こんなところを想像してみてください。あなたは今電車や汽車に乗って旅行をしています。電車や汽車は路線の上を走っているので行き先は決まっています。
あなたが車中で楽しんでいようと、悲しんでいようと行き先には関係有りません。
10分先、20分先の見えてくる景色は決まっています。
次にどんな景色が見えてくるのか、その場所がやって来るまで分かりません。でもどんな景色かはもう事前に決まっています。
ただ自分が知らないだけです。
この例えのように、人の運命は決まっているのです。
この電車や汽車の進行は「時間」のことです。
見えてくる景色は「空間」のことです。
そして車内は閉じられた時空です。
閉じられた時空の中では、何を考え行動しても電車や景色に影響を与えることはありません。
この時間と空間を(閉じた時空ではありません)仮に「環境」と考えましょう。
あなたは閉じた時空の中でどんな「意識」を働かしても「環境」を変える事はできません。
話は少し込み入って分かりにくいと思いますが辛抱してくださいね。
大事なところなので…さて、話しを前に進めましょう。
電車や汽車の中では景色は前からやってきて後ろに消えていきます。
私たちの人生も実は前(未来)からやってきているんのです。
景色は電車の通過地点の瞬間に見えてあっという間に目の前から消え去ります。
同じように、人生も瞬間瞬間に過去という時空に消えていきます。
「有る」のは今と言う瞬間だけです。
車窓から景色は消えても自分は存在しています。車内という閉じた時空の中では。
ここで一休みして、話しを整理しておきましょう。
私たちの人生は過去→現在→未来と進んでいるのではなく、決まってる未来を現在という今に体験して過去と言うゴミ箱に捨てているのです。
丁度、電車が前に前に進んでいるように、私たちは未来未来へと進んでいるのです。
過去の積み重ねで未来が出来上がるのではありません。
車窓から見えた景色を材料にして未来の景色が作られているわけではないと言う意味です。
さて…
10分、20分後の景色が事前に解っていれば、私たちはそれなりの心構えができます。
10分後に美しい富士山が見えると事前に知っていれば、お弁当などに意識を置かずに、愛用のカメラを手に車窓に身を乗り出しているかもしれません。
ここで初めて、自分の意識と環境が一体化する行動に出たわけです。
次回は、決まってる運命をいかにしたら変えることができるか、というお話をしたいと思います。お楽しみに~
#水口翠峰語録より