以前から噂されていた、イラン発行の仮想通貨。
ついに情報が出てきました。
金で裏付けされた仮想通貨?
背景を含め、詳しく見てみましょう!
明らかになったのは1月30日。
イランの銀行や司法当局の最高責任者らが出席した式典で発表されました。
発行される仮想通貨の名前は
ペルシャ語で契約・盟約という意味があるようです。
気合の入った名前ですね。
現状でている情報によると、
・Peymanは金で裏付け。
・開発はGhoghnoos Companyおよび4つの銀行の協力で実施。
・最初の利用機関は4銀行(Bank Mellat、Bank Melli Iran、Bank Pasargad、Parsian Bank)および証券取引所の Iran Fara Bourse
・市民が使えるのはフェーズ2から
まだ情報が少ないですね。
さて、イランはなぜ仮想通貨を発行したのか?
以前からALISにも投稿していますが、2018年11月からアメリカはイランに対し原油を含む厳しい経済制裁をくだしています。
背景については↓を読んでいただけると、、
簡単に抜粋すると、
(1)イラン核開発の疑念あり
(2)世界各国からイランに経済制裁発動
(3)核開発は停止されたとして経済制裁停止
(4)トランプ「制裁停止はやっぱ停止!」
(5)トランプ「イランの原油も輸入禁止な!」
(6)イランぶち切れ←Now!
そんな感じです。
あとトランプサポーターはイラン大嫌いです。
はい。
これをうけて世界はどう動いたか?
まず、SWIFTはイランを国際送金網から遮断
イランは金融において世界から孤立することになりました。とはいえ、この措置は予想されていたもの。
対するイランはどうでたか?
イラン中央銀行の総裁はすかさず
と発表。
直後に、ロシア、アルメニアとブロックチェーン協力協定を結びました。
さらに、ロシア、スイス、南アフリカ、フランス、イギリス、ドイツ、ボスニアと仮想通貨での国際決済について協議を開始しています。
なりふり構わず全面対決です。
今回の仮想通貨発表との関係は明言されていませんが、関係あるのは間違いないでしょう。
では、Peymanは経済制裁にどれほどの効果を発揮できるのか?
うーん、、、
蓋をあけてみないとわかりません。
以前から、イランの経済制裁の影響回避には
① 特別目的事業体の立ち上げ
② 仮想通貨
の2つがささやかれていました。
①はエスクロー機関を作り、イランとの取引に新たな決済手段を用いる、というもの。EUが設立宣言していたものの「どうせEUは口ばっかじゃねーの?」と疑問視している方が多かったのです。
ところが!
あらま、本当に設立されました。
この特別目的事業体でどんなふうに貿易を実現させるかは協議中。ただ、今回の設立にかかわったフランス、イギリス、ドイツは、イランが仮想通貨での国際決済を協議している国々ですね。
できたばかりのPeymanを簡単に使うとは思えませんが、視野には入っているのかもしれませんね。
アメリカの経済制裁は6カ月期限。
今年の5月には次の制裁が発表されます。そして、次の制裁は今よりも厳しくなることが予想されています。できたばかりの「Peyman」、イラン経済を支える新たな「契約」となりうるのか。
今後も動向を追いかけたいと思います。
MALIS