「男はデジタルアセットである」という結論に到った。
折からの思索がついにこの1フレーズに凝縮されているので、今後も何かにつけてそう主張していきたい。
本文では、なぜ私MonAmieがそのような、時代錯誤かつ最先端の結論に到ったのか、根拠を示しながら解説する。
「である」調の体をとっているけれども、別に書きたいだけのことを書いていく雑記だ。モニターに表示される事を踏まえて読みやすくしておきたいけれども、この作文がどこまで続くのかは本人にもさっぱりわからない。
だからまぁ、読んだところで有益な情報は得られない事だけお伝えしておく。
◆仮想通貨界隈99%男
章題に異論のある人はいないと思う。現状日本国内における仮想通貨業界、ブロックチェーン業界にいる人間の99%は戸籍上の性別が男であり、残りの1%はTwitterのアイコンが可愛いだけの男である。
まぁそれは言い過ぎだったかもしれないが、「界隈にあまりにも女子が少ない」と言う問題は、業界に並み居るお歴々が頭を抱え続けている案件であることは元より、ここ3ヶ月に渡って様々なブロックチェーンイベントに足を運んだ私が体感した事実なのだ。
華々しい投資案件がいくつも飛び出すカンファレンスならまだちょっと素敵な乙女に会えたりもするのだが、技術畑のイベントになるとまるで村に蛮族の人さらいでもあったかのように黄色い声が消え失せる。
見る限り男だ。
とは言え、女子に厳しい環境かと言われるとそんなこともない。
「ビットコインなんて、ワタシ初めて聞いたワァ」と言う初心者女子でも、よくわからない専門用語の羅列をスルーするスキルさえあれば、わりあい直ぐに参入しやすい状況と言えるだろう。
相場の柔軟なボラティリティに付いていけなかった不憫な人間がふるい落とされた精鋭揃いの狭い業界なので、数回イベントに出れば顔見知りも増えるし、友達の友達は友達だ。
まして「この相場状況の中でイベントにやってくるのだから、よほど業界について熱心な人なのだろう」と初対面でも自然に心を開いてくれる人の、なんと多いことか。おかげさまで私のようなコミュ障でもすぐにたくさんの人と仲良く出来て、とても嬉しい。
しかしそれは友情の話である。
率直に言って、人があまりにも少ないこの業界では、手近なところで恋愛関係を築くことに大きな障害があるものと推察している。誰が誰の顔見知りかわかったものではないので、無闇矢鱈と言いよるわけにいかないのである。
目の前にJDがいても、せいぜい食事に誘う事ぐらいしかできない。
妖艶なお姉さんがいたと思ったら、人妻であった。
一儲けして色々はっちゃけようという若者に、そんな状況で我慢しろと言うのは酷ではないだろうか。
昨年の仮想通貨フィーバーで散々稼いだ彼らには、経済を回す義務があるのだ。
女子の供給があまりにも不足していることに業を煮やした一部のインフルエンサー達が「素人マイニング」をはじめるのは自然な流れである。
ここまでだらだら読んでおきながら、「そもそも俺は儲ける為だけに仮想通貨にフルコミットしているのだから、女なんてどうでもいい。仕事の邪魔だ!」と心中逆巻いている男性もいるかもしれない。
男女共同参画が強く叫ばれる時代に、嘆かわしいことである。
結局男は儲けたいのだろうか。
周りにいる誰よりも金を稼ぎ出せる存在として、自分を評価してもらいたいのだろうか。可愛い子とイチャイチャするより、チャートに一喜一憂したり、時計の値段に関して議論していたいのだろうか。
であれば、仮想通貨成金と評されても、金の亡者と罵られても、なんら機嫌を損ねることなどないはずだ。
全力で頷いて自分のビジネスに邁進するに違いない。
ぜひその信念を貫き通してもらいたい。
男は金だ。
◆男は金じゃない
まぁ、男性と言っても色々である。
前章はあくまで界隈を周遊する男性達一部の嗜好・特徴を、いささか誇張して述べた部分があったかもしれない。
この業界は依然として投機的な性格が強いものだから、早計した。どうしても定量化された尺度で物事を捉えるタイプの方が多く、考えがそちらに引きずられていたように思う。広い世の中を渡っていくには、バランス感覚が大切なのに私は往々にしてそれを失う。猛省したい。
男性にはもちろん、様々な魅力がある。
総合的にも個人レベルでも、女性と等しく素晴らしい存在なのだ。
例えば、「優しさ」とか「誠意」とかそう言うものをはっきり示された場合には、魅力的に思わない女性はいない。
やたら筋肉を鍛えている男性が大好きな女性はハイクラスの収入かどうかを特に気にしないだろうし、どんなにお金があったところでDV野郎だったらどうしようもない。
一夜限りだろうが長期なお付き合いだろうが、やはりある程度は性格も考慮に入れなければならないのだ。
カバンを持ってくれる気遣いがあるか。
浮気をしないほど思いやりがあるか。
家庭を一緒に支えてくれるほど献身的か。
そのような観点から、人間としての魅力がわかってくるだろうと思われる。
念の為に断っておくが、上にあげたような項目で私が男性を判断していると思ったら大きな間違いだ。
私独自の項目と評価法に関しては、およそ面識のある知人の多い分散型SNSなどで詳らかにできるわけがない完全な企業秘密であって、そうでなくとも生涯非公開を貫く所存である。
まぁそれはともかく。
世の中金だ、と信じ込んでいる人間ほど薄っぺらいものはない。
