いよいよ、ALISオリジナルの記事を挙げます!
この記事のオリジナルソースは、GiftedのHPではなく、このページです。
題して、「『お金=信用』の本当の意味とは」。
なお、この話はシリーズものとして続きます。
第1弾は、「お金とは何か」を紐解くため、歴史を振り返ることから始めてみましょう。
遡ること、狩猟で暮らしていた時代、まだお金はありませんでした。
物々交換が基本の時代、例えば、海の幸と山の幸を交換していたことでしょう。
しかし、たまたま、どちらかが不作の日があったと思います。
例えば、海側がクジラなどの大型の獲物を出してきた場合、山側がそれに釣り合うものを出すのは大変です。
そこで生まれたのが、収穫物ではない「共通の目印」を持つことです。
それは、最初は珍しく、美しい貝でした。
ですので、貨幣には「貝」の字が入っているという説があるのです。
そう、「貝貨」の誕生です。
ここから、偽造との闘いが始まります。
当たり前ですが、共通の価値を持った「お金」は、たくさん持っている人に権力が集中します。
そこで、「たくさんのお金を自分のものにしよう」と誰もが試みるわけですが、多くのズル賢い人間が思いつくのは、作る側の力を手に入れようとすることです。
貝貨なら、貝そのものをたくさん持っていれば、収穫物がなくても、他の多くのものが手に入ります。
金貨や銀貨なら、含有量を調整すれば、より多くのお金が手に入ります。
そこで、生まれたのが、存在の裏付け、上限を決めるということでした。
ここで生まれたのが、金本位制です。
金の保有量を越えたお金を発行することを禁止しました。
これにより、紙幣も含めた全てのお金は、金と交換することが出来ました。
つまり、お金の価値を担保するのは、金(gold)だったのです。
しかし、当時の「銀行業」として、お金を預かっていた金庫番は、ふと気づいてしまいました。
「預かっておいて、そのお金を貸すこと」が彼らの商売ですが、実際に預けているお金の全てを引き出すという事態はそうありません。
つまり、預かっている多くのお金を貸し出して、利子をつけて返してもらうほうに回せば、どんどん儲かるということに。
しかし、この「利子を付けて返す」ということ、今は当たり前の考え方ですが、よく考えてみると、仕組みとして結構無理があるんですよね。
総量が決まっているものを、貸したもの以上で返すというのは、どこからか合法的に奪ってこないといけないのです。
分かりやすいように、ドラゴンボールで例えましょう。
ドラゴンボールを1つ貸す代わりに、返すときには2つで返せと言われたらかなり困りませんか?
ドラゴンボールは、勝手に増やすことが出来ません。
持ち主がまだいないものでしたら、探せばいいですが、既に誰かが持っているなら、その人が譲ってくれる条件を満たさなければいけません。
価値を見出していない人ならあっさりくれるかもしれませんし、別な対価を要求されるかも知れません、あるいは、何が何でも譲ってくれないかもしれません。
ですが、お金を貸す側は、どこからその利子分を持ってくるかは責任を持ちません。
この例え、極端だと思いますか?
それは、みなさんが考えている「利子」として返すお金が、比較的簡単に、自分の「時間の切り売り」で手に入るからです。
ですが、本質的にはこの例えと変わりません。
あれ、この例えで話している話、何かに似ていると思いませんか?
「暗号資産」の話は、次の記事で詳しく話しますね。
こうして金庫番は、金庫の中のお金をどんどん貸しました。
仮に、預けている人たちが、一度に引き出してきたらとても耐えられません。
そんな状況で、帳簿上の動いているお金は、本来金庫に入っているはずのお金より大きく増えていきます。
そこで、「もう耐えきれない」と起こったことが金本位制の廃止、すなわち「ニクソンショック」です。
私は、ニクソンショックは、どちらかいうと先行して行ったわけではなく、裏付けをもった本来存在しているお金の量と、動かしているお金の量の乖離が大きくなりすぎたため、ここで「仕切り直しが必要だ」と行われたものだと思っています。
このことにより、大手を振って貸すことが出来るようになりました。
なぜなら、現在銀行が持っているべきお金の保有量は、預けているお金の10%と定められたからです。
そして、何より、もうお金は裏付けを必要としていないので、増やし放題です。
最近、よく言われるのは、「お金は信用である」という考え方です。
金(gold)という裏付けを失った以上、お金はその人の信用(期待値含む)であると言われるようになりました。
次の記事では、金本位制が崩れた後のお金について、より詳しく考えていきたいと思います。
もちろん、暗号資産についても触れていきますよ!
※「仮想通貨」という表現は使わず、「暗号資産」で統一したいと思います。