2020年9月1日でALISのICO開始から3年が経ちました。おめでとうございます!
ALISの誕生日としては、ALISソーシャルメディアがリリースされた2018年4月23日と、このICOが始まった2017年9月1日かと思っています。
最近はALIS新規ユーザーの方も増えてきているので、ICOの説明を少し。
ICOはInitial coin offeringの略で、資金調達のために独自のコイン(暗号資産、仮想通貨)を発行し販売することです。トークンセールとも言います。
株式会社ALISが発行したALISトークンを一般に販売し始めた日が、3年前の今日なんです。
ALISトークンはイーサリアムと交換という形で、1ヶ月弱のあいだ販売されました。
レートとしては日本円換算で1ALIS=12〜15円くらいだったように覚えています。
ALISのICOは当時のレートで4億円以上を集め、そのお金でソーシャルメディアALISプラットフォームの開発が始まったのです。
僕はALISのICOの前からALISに興味を持ち、ALISファウンダー陣ともコンタクトを取ってICO初日から参加した古参です。
あれから3年間ずっとALISを見てきて、ALISの現状と今後について思っていることをICO3周年記念として書かせていただきます。
この1年で最大のニュースは、ALISが暗号資産カストディ規制に対応したことだと個人的に思っています。
2020年5月に日本で施行された暗号資産に関する新しい規制、特にカストディ規制にALISは適合させて、生き残ったんです。
この規制を機に撤退したサービスはVALUを含めいくつもありました。
しかしALISもこれを機に撤退することなく、ウォレットパスワードというユーザーにとって負担の少ない方法で新規制に対応し、サービスを続けることになりました。
とにかく諦めたらそこで終了なのですから、この時は生き残ってよかったと素直に思えました。
さて、その生き残ったALISはどういう状況で、今後どうなってゆくのでしょうか?
以下に見てゆきます。
1年以上前からユーザー数は減少の一途でしたが、7月くらいに下げ止まり反転上昇に転じています。
これは主に新しいユーザーさんがグループで入って来られて、活発に活動されているからのように思います。
記事公開のボタンを押した数もユーザー数と同様で、7月に下げ止まりその後上昇の傾向です。
特に新規ユーザーさんが日々多く投稿されている印象です。
いいねの数は7月後半から大幅に増えています。
これも新規ユーザーさんがたくさんいいねを押していると思われます。
その方々のいいね押しは、新規ユーザーグループ間でのいいねだけではなく、自分のような古参の過去記事が片っ端からいいねされているようなこともありました。
いいねを押すと押した方にも少しALISトークンが入りますので、それを狙っているものと思います。
ともかく、これまで減少の一途だったALISプラットフォームの各種数字が反転に転じていることには驚いています。
7月くらいに入ってこられた新規ユーザーグループの方々が今後どのような動きをされるのか、さらに多くの新規ユーザーさんが入ってくるのかどうか、興味深いところです。
株式会社ALISとしての開発は依然企業向け受託開発を主にされていて、ALISソーシャルメディアプラットフォーム開発に再度本腰を入れることはされていません。
しかし放置でもなく、ALIS公式ツイッターの日々のツイートを見ているとSEO対策やセキュリティ対策でアップデートをされています。
これらは地味ながら大切なことですし、開発運営さんはソーシャルメディアALISを見放してはいないという意思表示でもあると思います。
また、大きな開発を伴わない企画などの試みとしては、ALIS運営のJimmyさんが前面に出て頑張っておられます。
ここ1年でも、トキメキ祭り、シリーズ記事導入の試み、アルティメット紅白大運動会、BASHO機能の試みなど、いろいろな企画をされています。
盛り上がった企画や残念ながらそうでなかったものもあると思いますが、ともかくいろいろな企画を試してみることが大切かと思っています。
バズった企画から新しいALISの方向性が見えてくることもあるでしょうから。
引き続きALIS運営さんには継続して地道な運営をしていただいて、受託開発にメドがついてALISソーシャルメディアプラットフォームに多く開発リソースを割ける日が早く来ることを願っています。
次にALISご自慢の?コミュニティについて見てみましょう。
コミュニティは初期とはだいぶメンバーは変わったし以前のような熱狂はありませんが、古参の一部はALIS内外で今も根強く活動されています。
また、ALISに新規ユーザーは入り続けており、その方々が古参と仲良くなったり自分たちでコミュニティを作ったりして、ALIS全般としては依然しっかりしたコミュニティがあると思います。
地味ながら、むしろ年月を経て雨降って地固まる感じになってきているようにも思えるのです。
Jimmyさんも言われていましたが、このコミュニティはALISの大きな財産だろうし、今後のto C(一般個人)向けのALIS発展ための大きなエネルギーになるだろうと思っています。
ただし、ALIS開発運営が大きく動けない中でコミュニティだけがとてもアクティブに活動することは望めないし、動いたとしても車の片輪だけがグルグル回って迷走しかねません。
