私は以前、以下の記事を書いていましたが。
元はと言えば、加谷珪一氏の以下の記事を拝読したことがきっかけです。
該当部分を引用致します。
日本だけが消費を拡大できない理由は、長年、謎とされてきたが、近年、経済学と脳科学を組み合わせた学問の発展によって、ヒントになりそうな研究成果が得られている。簡単に言ってしまうと、日本人は諸外国と比較して「意地悪」な人が多く、他人の足を引っ張る傾向が強いというものである。
で、この原因として私は、日本人の価値観「プレイヤー至上主義」を挙げました。
この文章を書かれた加谷氏ご自身は、どのようにお考えなのでしょうか。
以下のような記事も書かれておられますので、そのお考えが推察できます。
該当部分を引用致します。
日本では、誰かが得をすると誰かが損をする、あるいは何かを達成するためには、誰かが犠牲になるという価値観はごく一般的なものです。これは個人レベルでも同じで、何かを実現するためには、何かを犠牲にしなければならないと考えている人は多いと思います。
しかし、この価値観は必ずしも普遍的なものとは言えません。経済的に豊かな国の人ほど、全員が得する方法があると考える傾向が顕著ですし、実際、経済活動が活発な国においては、全員が損をしないという解決策を模索しやすくなります。
経済的に成功している人のほとんどは、富は創造できるものと考えており、奪い合うものだとは考えていません。逆に言えば、経済的に豊かになりたければ、富の奪い合いという概念を捨てることが重要です。
以上です。
つまり、日本の低迷の元凶は「日本人の意地悪さ」であるが、その原因を加谷氏は「富は奪い合うもの」という概念にある(そういう考えを持つ人が多い)、とお考えのようです。
なるほど、一言で言えば「仰る通り」ですね。
何で奪い合うものだと考えているのかをもっと詳細に言えば「信用経済や経済圏を理解していないから」とも言えるでしょう。
加谷氏の文章で該当部分を引用致しますと、以下です。
太古の昔から商売というものは存在していますが、商売が発展して、資本主義を確立できた国はそれほど多くありません。単なる商売と資本主義の最大の違いは、富が有限か無限かという点に集約されます。
単純な商売しか存在せず、資本主義が発達していない地域では、富は有限ですから、人々はその富を奪い合うことになります。強引な手段を使ってでも、他人の富をたくさん奪った人が、お金持ちになれるという図式です。一方、高度に資本主義が発達した世界では、人から富を奪わなくても富を作り出すことができます。付加価値の高い商品やサービスを開発し、それを社会に普及させることができれば、社会全体の富が増え、誰からも富を奪うことなく、お金持ちになることができます。
これをまとめると、以下の画像のようになるかと。
さて、ここで。
日本人の価値観では「地道にコツコツ頑張ることは良いことだ」とされますが、これを商売で考えた場合は上下どちらに該当するでしょうか?
……上ですよね。
そしてもう一つ。
これをお金ではなく、時間で考えた場合はどうでしょう?
……上の方が正しくなりますよね。
つまり、時給何ぼで働く場合は「一時間働いたら何円もらえるから、○時間働いたら×○円もらえる」という話になるわけですよ。
この考えに頭を支配されると「労働者の(価値観による)束縛」をされた状態となるわけです。
この束縛を解放するための方法は二つ。
一、資本家の立場になる(投資する。少額でも可)
二、客の立場になる(BtoCだけでなくBtoBもある)
つまり、労働者から遠い立場に自らの身を置けば良いのです。
立場の上でそうなれば良いのですから、資本家の場合の投資金額は少額でも良いですし、お客さんの場合はBtoCでもBtoBの立場でもどっちでも良いでしょう(実際に買わなくても良い。その立場で考えることができるようになるのが目的)。
冒頭のリンク先の記事で言えば、以下のところが該当します。
「日本では何か新しい技術やビジネスが誕生するたびに声高な批判が寄せられ」るのは、何故かと言えば「成功者は基本的に妬まれる」からであり、それ故に「自身の経験を積極的には他人に語らず、成功のロールモデルも共有しにくい」ということが起こりがちなわけです。
(客の立場であれば、新しい技術やビジネスを上手く使ってより幸せになったりお金持ちになったりできるかもしれないのですから、それは良いことですよね)
BtoCでは「新しい技術やビジネスを上手く使って(自分が)より幸せになったり」であり、BtoBでは「(新しい技術やビジネスを上手く使って)お金持ちになったり」がその部分に当たります。
というわけで、ここまでお読み頂いた皆さんへ。
遠慮せず、ガンガン大金持ちになってください。
そうなりますと日本に住んでいるこの私も、いろいろとその恩恵を受けることができますから(←めっちゃ他力本願。お前も頑張れよ笑)。