【俳句】:蜂蜜の 遅さ平和の さりげなさ
【仮名】:はちみつの おそさへいわの さりげなさ
【英訳】:Flow of honey Slowness of the peace April holiday
【季語】:春
【解説】:蜂(はち)は、春の季語です。理科の教科書では、蜂は独特の習性を持つ昆虫として紹介されます。
春になると花が咲き、蜂が花から蜜を採集し、巣が蜂蜜を蓄え、人が蜂蜜をうれしそうに窃盗します。このような自然の営みを、主体と客体を逆転して、描くこともできます。花は蜂を誘惑して、蜂巣は蜂を誘惑し、蜂蜜は人を誘惑します。
主客逆転は、俳句の訓練として有効です。物事をさまざまな視点で見るようになれば、にやりと笑える瞬間が、きっと私たちに訪れます。私たちが自然を俳句に詠みながら、また同時に、自然が私たちに俳句を詠ませてもいるのです。
しているのか、させられているのか、主客が消滅する謎の生物が、蜂です。
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