新型コロナウイルス流行にて緊急事態宣言が出ている中のゴールデンウィーク。
お出かけしたい気持ちはじっと堪えますが、体を動かすために散歩には出かけます。
いつも書いているように、京都・嵐山嵯峨野はほど近い場所にすむ僕にはお散歩コース。
と言っても、寺社の方で拝観休止になっているところがほとんどです。
今回は、嵐山嵯峨野を散歩していて、拝観できるお寺を見つけたのでお邪魔しました。
実は、このお寺は拝観できることをあまり公にしていない感じでしたので、こそっと紹介します。
やはり散歩は嵐山のランドマーク、渡月橋から始めましょう。
とても良いお天気。新緑ですね。
左に写っているのは枝垂れ桜です。
1ヶ月前に散歩したときには、下の写真のように桜が満開だったんですよ。
同じ風景を季節で比較すると面白いですね。
さて、渡月橋を渡って進みましょう。
嵐山のメインストリート、長辻通。
いつもは賑やかなのですが、コロナウイルス流行による自粛の影響でみやげ物屋さんなどはほとんど閉まっており、シャッター街と化しています。
この長辻通をどんどん歩くと、嵯峨釈迦堂(清凉寺)に突き当たります。
この嵯峨釈迦堂も拝観休止中。
突き当りを左に曲がると、目立たないお寺があります。
これが、宝筐院(ほうきょういん)。
宝筐院は大観光地の嵐山嵯峨野にあって、あまり目立たないお寺です。
でも、穴場として人力車のお兄ちゃんたちがお客を連れてきているので、今は結構有名になってしまいましたw。
あれ?
門に柵がしてありますね。
「拝観入口」などの表示はどこにもありません。入れないのかな?
でも、これはいつものことなんです。これは知る人にしか拝観させない意思表示かと。
実は、宝筐院と書かれた石柱の後ろの通用口が開いています。
表示はありませんが、ここから入って拝観するのです。
でも、今回はコロナのことがあるし開いているのかな?
と、恐る恐る通用口を入って拝観受付に行くと、係の方がおられるではないですか。
拝観できますか?と伺うと、できますよとのことで、入らせていただきました。
入ってみると、中は別世界!
素晴らしい新緑のトンネルですね。
参道の両脇に若々しい緑があふれています。
そして、誰もいません。
僕が伺った際には一組の参拝者がいましたがほどなく帰られ、その後は一人で独占状態。
参道にはいろんな花が咲いていました。
ツツジが鮮やかな季節です。
苔の色も濃くなってきて、初夏ですね-。
あやめの紫も鮮やか。
参道を歩くと、本堂があります。
本堂も緑の中に佇んでいて、とても静かで素敵。
お堂に上がらせていただきます。
まずは仏殿に手を合わせます。ご本尊は十一面千手観世音菩薩立像。
お堂の中から見る新緑がとても鮮やか。
そして、誰もいません。
仏殿の横には可愛い折り紙細工が。
ご自由にお持ち帰りくださいとのこと。素敵ですね。
ここ宝筐院は、室町幕府2代将軍・足利義詮と南朝の筆頭武将楠木正行の菩提寺です。
本堂正面から見る、新緑の額縁庭園がまぶしく目が覚めるほど。
再度庭園に出て散策。
道沿いには色とりどりの花が。
初夏を感じさせる強い木漏れ日が素晴らしいですね。
山吹の黄色い花もまだ咲いていて、境内はとってもカラフル。
さて、ゆっくり新緑を楽しんだので、そろそろおいとましましょう。
青もみじが夏の到来を告げています。
世の中がコロナウイルス流行で停滞している間に、季節はどんどん進んでいますね。
そして、秋になると一番美しい季節がやってきます。
これは以前に訪ねたときの素晴らしい紅葉。
宝筐院のいちばん有名な景色がこれなんです。
同じ場所。新緑もとっても素敵です。
賑やかな嵯峨野の静かだった場所、宝筐院。
近年は大勢の人が訪ねていましたが今はまた静かになって、昔に戻ったかのようです。
静かなのはいいのですが、コロナウイルス流行は早く収まってほしい。
でも、流行が収まっても知る人ぞ知る場所であってほしいなと思ったり。
そんな人間の複雑な思いをよそに、新緑の季節は今年もしっかりとやってきていました。
Camera & Lenses: LUMIX G8 with LUMIX 12-60mm F3.5-5.6, 25mm F1.7 & 42.5mm F1.7