「勉強やりなさい!」
このセリフを聞いたこと、1度はあると思います。
そしてやる方は「今やろうと思ってたのに…」と不貞腐れます。
誰もが通る道ですね。
ご家庭で良く相談されるシチュエーションの1つです。
やっていない姿を見る度に、
「やりなさい!」
と言わずにはいられない…。
言う度に関係が悪くなっていく負のスパイラル…。
今回はそんな状況を変えるかもしれない、
「人を動かす指摘の仕方」
についてお伝えしようと思います。
二宮尊徳(二宮金次郎)の言葉に
「可愛くば、五つ数へて三つほめ、二つ叱って良き人となせ」
と言う言葉があります。
人を動かしたくば、ダメな所だけを指摘するのではなく、良い所も伝えるべきという意味です。
この言葉が正に今回のテーマです。
この手法を使って7年。
子供や保護者、職場の先生などで実際に試した結果、一番行動に繋がりやすいのは、
ということが分かりました。
ポイントは褒めることが先ということです。
褒める前に指摘をしてしまうと、殆ど場合「叱られた」り「注意された」印象が先行してしまい、次の言葉を聞く耳を持ってくれなくなることが多いです。
その後で褒めても「文句を言われた」ことが残ってしまい行動に繋がりにくいです。
しかし、3つ褒めることを先にすると、
「この人は自分のことを分かってくれている」と言う心理が働き、後の指摘の内容もすんなり受け入れてくれやすいです。
例えば。
★子供が本を片付けて欲しいシチュエーション
「さっきゴミ捨ててくれてありがとね」
「この前も捨ててくれてたな」
「きっと学校でもそうなんだろうなぁ」
「その本も片付けるとその場所が広く使えるんじゃない?」
★帰ってすぐに宿題に取り組んで欲しいシチュエーション
「寄り道せずに帰ってきて偉かったな」
「靴も揃ってるし」
「すぐに手も洗えてるね」
「まぁ宿題もやっときゃテレビとかも気兼ねなく見れるからやっとくといいぞー」
★部下や同僚に仕事を頼むとき
「この前〇〇やってくれてありがとうございます」
「◯◯さんに頼んで良かったですよ」
「△△も◯◯さんのこと褒めてましたよ」
「最後にこの仕事やったら終わりでいいんで、手が空いたら(その人が完全に暇そうにしていても)お願いします!」
相手の行動を見たまま褒めることと、指摘する部分はあくまで提案をすること。
「やれ」と言わず「やった方がいいぞ」という、行動後のメリットを見せること。
1回や2回では思ったように行動しない人(子)も、根気強く相手の良いところ見つけてあげると、いずれは自分から行動できるようになります。
行動しない人(子)でも、やることを提示するとすんなりやってくれるようになります。
さらに相手の良いところを見つけることは、コミュニケーションのきっかけやお互いの会話の回数を広げるいいきっかけになります。
正直同僚や部下に対しては、「〇〇やってください」というだけで十分ですが、褒め続けていると
・ご飯やお菓子を作ってくれたり
・飲み会や遊びに誘ってくれたり
・誕生日やバレンタインに何かを貰えたり
・仕事を手伝ってくれたり
…などなど
巡り巡って自分に良いことが返ってくることがあるので、ストレスにならない程度に気を使うこともオススメです。
◤◢◤◢注意◤◢◤◢
褒めることが謙(へりくだ)ると思われると、舐められるきっかけになります。
出来ないことは認め、やらないことを叱る毅然さは必要になります。
・人を動かしたくば3つ褒めて1つ指摘
・一回で行動できたら吉、自分から動くまでは時間がかかる人もいる
・強制ではなく提案を
・良いことは返ってくる(かも)
以上が今回の「人を動かす指摘の仕方」についてのお話でした!