ここ1年でALISユーザー全体としてはだんだん暗号資産から離れてきているように思います。特に新規ユーザーは暗号資産のことを知らないし興味もないという人が多いよう。
これは、後発のブログサービスSpotlightがどんどん暗号資産関連のコアな記事で埋められて煮詰まってきているのと対照的です。
もちろんどちらが良いということではありません。
ALISプラットフォームとしては、このコミュニティの方向性に沿って暗号資産をユーザーに意識させないUXを作り運営を行ってゆくのが良いのでしょう。
そう考えるとこれからのALISの方向性が少し見えてくるような気もします。
ALISトークン価格に関してはずっと下落傾向でしたが、2020年7月頃から上昇に転じ底値を切り上げているチャートになっています。
このチャートはドル建てなのでビットコインやイーサリアムの価格上昇による要因があると思いますが、ALISトークン価格はBTC建てでも回復傾向です。
以前は1satoshiへ向けて下落まっしぐらでは?と見る向きもありましたが、現時点では反転しています。
それでも3年前のICO時の価格が12~15円で、現在は3円前後なので1/4~1/5まで下落しています。
一般的には暴落という範疇ですが、マイナーな暗号資産(草コイン)では1/100以下も当たり前なので、まだマシという考えもあるかもしれません。
Yobit取引所を見ていると、買い支えと思われる買いが継続的に入っているような印象で、最近は出来高も増えています。近頃はUniswapでもぼつぼつ取引されていますし。
誰がどのような意図で買っているのか不明ですが、この買いのおかげでトークン価格は粘り強く維持されており、打たれ強いチャートになっているようにも思われます。
これから価格はさらに上に向いてゆくのか、あるいは再度下降するのか?
トークン価格については、やはりALIS運営さんがALISトークンをどのようにしてゆくのかが大きいように思っています。
次に、これからのALISについて考えてみます。
これからのALISの動きについて、まず大いに参考になるのがALIS運営さんの意向でしょう。
最近はALISファウンダーによるAMA(なんでも質問会)は開催されていないのですが、Discordでは質疑応答がされており、運営さんの意向がよくわかります。
その中でふたつ引用します。
Jimmy
会社の健全なキャッシュフローの基盤ができたらチームを拡大し、alis.toの開発とマネタイズを両方やる体制にしようと思っています。
もちろん並べく早くしたいですが具体的にいつになるかは答えられません。
しかし、マネタイズ自体はうまく行っていますのでご安心いただければと思います。2020/08/12 https://discord.com/channels/382489580315869184/385484238285176832/742924569702039602
これによると、ALISプラットフォーム(alis.to)に再度力を入れてゆくつもりはおありのようです。
それとあとにも触れますが、マネタイズ自体はうまく行っているというのは何より心強いです。
Jimmy
しかし、たくさんのアイデアがあってもそれを実行できないのであれば意味がないから、第一に開発工数不足の問題を解決しないといけません。
このために早くキャッシュフローを作り、チームの拡大をしたいと思っております。2020/08/19 https://discord.com/channels/382489580315869184/385484238285176832/745459540467908688
このように、運営さんはALISを続ける気満々のよう。
実際、開発運営を放置しつつ続けるならサーバー代だけで済むので、続けることができるでしょう。
しかし、もし運営さんのやる気が上辺だけだったり、やる気があっても結果として今後も開発にあまりリソースが割けない状況が続くとしたら、ソーシャルメディアALISが少しずつ縮小するのではなく、そのうち大きな対応が必要になりそうと思っています。
というのは、今の状況がさらに長く続くようなら、ICO参加者で大きな含み損を抱えた人の一部が業を煮やし、返金を求めてアクションを起こす恐れがあると思うから。
そうなるとその騒動は株式会社ALISのビジネス全般に悪影響なので、無視するわけにはいかないでしょう。
ALIS開発運営としてはICO参加者の不満が爆発しないうちに、ソーシャルメディアALISの積極的な開発を再開するか、ALISトークン保有者に何らかの保有者ボーナスを与えてなだめるか、あるいはALISトークンを株式会社ALISがそれなりの価格で買い付けることで事実上の返金を行うなどの対応が必要となるでしょう。
株式会社ALISとしてマネタイズはうまく行っているとのことなので、もうしばらくすればある程度まとまったキャッシュフロー(手元に残るお金の意味)ができてきそうです。
今まではキャッシュフローがあまりなかったので動きようがなかった面があると思うし、それを納得せざるを得なかったICO参加者も多いと思われますので、逆にキャッシュフローが出来たときにはALIS運営さんは何らかの形で動かざるを得ないと思っています。
その時期はそんなに先ではないのでは?
