紅葉の季節が真っ只中!
紅葉の名所では、みなさん一生懸命に写真を撮っています。
でも、なかなかきれいな写真が撮れないなぁ、と思っている方も多いのでは?
こんな写真が撮れないかなぁ、と。
そこで、今回はこの紅葉写真撮影の実際として、モミジの葉っぱを大きくきれいに写す撮影の基本を書いてみます!
と言っても僕は素人カメラマンで、ここに書くことは写真の教科書に載っている基本的なポイントですので、読み流してくださいませ。
(本記事の写真はすべて筆者が撮影したものです。)
モミジが色づいていますね!
ここからスタートです。
遠くから見てきれいに色づいていても、近づくと葉っぱが枯れていたり虫食いだらけの葉っぱのモミジの木はたくさんあります。
なので、撮影に適した良い木を探すところかスタートなのです。
今回は上の写真のモミジの木を題材に、写真を撮ってみましょう。
このモミジの木に近づいて、とりあえず撮ってみました。
一眼カメラと望遠レンズだとこんな写真が撮れます。よくボケていて、色の微妙な変化もよく出ています。
スマホだと背景のボケがもっと少ないと思います。
でも今ひとつ鮮やかという感じでもなく、なにか物足りない…。
今回の写真を撮っているカメラです。
LUMIX G8というパナソニック製のミラーレス一眼カメラ。
画像センサーの大きさがやや小さいマイクロフォーサーズという規格なのでカメラ本体もレンズも小さくて軽く、携帯に便利で重宝します。
レンズはLUMIX 45-150mm F4.0-5.6という望遠ズームレンズ。2万円ちょっとのお手軽ズームです。
ちょっと物足りないのでもう少し工夫します。
先ほどのモミジの木の反対側に来ました。
葉っぱの影から太陽が見えています。逆光ですね。
この写真でもまぁまぁきれいなのですが、下の方にお寺のお堂の屋根が写り込んでしまいます。
ここは葉っぱを拡大して撮りましょう。
というのは、逆光だとモミジの葉っぱを透けて通る光が撮れるので、透明感のある鮮やかな写真になるのです。
撮る主題となる葉っぱを探しましょう。
良い葉っぱの条件は、
・虫食いのない色のきれいなもの
・葉っぱ同士がが被さっていない
・ほどよく日があたっている
・葉っぱがこちらを向いている
・葉っぱが近くにある
この条件を満たす葉っぱは案外少ないものです。
じっくりと見定めて、この丸で囲んだ葉っぱを主題に撮ることにしました!
これを、もう少し拡大して撮ってみます。
だいぶいい感じになってきました。
これだけでもお寺の屋根をぼやかして背景に入れた、きれいな写真になります。
でも、やっぱり屋根が邪魔。
それに雑多な紅葉の感じで、何を主題にしているのか見えません。
ということで、先ほど目をつけたのはこの丸で囲んだ葉っぱ。これを主題に大きく撮りましょう!
ちなみに、この葉っぱを入れた光景をスマホで撮るとこの写真になります。
一見、色が明るく鮮やかなのですが、紅葉の明暗の差があまり無くなってベタッとした感じになってしまっています。デジタルで補正をかけて明暗を少なくして朱色を塗っているのですね。
それに背景のお堂の屋根はあまりボケずに写っているので少々邪魔です。
それでも、逆光にして背景がきれいな場所を工夫して撮ると、スマホでもいい感じの紅葉写真が撮れると思います。
では、一枚の葉っぱを大きく撮ります。
おお、なかなかいい感じに撮れました!
逆光なので、葉っぱを透けて通る光が写されています。
かなりズームして、焦点距離140mm (35mm換算280mm)で撮っています。
ここで大切なのは構図と背景と光なのです。
・構図:画面を3分割した交点に葉っぱの付け根をおいています。この3分割を基準にした構図は収まりが良いとされています。
・背景:上1/3が後ろの紅葉、下1/3が山の濃い緑になるようにしました。主題の葉っぱと背景は色が被らないように、少し動いて良い背景を探します。
・光:モミジの葉は部分的に光があたったところは明るく、影になっているところは赤が濃く写っています。濃淡で秋の光を表すことができています。
これらに配慮しつつ、適度な明るさになるように露出補正(明るさ調整)を行って何枚か撮ります。
ミラーレスカメラは露出補正をしたら画面の明るさが変わるので、シャッターを切る前に適切な露出に調整できて便利です。
ちなみにスマホで撮った写真はこれです。先ほどの写真を切り取って拡大してみました。
いかにも切り取りましたという感じになってしまっています。
やっぱりカメラ、特に一眼カメラを使わないと紅葉のきれいで大きな写真はなかなか撮れないように思います。
もちろん、写真が上手い人はスマホでもきれいに撮れるようです。それでも、いろいろと工夫が要るので大変ですから、写真が上手い人は一眼カメラで撮っていますよね。
背景を変えると、写真の雰囲気が大きく変わります。
青空を背景にするのも良いと思います。
このように木々の間から漏れる光を背景にして撮ると、いわゆる玉ボケができてきれいです。
散り紅葉もいいですね。
特に苔の上なら緑と赤の対比が鮮やか。
まとめると、大きな紅葉の写真を撮るコツはこのようなことかと思います。
・できれば一眼カメラと望遠レンズを使う
・逆光で撮ってみる
・色や形がきれいで、他の葉と重ならない葉っぱを探す
・光のさし具合を意識して、構図と背景を工夫する
一眼カメラと望遠レンズを使うのが良いのですが、持っていない方はスマホやコンパクトカメラでも逆光や構図などは参考になると思いますので、やってみてください。
では、今年の紅葉撮影を楽しんでくださいませ!
Camera: LUMIX G8
Lenses: LEICA 15mmF1.7, LUMIX 25mm F1.7, 45-150mm F4-5.6
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