ALIS初投稿の水蛍です。
現在開催中のときめきTOP3の企画に参加しようと思ってたら、
誰かに感想を共有したい映画に出会ってしまったので、練習もかねて書いてみます。
キャッチコピーは、【全人間、失格】
STAFFは、
原案:太宰治「人間失格」より
監督:木﨑文智
スーパーバイザー:本広克行
ストーリー原案・脚本:冲方丁
アニメーション制作: ポリゴン・ピクチュアズ
この時点でわかる方にはわかると思うのですが、
ひどく退廃的な世界観で繰り広げられる非常に癖の強い物語です。
(スタッフの方それぞれの代表作を挙げても良いのですが、一つに絞るのも微妙なのでWikiへのリンクをつけておきます。)
ここで公開日(2019/11/29)のツイートを参照しましょう。
https://twitter.com/HUMANLOST_PR/status/1200070610220486656?s=20
“狂気のSF・ダークヒーローアクション”
重要なことなので書き抜きました。
あえて短い言葉で本作品を表現するなら、私もこれに近いものになります。
デビルマンとか、そういうのを私なんかは連想しました。そんなくらいにダークヒーローです。いえ、むしろ今までのダークヒーローを超えて物語自体が非常にダークワールドなんです。
さすが良くも悪くも冲方さん!すごい!!みんなにお勧めできないけど、すごい!!
これが私の感想です。
でも、脚本だけではなくアニメ表現も素晴らしいを超えて凄まじいです。木﨑監督を始め、多くのスタッフの方が多大な時間と情熱をかけて制作されている、それが感じられるものでした。
また、みんなにお勧めできない理由をいくつか挙げておきます。
・世界観が難解です。どんな世界なのか把握できるまでは、何がどういうことになってるのか混乱しちゃう方も多いのでは?と思います。
・感情移入がしにくいです。大半が凄まじいアクションの連続な上に、個性の強いキャラクターばかりで感情移入していく余裕や余地が少ないです。
・PG12に指定されている作品です。グロテスクでゲテモノというかキワモノというか、、、誉め言葉としてそういう言葉で表現したくなる作品です。
逆にお勧めできるのは、
PG12的な要素が気にならず、セル画風フルCGアニメへの抵抗感がなく、アニメならではのアクション表現が大好きで、新感覚の世界観を味わってみたい方です。
“狂気のSF・ダークヒーローアクション”が確かに生み出されていました。
補足
ただ一つ皆さんに勘違いされそうなのは、“SF”という言葉です。
この作品をSFという表現で分類するのは少し抵抗感があります。
wikiのSFの意味だと思ってたら、これ違うじゃんってなるように思うからです。
『HUMAN LOST 人間失格』のSFはScienceFictionとも“少し不思議”とも大きくズレている気がします。(私の感覚からすると生々しすぎるがゆえ?)
あえて私が表現するなら「刺激的なほど不思議」でSFかな?
この辺りも含めて、冲方さんが語ってるものを見つけたので貼っておきます。
ネタバレ要素が微妙にあるようなないような?なので、全く事前知識なく作品を楽しみたい方は、映画を観た後にお読みになるのが良いかな?って思います。
『HUMAN LOST 人間失格』 #冲方丁 さんインタビュー
そういえば、冲方さんの物語ってどれもすごいのですが、私が読んだ中で特に大好きなのは短編集『OUT OF CONTROL』(ハヤカワ文庫JA)の中の一作『メトセラとプラスチックと太陽の臓器』です。
どこがとはあえて言及しませんが、今回紹介した映画と共通点の見つけ出せる短編です。短編だからこその実験的な描写が非常に面白いです。あ、念のために伝えると、グロテスクな表現や暴力的な表現は、『メトセラ~』には無かったと記憶してます。他の短編には結構ありましたが。
(ここまでまとめるのに数時間かかったので、こういうのって作り慣れるまでが難しいのだなって思いました。)