私は仲間と新しい仮想通貨を作るため要件定義も兼ねてホワイトペーパーを書いています。
一般のブロックチェーンだとそのまま実装できないと思いますが何か触媒効果で役に立てばと思うのでコンセンサスアルゴリズムの部分だけ公開します。文を書くのが苦手で分かりにくく突っ込み必要だと思いますが興味があれば声をかけてください。
たとえばビットコインにおけるコンセンサスアルゴリズムは、ビザンチン将軍問題を解決し悪意によるネットワークの占拠を防ぎ、正当なブロック追加の権利者を公正な計算競争で決定する。
その他の多くのブロックチェーンのコンセンサスアルゴリズムも不正を防ぐために以下の性質を備える。
・オープンな競争が不正の機会の独占を阻む
・ブロック追加権の獲得競争の強度に追従して不正のコストが上がる
・ネットワークへの貢献の競争がネットワークを保護する
・競争の効用が実態価値としてコストと整合性のとれたインセンティブの発行を可能にする
・権利者の不正による信用毀損が自身の財産の毀損になる
しかしながら多大なエネルギーが消費される問題や階層の流動性が無くなることで正常なコンセンサスが成り立たなくなる恐れがある。
全体の利益を代表して適切に大きなリスクテイクができるユーザーを意思決定権者として抽出するシステムである。それによってビザンチン将軍問題を解決するとともにネットワークに有用な、長期的に正しいリスクテイクができる判断力を持ったユーザーを抽出する。
それは以下の性質を備える。
・不確実性を排除できない未来予測のオープンな競争でブロック生成の成功確率が設定される
・その競争は時間、手数料、判断力、不確実性、というコストを不断に強いる
・予測によって生まれた資産がもたらした経済の活性から富の実態を量りインセンティブでリスクテイクのバランスをとる
・意思決定権者によるネットワークへの信用毀損行為は自身の収益獲得手段の喪失につながる。
Warp Effect Amplifier Function
この関数はネットワーク内のファンディングプロジェクトの潜在的な成長可能性を既存の評価に依存せずに予見できていたかどうかを評価する手段でありProof Of Readの評価基準となる。
イノベーションはネットワーク効果によって非線形的な急成長を示すことが多い。ネットワーク効果は当初は顕在化せず成長率が低いが効果が臨界すると傾きが大きくなる。
先見性を持ったユーザーは成長率が低い初期の段階でその先にある大きな可能性とのギャップを予見し大きなリスクテイクができる。そのような成長曲線はリスク選好を表わすリスクプレミアム※ の効用曲線と一致する。
つまり、始点と現在を直線で結ぶ平均線と現実に描かれた成長曲線、それぞれを積分し差分を求めることによってリスクテイクの能力を表現することが可能である。
その値の競争によってLAHの意思決定権者を選出する。
それは以下のような形でコンセンサスアルゴリズムとして必要な性質を満たす。
オープンな競争の中で不正行為が妨害されるリスクを受け入れてそのコストと時間を負担する必要がある。そのため、独占的な状態で競争を操作することが困難であると考えられる。
また動的ネットワークは予測困難であるため※時間という障壁をショートカットできない。
また、この値が大きなユーザーは継続的に大きな利潤を得ている。それはこのネットワークの信用を破壊する行為の抑止になる。
一方この値の競争に勝ち抜いたユーザーはこのネットワークにすでに大きな利益をもたらしている。競争の過程で獲得された資源によってネットワークのセキュリティーが保持されるからである。
つまりインセンティブは価値の創出とコストのバランスをとるものであり合理的であるといえる。
上の2つのグラフは、ある同一のプロジェクトへの出資のタイミングの違いがWEFにどのような影響を与えるかを示す。縦軸は収益額、横軸は時間である。左側は最初期に出資した場合を表し、右側の図は左側の図に遅れて出資した場合を表す。WEFは黄緑色の領域の面積からピンク色の領域の面積を引いた0を最低とする値である。つまり上記のような将来急成長が予測されるプロジェクトを選択し初期にリスクをとるほど差分の面積が大きくなりインセンティブが大きくなる。
dxはトランザクション毎の、あるプロジェクトの収益の総額である。
t=1はプロジェクトが開始されたトランザクションでありnは最初のトランザクションからn番目の最新のトランザクションである。
これはジニ係数の算出方法を単純化したものである。
それにより最初の収益総額と最新の収益総額を結ぶ平均線と実際の収益総額のギャップの総和を求める。
つまり上記グラフの水色の部分の面積を求める。