この記事では、元谷拓氏が著した“誰も知らない帝王学”を参考に、知っておくと人生で役立つ考え方をまとめていきます。
帝王学とは、伝統ある家系や家柄など特別が立場にある人が、その立場に相応しい能力を養うものの総称です。
正確には帝王学という学問があるわけではありませんが、貞観政要や孫氏の兵法などの古典はもちろん、偉人の伝記や作法書など諸々を含めて帝王学とされています。
本書からも、世界の様々な歴史から得られた人格者として生きるヒントが諸所に見受けられます。
記事を通し、そんな特別な人格教育の一端を知っていただけたらと思います。
今回のテーマは“出来ない約束はしない、した約束は必ず守る”です。
【誰も知らない帝王学より 抜粋】
決めた約束に対して、別な約束との利益の大きさを天秤にかけたり、自分の気分次第で約束を守らない人がいますが、それはせっかく築いた信頼を失うことになります。
相手からも大事にされないという扱いを受けるようになります。
約束をした以上、必ず守るのが人としての礼儀です。
「あの人はよくドタキャンする人」「あの人の約束はあてにならない」というレッテルを貼られたら、その人はもう信用できない人として見限られてしまい、有益な情報や人を紹介してもらえるチャンスを失うのです。
「都合がついたので、まだ間に合うなら参加したい」とドタキャンならぬ、ドタインをお願いした方が、好印象です。
「あの人は約束を必ず守る人」「あの人は約束に遅れない人」だと言われるようになれば、それだけで信用できる人物であるという、他人からの保証を手に入れたことと同じです。
信用を築くのには大変な努力がいりますが、失うのは一瞬です。
“信頼を失うのは一瞬”
ここでの主張はこの一言に尽きます。
「やる」と口走った約束を守らない、「行く」と言った時間に来ない。
些細な約束でも、破られた方は自分を軽く見られていると感じ、その人へ何かを期待する気持ちは薄れていきます。
された立場だったとしたら、その後の付き合いはあるかもしれませんが、時間すら守れない人に、本当に何か大切なことを頼もうという気はなくなりますよね。
中でも大切なのは時間を守ることです。
困難な仕事を任せられたときに、それが成功するかは分かりませんが、時間は個人が気をつければコントロールできます。
且つ、学校教育の過程で、多くの人が“時間を守る”という認識を共有している事柄でもあります。
決めた時間に間に合わせるというのは、ブラック企業のSEがキツキツの納期を強いられる、途中でトラブルに巻き込まれるといった例外を除けば、容易に達成できることです。
待ち合わせにいつも5分遅れてしまうなら、5分早めに到着することもできるはずです。
口に出したこと(約束したこと)と行動が合っている人は信頼も得やすい……。
そして些細なことを守るか守らないかは信頼に大きく関わってくるものです。