今回紹介するのは、外の世界と隔離されたシェルターで起こるミステリーを描いた映画「10クローバーフィールド・レーン」です。
スターウォーズで有名なJ・J・エイブラムスが製作を務め、「プレデター ザ・プレイ」のダン・トラクテンバーグが監督として指揮を執りました。
「クローバーフィールド/HAKAISHA」という映画がありますが、その続編というわけでもないようなあるような……。
両作品に共通する地名など出てきますが、映画を観る限りでははっきりと明言できません。
ジャケットに出てくるガスを撒き散らす巨大な生物もそんなに関係ないので、モンスターパニック映画だと思って観ると肩透かしをくらいます。
その点を踏まえた上で映画を観てみるとこれが結構面白い。
シェルターという隔絶された空間で、何を信じるべきなのかに迷う主人公の心理的な変化を楽しむことができます。
それではあらすじから……。
自動車事故で意識を失った女性は、気がつくと地下シェルターで拘束されていた。
食事を持ってきた男ハワードは、シェルターの周辺は謎の生物によって人間が生きることができない環境になっていると彼女に説明する。
彼女が事故を起こす前までに身の回りでそのような状態ではなかったことから、その話が本当か疑い始める。
彼女が監禁室から出ると片腕を怪我した男性がいた。
男はもまた彼女に対して外に出てはいけないと言う。
彼らはお互いに疑心暗鬼になりながらもシェルターでの生活を始める……。
ハワードは外の世界が謎の化学物質によって汚染されていると言うが、その根拠となる証拠が曖昧なところが視聴する側も面白いと感じるところだと思います。
自分が同じ立場だったら彼を信じるべきかどうか、どのようにして外が危険かを確かめるか……。
ハワードの威圧的な命令に渋々従いながらも彼の行動に不審な点を見つけたりと、話が進に連れてミステリーが深まっていきます。
それと同時に推理的な要素も増えていくので、中々見応えのある映画に感じます。
また、その中で見えるハワードや怪我をした男(エメット)たちの関係にも注目です。