ポイント最古参である『Tポイント』
ドトール、ニッセン、三越、伊勢丹、アルペン等々…鞍替えや自社P切替の相次ぐ脱退に、ついにヤフー・ソフトバンクがTポイントから変更する旨のアナウンス。
あと残ってる高が大きい所はドラッグストア売上高1位のウエルシア、あとはファミリーマートとかポイントで返済出来るスルガ銀行とかENEOS、エディオン、島忠あたりかな?
「ヤフーサービスのTポイント利用・付与がPayPayに変わります」
「Yahoo! JAPANカードはすべてPayPayカードに変わります」
でも脱退はしません、情報提供と共有は継続するようです。
「もっと自由に使える。」
自由への強調がすごい。
「Tポイントはホント不自由だったよね」という事ですね。
ヤフーはTポイントをPayPayボーナスに変えられるようTポイント・ジャパンに依頼しているようで、Tからアナウンスがあるまで待ってね、とのコト。
softbankは完全な自社ポイントとの相互なので楽ですね。
そして知名度NO1!会員7000万人!Tポイント付帯カードの利用者も多い!
と、トップランナーとタッグを組んでいたハズのウエルシア。
来年の4月からはヤフーで使えなくなり、今のT付帯カードを持っていた人が全員PayPayカードになる。
すると「やり方が分からない」から、モバイルTに移行出来ない人は
もう完全に使わなくなる可能性が出てくる、どうしても使いたい人は別で作ると思うが、最古参のポイントプログラムをヘヴィに使っていた人ほど愛着もあるだろうし、別のポイントに興味は無いだろうし、サービスがありすぎてどれが便利なのか?自分に向いているのはどれか?分からない、というのもあるだろう。
↑ウエルシアの注意書きは「ニュース見てTポイントが終わったと早合点」した人から「もうTポイント使えなくなったんでしょ?」という問い合わせがあったのだろうか?事前に対策したのか?分からないが、こうしたアクションは今後も起こしていかなければならないであろうウエルシアの対策コストはバカにならないだろう。
Yahooショッピング、PayPayモールなどZHDの所有するショッピング事業の取扱高は1.5兆。ヤフーがどの程度占めるか分からないが、仮にありえないが50%だったとしても年間7500億の取扱高に対して「Tポイントの付与によるシステム利用料」が丸々無くなる事に。
一般的には基本月額+システム利用料で2%、ポイント原資0.5%。
SYS150億、P原資37.5億だがまぁそれはないので半分として93.8億、Tポイントジャパンの売上の8期の売上192億に対して半分程度あります…が、さすがにこんなに多くないか、もっと値引きしてるのかな。
今年の7月中頃にTポイントのオワコン化について記事にしましたが、その頃は「ここまでシステム化させたヤフーが今すぐどうこうすることはないだろう」と高を括っていましたが、効果の齟齬は思ったよりも深かったようで速度感を見誤りました。
実際に支出した広告宣伝費と費用対効果の悪さ、つまりポイントを自社に戻しきれないジレンマは当然の事ながら、なまじ反感を買う古い仕組みを一生懸命使うなら、国税の支払いに使えるよう発展させたPayPayに開発費を集中・顧客を集中させた上で政府寄りに立てるならば、もはや選択肢にすらなりません。[→はい][はい]
「CCCが所有するTポイント」を「Tポイント・ジャパンが運用」し、「勘定はTポイントが行う」というパソナT氏もビックリな中抜き体制。
スープが冷めているという不満が「客からも従業員からも仕入先からも」あったのに、飲み頃で温かいスープを出さなかったのでしょう、温めるコストを懐に収め続けた返しが今来ているのかもしれませんね。
2021年の長者番付、2017年の880億で48位→2021年の1340億で48位。
CCCという連結売上3000億にも昇ろうかという企業で資本金は1億円、内部留保が多い企業なだけにかなり控えめな印象ですが、資本剰余金は170億ある為、同程度の売上であるスクウェアエニックスの資本金240億と遜色ありませんね。
もしも会社を解散する場合、この内部留保は諸々清算が終わった後で「剰余金」として株主は受け取る事が出来るのですが、これを「残余財産の配分」と呼び、もともと株主が出資した返済する必要のないお金なので、出資した人(株主)が受け取っても課税されません。(普通に減資して株主に払い戻すと有償減資としてみなし配当20%。)
これは親子だけ(というか宗昭氏)で株を所有しているからこそ、メリットがある話、資本金を超えた分は配当金となり、その分だけ課税されてしまうので超える見込み分をじわじわ資本金に入れ、資産化する為に今後資本金が増えていくと面白い。
もしいきなり増資しだしたり、
息子さんの会社であるソウ・ツーあたりが資本を入れ始めたら…はは。
2020年時点で資本金1億、資本剰余金172億、利益剰余金306億。
資本剰余金は2015年に150億程度計上されてから動いていません、利益剰余金は
2019年257億、2018年196億、2017年143億…
2016年から利益剰余金(配当せずに残った利益、内部留保)が50億ずつ増えています。
さて、どうかな。
資本金をどう見るかも人によります。
邪推しなければ健全なだけですので、「温かいスープを出す意思表示」として増やすと言われれば社員達も納得させやすいように思います、準備は万端。
一般的な増資デメリットは、株主総会の手間や増資後の配当額が増える事が挙げられますが、どちらも親子で持っているので前者は議事録を作って終わり、配当金は増える方が資産として残せるのでむしろメリット、額が大きいので登記の手間や費用はあって無いようなものでデメリットらしいデメリットはありません。
勢力図が変わる『その時』何が起こるのか?
本当に楽しみ。
ではでは。