのだろうけど、退院しても傷はとても痛い。
寝返りをうつのも一苦労で、くしゃみでもしようものなら傷痕から痛みが響いて体がビクッと動く。
こんな体では今の仕事ではどうしようもない。
管理職と言えどプレイングマネジャーなので、現場の人が足りない時にはそこに率先して入り込まなければならないのだ。
「こんな腰で…」
不安が頭をよぎった。
第二話へ続く。
(え、この茶番まだ続くの?)
この記事をかいたおじさん