以前まとめた“NGな話し方”。
参考にしていた本を読み直していたら、「確かに気をつけた方がいいな」と感じた点を発見しました。
今回は、対等もしくは目上の相手を褒めたいときの話し方について、著書“話し方で損する人、得する人”から引用してまとめていきます。
「センスありますね」
と
「マジすごいっすね」
あなたはどちらを言われたほうがより嬉しいと思いますか?
上手に人を褒めるというのもなかなか難しいものです。
せっかく褒めたのに、相手が喜んでくれない、それどころか不機嫌になってしまう場合もあります。
褒め方にも“損する褒め方”と“得する褒め方”があると著書では述べています。
さて、では先程の質問、「センスありますね」と「マジすごいっすね」はどちらが好印象か……。
どうやら「マジすごいっすね」の方が印象が良いとされています。
ひとつ例文として、ある会社の先輩と後輩の会話から見ていきます。
「先輩、あの交渉うまくいったんですか?」
「ああ、何とかなったよ」
「さすがですね。先輩ってほんと営業のセンスがありますね」
さて、一見普通に見えるこの会話ですが、この中で気をつけなければいけない点があります。
それは「センスありますね」という上から目線の褒め方です。
職場の後輩よりも先輩の方が営業が上手いというのは、先輩からしたら当たり前のことです。
将棋棋士の藤井聡太に対して「きみ、将棋上手いね」と褒めるようなものです。
先輩に「センスありますね」というのはどこか上から目線からものを言っていると感じられても仕方ありません。
褒めているつもりが、相手が不機嫌になってしまったというのも、こういうところが原因となるでしょう。
では、得をする褒め方とは、どんな褒め方でしょう。
それが、「先輩、マジすごいっすね」といった褒め方です。
ボキャブラリーが乏しく、頭が良くはないように聞こえますが、たとえ見え透いたお世辞だとしても、悪い気はしないでしょう。
ポイントは冷静なジャッジではなく、感情で褒めるという点にあります。
「マジすごいっす」は、後輩が感じた純粋な気持ちをストレートに表しているように感じます。
ここでいう営業のセンスがあるかどうか、仕事が上手いかどうかについて褒めるとしたら、それを語れる立場でなければなりません。
そうでない状態で褒めてしまうと、上から目線のプライドの高い奴と思われるでしょう。
一方、感じたことは誰でも語る資格があります。
だから「マジすごいっす」は大丈夫なのです。
「あの動画面白いから見て」、「あそこのラーメン美味いから食べておいた方がいいよ」
こういった言葉に身構えてしまうことはありませんか?
オススメされているはずのになぜか義務感が生じ、不思議と抵抗感が生まれてしまう。
同じ動画でも、おすすめされる前に自分が見つけていたらきっと気に入っていただろう動画もあるのに、何故か面白みが何割かカットされてしまう
これも、先程の例に出てきた“上から目線の評価や判断”からくる心理的な反骨心からくる感情です。
自分からオススメする時も、相手は同じように感じることはあるでしょう。
では、自分が知った面白いことをどのように伝えたら良いのか。
それは「好き/嫌い、面白い/つまらない」といった感情を伝えることがポイントです。
「あの動画好きだったなぁ」、「あのラーメンは美味かった」と感情を伝えるのです。
それで相手が興味を持てば、無理やり見せている間もなく本当に楽しんでくれるでしょう。
たとえその声に相手が反応しなかったとしても、オススメされたのに行動しなかったという罪悪感や後ろめたさなども気になりません。
ちょっとしたことですが、「○○はいいよ」、より「○○は好き」の方が、得をするおすすめの仕方になります。
・先輩や目上の人を褒める時は、「凄いです」と感情を伝える
・物事をオススメする時も、「いい、悪い」ではなく「好き、嫌い」を使う
・上から目線の褒め方は損、感情を使った褒め方は得
自分もどこかでやってしまった気がする、上から目線の褒め方……。
「なんで上から目線なんだよ笑笑」と言える間柄であればいいですが、そのような反応もない場合は、きっと「(なんだコイツ……ムカつくなぁ)」と思われていたのかもしれません。
相手に何かを勧めるときも、きっかけを与えるのみに徹した方が、本当にいいか悪いかを語れる間柄になれる気がします。
そういった話し方についてのまとめでした!