はじめましての方ははじめまして、そうでない方もはじめまして!慶應生(仮)です!!
今回から「超説MMT」シリーズとして、現代貨幣量を出来る限りわかりやすく解説していきたいと思います!
今回のテーマは、「租税貨幣論」についてです!
お金はなぜ価値があるのか?
皆さん, お金はなぜお金なのでしょう?お金そのものに価値があるから?それともみんながお金だと信用しているから?
皆さんご存じの通り, 現在の1万円札には1万円の価値はありません。
<日本円の製造原価(推定)>
1円玉:2~3円
5円玉:7円程度
10円玉:10円程度
50円玉:20円程度
100円玉:約25円
500円玉:約30円
1000円札:14~15円
5000円札:20~21円
1万円札:22~23円
それではなぜ, 一万円札で1万円分のものが買えるのでしょう?
今の状況で言えるのは, 皆さんが1万円に1万円の価値があると信じているからです。実際に電子マネーや仮想通貨でも支払いをすることができますし, なぜ相手が支払いを認めてくれるかと言ったら, その人がそのものに価値がある, 商品を交換できると思っているからです。では実際に, どのような状況になったら, そのものを交換してもらえると思ってくれるのでしょうか?そんな疑問に対して, MMTは, 「租税貨幣論」という一つのフレームワークを提供してくれます。
租税貨幣論とは?
この説は, 国家が法定貨幣によって租税の支払いを受け付けるからこそ, 国民としてもその貨幣を必ず使用できると信じるからこそ, 貨幣が価値を持っているというものです。
事例1 Aさんの借用書
スーパーにて, A さんが借用書で支払いをしようとしました。
普通だったら借用書での支払いなど認めません。しかし, もし仮にそれが租税支払いとして使えるとしたら, それを受け取ることで法人税や所得税の支払いも出来ます。すると、他の店も同じメリットを持つと考えられ、他の店でもAさんの借用書を使うことができると予想することができます。そのため, Aさんの借用書は, 支払い能力を有するのです。
事例2 某グループの地下帝国経済
ある地下帝国に多重債務者が集められ, 地下帝国建設のための強制労働をさせられていました。彼らの1日の給料はペリカという単位で支給され, 一ペリカ=0.1円の価値を持っていると定められています。地上では当然使えないのですが, 地下帝国においてはあらゆる支払いにこのペリカを使うことができ, 当然租税支払いにも使えます。日本円のように特殊な偽造防止技術が用いられてるわけでもないこのペリカでも, 地下帝国においては価値を持ち、流通するのです。
MMT は, 現代貨幣論と訳されるように, 貨幣をそもそも何かというところから, 国家の財政的な面で様々な考察がなされています。今後も誤解を生みやすい MMT について解説していきますので, 是非ご覧になっていただければと思います。