さきほど、Schooにて生放送「世界最大級の仮想通貨サミット「Consensus」帰りの3人が日本の未来を生討論」がありました。
ALIS CEO安さんもコンセンサスに参加されており、この生放送に出演されていたので、視聴させていただきました。興味深いお話が多く、メモを取りましたので、ここに要約を載せさせていただきます。
樋田 桂一氏 一般社団法人 日本ブロックチェーン協会 事務局長
各務 貴仁氏 株式会社CoinPost取締役COO 兼 編集長
安 昌浩氏 株式会社ALIS 代表取締役
このお三方と司会の方が、コンセンサスでの印象を元に日本のブロックチェーン、仮想通貨界について語られました。
まずはコンセンサスの説明をされました。
世界最大級の仮想通貨サミット「Consensus」、ニューヨークで開催。今年で4回目。8000人以上の来場者。参加費$2500と高額。お祭りのようだった。
参加者:仮想通貨企業、Microsoft他の有名企業。政府関係者。ブース出展企業も多い。
ブースは日本からはテックビューロのみが参加。登壇については、日本からはビットフライヤー加納さんのみだったとのこと。
参加者はビジネス寄りの人が多いが、色んな人が入り込んでいる。世界100カ国から参加しているとのこと。
出会った有名人は、LitecoinのCharlieさんやSteemitのNedさん等。これらの方々と、講演が終わったあとにちょっと交流ができるのがいいところ。
会場では歩けばICO実施者に当たる。安さんがある財団の方にALISがICOで4億円集めたと言うと、ラッキーだと言われて悔しかった。彼らは30億くらい集めてあたりまえで、レベルが違う。
コンセンサス会場外でも議論が多くあった。ICOをどう規制してゆくか、scamが多すぎる、という議論がされていた。
各務さん:コンセンサスでは仮想通貨企業のイノベーションの部分を大切にしながら、どう規制してゆくかの話が多くされていた。
安さん:ヨーロッパではICOをどんどんやっている。ICOはコミュニティを作るためにやっている。アメリカのICOでは、資格がある投資家にだけトークンを売ることがされている。規制しているように見えて活発。そうなると日本は厳しいのではないか。欧米と知識と資本の差を感じた。
樋田さん:日本では(規則でやって良いことが)書かれていたらやって良い、欧米では(規則に)書かれていないことはやって良い、という差がある。そもそも、日本ではブロックチェーンが求められているのか?日本では今の仕組みを作り変える必要があるのか?という疑問がある。(ブロックチェーンが必要な例としては)国連は紛争地域にブロックチェーンを使ってインフラを作ってゆく試みがされている。
安さん:英語が話せる日本人が少ない、英語ができないと情報が回ってこない。ゼロイチから日本で(仮想通貨・プロックチェーンを用いた仕組みを)作るのは難しい。日本ではブロックチェーンで国家を転覆させるようなアプローチはよくない。もっとも、日本の行政は仮想通貨・ブロックチェーンに前向き。
樋田さん:ブロックチェーンについてはいろんな省庁がやりたがっている。政府としてまとまった部署を作ってほしい。
安さん:(今は仮想通貨の問題がクローズアップされているが)仮想通貨とブロックチェーンはセットで考える必要がある。
各務さん:仮想通貨は場所にとらわれない。地方の活性化に役立てれば。
樋田さん:日本でブロックチェーンビジネスをやる意味は何か?いろいろ試してみる価値はあるだろう。
安さん:日本でも海外でもまずやってみる意味はあるだろう。ブロックチェーンビジネスを始める際には信頼できる優秀な仲間を集めることが重要。
地方のブロックチェーン活用事例:マイニングファームなど。モンゴルにマイニングファームができるなど、世界中でマイニングファームは取り合いになっている。
聴講者の質問:免許証や保険証などをブロックチェーンで共有化できればよいが。→日本はすでにいろんな仕組みができあがっているし、ブロックチェーンは分散化させないといけないので、このようなことは簡単にはいかないのでは。
安さん:日本からすごいものが出てきてほしい。世界に一撃を食らわしたい。
樋田さん:日本から(仮想通貨・ブロックチェーンの)プレイヤーになって、海外のカンファに出てほしい。
各務さん:皆さん積極的に出ていってほしい。コインポストしては日本企業を盛り上げる記事を配信してゆきたい。
お三方ともわかりやすい話で、仮想通貨界の世界最先端が集まるイベントの雰囲気が伝わってきて、こちらまでなんだかワクワクしました。
そして後半はコンセンサスから話が発展して、日本の仮想通貨やブロックチェーンはどうなってゆくのか?という話になったのが興味深かったです。
ただし、お三方とも日本の状況についてはやや悲観的で、こうすれば日本の仮想通貨やブロックチェーン界隈が発展するという展望の話があまり出てこなかったのは残念です。
またしても、日本は先を越されてしまうのでしょうか?
この生討論の録画は下記から見ることができますので、ぜひご覧ください。
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