前項と関連して、ALISのトークンエコノミーが今後も生き残って発展してゆくために足りていないとずっと考えていることがあります。
これがないとALISトークン価格は低迷したままのように思います。
ALISには、ぜひこの不足を補っていただきたいです。
第一は、ALISプラットホームを利用している人が容易に換金できる環境が大切。
まずは国内暗号資産取引所への上場かと思います。
それと合わせてALISトークンと物が交換できる場所の充実。
Avacus、わらしべ、日本暗号資産市場などALISトークンが使える(使えようになる)プロジェクトがありますので、これらの発展を願うところです。
その上で海外の主要暗号資産取引所にも上場し、ソーシャルメディアALISも海外展開できれば理想ですが、それはまだまだ夢のようです。
いつまでもICOで得た資金をインフレで膨らませる形でALISトークンを発行し配るだけでは、トークン価値は下る一方です。
根本的にALISトークンエコノミーに外部からお金が入るような仕組みを作らないといけません。トークンを買う需要がないと。
このあたりはICO時から他の方もよく言われたことで、ALISのビジネスモデルの根幹に関わる問題ですが、やはりここをしっかり作らないといけないと思っています。
そのために当初ホワイトペーパーで考えられたのは、トークン保有ボーナスによるALISトークンの購入促進です。
これはまだ実装していないので、実装は急務と思っています。
しかし実装したとしてもトークンの購入動機としては弱いでしょう。
かと言って、投機を煽ってトークンを買わせる方法は筋が悪い。
ALISコニュニティが強いからといって、コミュニティを使って煽る方法はスキャムと変わらない。
なので方法としては、基本的にはALISプラットホームがお金(法定通貨)を稼ぎ出せる方法を考えないといけないと思います。
あるいは株式会社ALISの利益の一部でALISトークンを購入するかでしょうか。
もう少し具体的には、こんなアイデアもあると思います。
・ALISへ広告の導入
と言っても、よくあるバナー広告やアフィリエイト広告ではありません。
例えば、広告主にALISアカウントを作ってもらい、そのアカウントで広告記事を書いてもらいます。その記事にいいねやコメントをしてくれた人に「広告主が」ALISトークンを配布するのです。
広告主は配布するALISトークンを購入しないといけないのでALISトークンの需要が発生しますが、トークンをもらった人はすぐに売ることは少ないので、トークン価格を押し上げる要因になります。
ただしこれはいろいろ問題が多い(例えばALISが広告サイトだらけになりかねない)ので現実的ではありません。こんな方向性もあるくらいのことです。
・ALISで得たノウハウの外販と収益によるALISトークン購入
広い意味では、すでにノウハウの外部への販売はされていると思います。受託開発でソーシャルメディアALISでの経験は活きているでしょうから。
大切なのは外販で得たお金(日本円)の一部をALISトークン購入に当てること。
これによってALISトークン価格を上げることで、ALISユーザー並びにALISトークンホルダーに利益を還元することができると思うのです。
ただ、それはALISトークンの価格操作と批判する向きもあるでしょう。しかし証券取引所上場の株式会社でも当たり前のように利益で自社株買いをやっているのですから、常識的な範囲での自社トークン買いは問題ないように思っています。
むしろ、ALISトークンは株式と異なり配当もないのですから、利益をトークン価格上昇の形でホルダーに還元させることは大切かと思います。
これらは個人的なアイデアに過ぎませんが、なんにせよALISのトークンエコノミーに外部からお金が入ることがALISの継続発展にとても重要なことと思っています。
すでにICOから3年経っており、ICOで集めたお金のインフレだけを元手にトークンを配るモデルは限界に達しているでしょう。
そろそろこの点についてALIS運営さんはしっかり検討し、行動に移してゆく段階に差し掛かっているように思います。
このスクリーンショットは3年前のALISのICOサイトです。
3年前、ここからICOに参加しました。
あれから3年経ったまとめとしての個人的な感想は、
「ALISは3年経ってまだ生きていて、生きていればなんとかすることはできる。でも今のままでは厳しそう。
やはりALIS開発運営が大きく動かないと始まらない。運営さんもどう動いたら良いか分かってきているだろうから、4年目には大きく動いてほしい。」
というところでしょうか。
厳しい状況の中でALISを生き残らせたALIS開発運営さんに感謝をしつつ、4年目に突入するALISに引き続き期待をしています。
でも長丁場なのであまり熱を入れすぎず、ぼつぼつ好きな記事を書きながら時代の流れを見て動いてゆきたいと思っています。
ALIS開発運営のみなさま、ユーザーのみなさま、4年目もどうぞよろしくお願いします。
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