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打倒グーグルマップ?FOAMプロダクト始動

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  • MALIS
  • 2018/09/15 03:04
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FOAMってご存知ですか?


位置情報を参加者のコンセンサスをもとにイーサリアムのブロックチェーン上にのせ証明するプロジェクトで、簡単に言ってしまうと、

"ブロックチェーン時代のGoogleMap"。

先日、ついにプロダクトが公開されました。今日は、なぜFOAMが必要とされたのか、どんなサービスなのか、見ていきましょう!



1. 地図情報の脆さ

道案内、グルメ、ショッピング、インスタグラムに出会い系、、、

スマホ時代に地図情報サービスは必須科目ですよね?

しかし、現在提供されている地図情報サービスは大きく2つの中央集権的課題を抱えています。


(1)Google依存

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今のウェブの世界で一番有名なサービスは、皆さんご存知のGoogleMapでしょう。実はこのサービス、エンドユーザーである皆さんにとっては無料ですが、利用している企業には利用料がのしかかります。また、Googleが良心を忘れたらどうなるのか?国家が影響力を強めたら?独占状態のGoogleにこれ以上依存しすぎるのはリスクが伴います。


このGoogleの独占×中央集権状態といっていいこの状態に一石を投げかけているのがOpenStreetMap(OSM)

OSM財団が主導したオープンソースの共同プロジェクトで、有志の方々が地図の整備をしています(あなたもできます)。このプロジェクトは、中央集権的な要素を排除しようとしたものの、オープンソースゆえにマネタイズが困難という問題に直面しています。


FOAMはトークンを用いることで非中央集権×マネタイズを両立させようとしています。


(2)GPS(アメリカ)依存


地図情報サービスが抱えるもう一つの問題が"位置情報検出のGPS依存”

位置情報の検出のほとんどは、アメリカが打ち上げた人工衛星により取得しています(携帯基地局等別の検出方法もあるので全部じゃないです)。もともとGPSがアメリカの軍事目的で用いられていたことからも分かるように、位置情報を握るというのは、世界を監視するために非常に大切な戦略の一つ。

当然のことながら、アメリカへの依存度を下げるため各国でも人工衛星の打ち上げは進められています。

日本でも2010年以降、準天頂衛星みちびきを打上げていますが、「位置情報が正確に使えるようになるよ!」以上の政治的な意味合いもあることは頭の片隅にとどめておいてください。


さて、GPS依存が問題視される背景はなんとなくわかったでしょうか?

この問題についても、FOAMは解決策を提示しています。


2. 気になるのは物理的な仕組み

どのようにGPSを代替するのか?

FOAMはProof of Location(位置の証明)という仕組みを使って位置情報のコンセンサスを得ます。イーサリアムを用いていて、スマートコントラクト上に位置情報を紐づけているらしいのですが、検索していたらはるか先生のサイトにたどり着きました。

先生の解説もどうぞ↓


GPS代替の部分は簡単に言うと

(1)ゾーンアンカーという物理的なビーコンネットワークを配備する

(2)時計の同期時の送受信データの時差により位置情報を計算する

(3)同期されたゾーンアンカーで三角測量

だそうで、GPSでやってることを地上でやっているイメージですね。


ここで疑問。

位置情報×スマートコントラクトで面白いことができそう!というのは、直感的に感じるのですが、私が気になるのは(1)の物理的なビーコンネットワークの配置。各自治体なり企業なりにどのようにトークンでインセンティブを与えていくのでしょうか?もうサービスは公開されているので、既に整備されているんでしょうか?

新しい情報が出てきてほしいです。


3. あれ、楽しいかも。

最後に、公開されたサイトを見てみましょう。

まずはニューヨーク

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黒い!

というのはおいといて、すでにいくつか情報が登録されているようですね。MetaMaskにログインすると詳細を見れます。


例えば、、グランドセントラル駅は赤色。位置情報登録に必要なVoteプロセスに入っている、というステイタスを示しているようです。

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既に50FOAM がVoteされてるってことかな?

場所の説明には「A beautiful flower」って書いてあるのですが、グランドセントラル駅にそんなものあったかな???と思いながらVote欄に提出されたコメントを見ると「A flower is not a point of interest」(花はどうでもえーわ)とありました。

こういう風にコメントがブラッシュアップされていくのでしょうか。


試しに東京を見てみると、、、

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皇居のプロセスが最も進んでいるようです。

FOAMトークン入れていないのでできませんが、持っていたらプロセスに参加することもできます。

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感想:トークン入れたくなった!


これは、はまる人いそう。

トークン保有者は、最低10トークンは地図上で消費しないとトークンの移動ができないため、マッピングへのインセンティブが働きます。また、そのあとも45日間は移動不可。

ただ、今持っていない人にとって最初のトークン購入のひと手間はハードルですね。GoogleMapがうまくいったのは、お手軽にみんなが情報をあげられたからというのがあると思うので、このハードルを乗り越えるだけのインセンティブをアピールできるかがキーでしょう。

トークンのインセンティブにより、地図上の情報信頼性を高める。ALISとも通じるもののあるサービスですよね。



というわけでFOAMの紹介でした!

GPSの置き換えについては、今回のような地上に配置され物理的に撤去可能な仕組みだけに国家は依存できないでしょう。民間レベルでの利用は進みつつ、GPS、および各国人工衛星サービスと共存していくんだろうなと思います。

とはいえサービス誕生の背景は非常に納得いきますし、個人的には期待して見ています。

今後が楽しみです。


MALIS

公開日:2018/09/15
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  • @MariSaita
エネルギー政策専門のコンサルタントです。ニューヨークにいることが多いのでこちらの情報発信が多めになる予定。Twitter: @mari_saita

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