今回はshimさんが教えてくれた映画の紹介です。
気になって観てみたところ、とても面白い映画でしたので紹介します!
この映画は成果を出しても報われない不幸な神経生物学者が、反社会的な稼業に手を染めてしまうという内容のもの。
今回もネタバレや伏線などには極力触れずに紹介していきます!
あらすじ
この映画は主人公のピエトロが、自ら犯した犯罪についての罪状を吐露するところからスタートします。
麻薬密売、武装強盗、殺人未遂、誘拐…。
どれも一級品の犯罪ですが、元々彼はそんな極悪とは無縁の神経生物学者でした。
この映画は、なぜ彼がこのような罪を犯すことになったのかを追っていく物語です。
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数ヶ月前、彼はある大学の研究員兼契約教授として働いていました。
しかし彼の発表した研究の成果があまりに難解過ぎることから、周囲からの賛同を得ることができず、大学との契約更新が危ぶまれていました。
共同研究していた教授さえも、自分の出世や保身に走り彼の研究に目を向けようともしません。
そんな彼の私生活も苦しく、多くの請求書が自宅に届く始末。
個人的に勉強を教えている生徒もやる気を見せないどころか、授業料すら払おうとせずにのらりくらりとやり過ごします。
ある生徒の「両親が死んでしまって授業料が払えない」という見え見えの嘘すら真に受け、授業料を請求できないどころか食事の世話すらしてあげる程のお人好しでした。
ある日遂に、大学から正式に契約打ち切りの知らせが届きます。
途方に暮れるピエトロですが、同棲している彼女には「契約が更新できたから安定してお金が手に入る。」と嘘をついてしまいました。
お金の宛を探すピエトロ。
すると授業料を払わない生徒の一人が高級車を乗り回す姿を発見。
必死に自転車で追いかけ、たどり着いた先は若者が集まるクラブでした。
「今すぐ授業料を払え。」と詰め寄るピエトロに、まぁまぁ先生落ち着いてとなだめる悪童。
1杯100ユーロ(13,000円程度)もするカクテルをおごると言われます。
「喉がカラカラだから貰うが授業料はきちんと払え。」と念を押し、カクテルを口にした次の瞬間。
目を覚ましたのはクラブのトイレでした。
すぐに飛び起き「薬物を飲ませたな!」と悪童に詰め寄るピエトロ。
「そうだよ、1杯50ユーロはするよ。」と悪びれる様子もありません。
彼の中で有ることがよぎります。
成分から考えるに、さっきの薬物の原価はせいぜい2ユーロ程度。
それを50ユーロで売れるなら…。
家に帰った彼はすぐに合法薬物についての法律や売り捌き方を調べます。
そして自分ならもっと純度の高い成分の合法薬物を考えることができると考えたのです。
彼は合法薬物の密売で生きるために、大学や研究学会から弾きものにされたかつての仲間を探し始めるのです。
というのがこの映画の起になります。
ピエトロが発表した研究は、本人から言わせるとノーベル賞ものの発見だといいます。
しかし内容が難解過ぎることから、理解しようとする者が現れなかったと…。
アインシュタインが相対性理論を発表したときも、彼の論文が難解だったために世間的には騒がれなかったのと似ていますね。
お人好しな主人公がなぜ強盗や殺人未遂などを犯すようになるのか…。
気になる方は映画でお楽しみください!