京都に桜の名所は数あれど、個人的に大好きな場所が「白龍園」。
2020年春は新型コロナウイルス感染対策で密になる場所への外出は自粛が要請されていましたが、ここはいつも人が多くなく密にはならないのでお出かけしてみました。
白龍園は京都盆地の北の端からさらに山へ入りかけたところにあります。
山中で交通不便な場所かと思いきや、なんと近くに電車が通っているんですね。
この先に大観光地の貴船や鞍馬があるため、そこへ行く叡山電車が走っています。
山間いなのに近代的な電車が走っています。
景色はまだまだ早春の感じですね。
貴船の一つ前の駅である、二ノ瀬駅で下車します。
駅から見た二ノ瀬の集落。のどかです。
駅から10分ほど歩くと白龍園に到着!
入り口に「特別公開」と看板があります。
白龍園は通年公開はされておらず、春と秋にのみ特別公開なのです。
ここで注意点を。
少し古めのブログ等には「白龍園の入場は一日100名限定」と書かれていますが、2019年秋からその制限はなくなっています!
合わせて、入場チケットは叡山電車出町柳駅で買うようにも書かれていますが、これも変更されてこの白龍園の向かいにある河鹿荘という茶屋で販売されています。
なので、今は直接白龍園に向かえば良くなりました。
ただし、混雑時には入園に待ちが発生するとのことです。
さて、中に入りましょう!
桜が満開ですね!
素晴らしいです。
石段は苔むしていて、素晴らしい。
観光客であふれる場所では踏みにじられて苔がダメになってしまうので、ここ白龍園が多くの人が訪れない穴場であることが分かります。
では、この苔の石段を上ります。
石畳の両脇も苔むして、ミツバツツジの紫、そしてその上には満開の桜。
これだけ素晴らしく手入れされている庭園はそうそうありません。
別世界への小道です。
さらに、むした石段を上り、見上げると素晴らしい青空と満開の桜。
石段を上るとそこには東屋・鶯亭。
誰もいません。この満開の桜を独り占めです。
ちょっと鶯亭に入って中から見てみましょう。
これがまた素晴らしい、桜とツツジの額縁庭園です。
こんな素敵な世界があるなんて。
そう感じるので、最近は毎年桜と紅葉の季節に白龍園を訪ねています。
花手水もあって、管理されている方の気遣いを感じます。
一体誰が管理されているのでしょうか?
ここ白龍園を管理されているのはお寺や神社ではなく、「青野」という京都のアパレルメーカーなんです。
この青野の創業者さんが荒れ果てたここの土地を買って整備したのが白龍園。
整備は主に青野の会社の社員さんがされたそうで、今も維持管理は主に造園業者ではなく社員さんがされておられるとのこと。
この素晴らしい庭園が一企業の管理なんてとても興味深いです。
白龍園内には小さいお宮さんもあります。
青空、春山の緑、桜のピンク、そして鳥居のシルエットと素晴らしい光景です。
小さな渓流にかかる朱色の橋。そして苔に覆われた石段の道。苔に差す木漏れ日!
もう素晴らしすぎて、たまりませんね。
山からの湧き水の雫が、筧を通してしたたり落ちます。
和の美しさをこれでもかも見せてくれる、春の白龍園です。
こちらは清風亭と名付けられた東屋。
天井も、周りの地面もすべて苔で覆われています。
そこへ満開の桜とミツバツツジが彩りを添えて、春の柔らかな木漏れ日が差しています。
一体ここは、どこの別世界かと思わざるを得ません。
いろんな場所から白龍園を眺めていると、桃源郷にいる気持ちになってきます。
和傘もあって、桜の季節の日本庭園の素晴らしい光景。
ため息が出ます。
少し高くなった場所から、鶯亭など広く撮っています。
誰もいないでしょう?
ほとんど独占状態でした。
この人の少なさはもちろん新型コロナウイルス感染による外出自粛の影響なのですが、例年でもそれほど人だらけというわけではありません。
やはり、京都の街中からかなり離れているからでしょうね。
さて、ほとんど誰もいなかったのですが、この日は関西テレビさんのニュースが取材に入られていました。
その時の映像をYoutubeにアップされていましたので、合わせてご覧ください。
この動画には人がほとんど映り込んでいませんが、撮っているテレビカメラの横のほうで僕が写真を撮っていますw。
ということは同じ光景を同じ時間に撮っているということ。
どちらの写真(映像)が好みでしょうか?
さて、別世界の素晴らしい光景を堪能したのですが、そろそろ俗世界へ戻らないといけません。
名残惜しいですが帰りましょう。
二ノ瀬の集落から見た叡山電車二ノ瀬駅。
桜並木が美しいですね。
叡山電車に乗って終点の出町柳に帰ってくると、お腹が空きました。
ランチ-!
出町柳のランチで有名なお店、おむらはうすでお昼ごはんです。
このお店はハヤシオムライスが名物。ボリューム満点でお腹いっぱい。
ランチを食べたあと、出町柳と言えばこれを買って帰るのを忘れてはいけません。
非常に有名な、出町ふたばの豆餅ですよね。
今や地元はおろか、京都のみならず全国的にも有名になった和菓子です。
それに、この出町ふたばはアニメ好きな人にも有名。
アニメ「たまこまーけっと」の「たまや」のモデルになったお店なので、アニメの聖地でもあります。
なにせこのアニメの制作は京アニですから、京都なのです。
では、その豆餅をおやつ用に買って帰ります。
出町ふたばの豆餅。
餅がとっても柔らかく、赤えんどう豆がゴロゴロ。中には餡が入っていますが甘すぎず、効かせた塩味と甘さとが絶妙のハーモニーなのです。
大満足ですね。
やっぱり花より団子。いや、花も団子も!
ということで、白龍園は名所だらけの京都の中でも特別に素晴らしい庭園でした。
春と秋だけの特別公開と期間が限られ街中からは遠くここだけで半日が潰れますが、それでも訪問する値打ちがある場所ですので、機会があればぜひ訪れてみてくださいませ。
Camera & Lenses: LUMIX G8 with LUMIX 12-60mm F3.5-5.6 & 25mm F 1.7
白龍園は紅葉も素晴らしいのです。昨年秋の訪問記です。
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