お金では測れない教養、美意識、情熱、信念だって、人の心をつかむ事が出来るのだ。それを理解できない人間には知り得ない楽しさ、感動を享受することができるのだ。
そのような魅力が自分にあることを認識している男性は、自己肯定感から心に余裕が生まれるので、女性としても安心してお付き合いすることができる。
男は金じゃないのだ。
◆仮想通貨はお金じゃない
「男は金だ」といった舌の根も乾かない内から「やっぱり違いますね」などと言い出したので、困惑している方もいるかもしれない。
こんな訳のわからん場末の小説家の長文をモニター画面いっぱいに読まされてよく分からなくなっているそこの貴方に今一度思い出していただきたいのが、この文章は、「男はデジタルアセット」と言う結論ありきの雑記だということだ。
仮想通貨はお金じゃない、と題打ったこの章は、起承転結の「転」である。
続けよう。
前の章を読んでいただいた読者諸賢とは、「男はお金じゃない」という考え方が存在することを、改めて共有できたものと思う。
とかく下落続きで、投機勢の感情的な暴言や唐突な飯テロが目立つ仮想通貨界隈ではあるが、このような世紀末相場においてこそ、我々は人間として最低限の矜持を持つべきなのである。
やれスキャムだとか、それ電子ゴミだとか、論文やWPをよく読みもしないクセに、なんだか気にくわない人間の推し通貨だからと反射的に批判したりする過激派がいるばっかりに、そうでない人間まで一般人から奇異な目を向けられるのだ。
主要なメディアを見ろ。
Twitterではなくて、大手のTV新聞だ。仮想通貨に関して、恣意的に切り取られた情報しか伝わってこない?取引所での流出事件が、面白おかしく報道されているだけ?残念ながら、それが世の中の大半の人が共有している情報である。社会の暗黙のルールは、ほとんどこれらの情報だけで構成されているのだ。
街に出ろ。
誰も仮想通貨なんて知らない。電子マネー決済といえば、お財布ケータイとか、精々交通系ICカードの話だと思われる。QRコードを読み取るだけで会計が済むなんて考えたこともない人々が、そこかしこのATMでお金を振り込んでいる。
ビットコインなんて聞いたこともない人間の方が多数派なのだ。我々は世界の変革を目指すアーリーアダプターというより、扱いづらい妙ちきりんなマイノリティーだと思われていることを認めなければならない。
我々が住んでいるのは、世間の理解が及んでいない領域なのである。
「仮想通貨ってなに?怪しい」
と言われた後に、どれくらいの人がそれを完璧に説得できるだろうか。
正論は感覚を制圧しない。
最終的には普及するとしても、今ではない。
仮想通貨はお金じゃないのだ。
◆成長途中の業界で
とはいえ、業界の将来は明るいと思っている。
ブロックチェーンは革新的なテクノロジーである、仮想通貨は未来のお金である、という話を頭から信じて作品作りに励んだ結果が「H」なので、ぜひ出来るだけ沢山の人にこういう技術、業界があることを良いイメージで捉えてほしいと思っている。
私は仮想通貨が好きだ。
未来を想像させるテクノロジーや、それを社会に実装しようと頑張っている人たちが大好きだ。
そうでなければ、そもそも小説のテーマになど選ばんじゃないか。
惜しむらくは、この狭い業界で奮闘している人間のほとんどが男性だということである。ブロックチェーン関連の新技術を取得するのは男だし、イベントを主催するのも男で、イベントに集まるのも男。
ゲームアプリを開発するのが男なら、それに熱狂するのも男で、仮想通貨メディアを立ち上げてすべからく一般に伝えようとしているのも男。
……もちろん、女性がゼロではない。
では、そもそもなぜ少ないかということに対して、これは文化的差別だとか、男女平等の意識がとかという灰色極まりない概念を持ち出してアレコレ論じるようなことはしない。コメントで書かれても無視する。
本雑記はあくまでも「男はデジタルアセット」という結論に向けてのみ収束してゆく、くだらない読み物であるからだ。
ちょっと足を踏み入れれば、国が推奨している多様性のある社会が一ミリも担保されていないのが仮想通貨業界である。Discordでボイスチャットに参加している人間の9割は男で、後の1割はボイスチェンジャーを使っている男だ。
しかし、専門家が少なく、教育体系も整っていないような環境でやっていこうとする男性を見ていると素直に尊敬の念が湧いてくる。彼らは日夜己のプロダクトを社会に実装せしめんとして研鑽を積んでいるので、その並々ならぬ技術力がどんなものを生み出すのか、今から楽しみで仕方がない。
自分の商品や関わっているプロジェクトの話をしてもらうと、ずっと聞いていたくなるほどの熱量で語ってくれる。
男性が。
要は、私に知っている限りの仮想通貨の知識を教えてくれたのは男性で、イベントに行った時に顔を合わせる知り合いもほとんど全て男性なのである。
これが数ヶ月続くとどうなるか。
身の回りにいる男性が全員仮想通貨・ブロックチェーンの基礎を標準装備しているのだ。それが自分にとって「普通」の状況になってしまう。
右を向けば仮想通貨のチャートを眺めている男。
左を向けば仮想通貨でゲームアイテムを買っている男。
男=女より筋肉質、声が低い、大抵ビジネスに興味がある。
という括りの中に、
男=仮想通貨(カネ)
が追加された瞬間である。
さすがに字面がヤバイかな、と思ったが、よく考えるとそうでもなかった。
世間的には、仮想通貨はカネじゃないのである。
仮想通貨はお金じゃないのだから、
もし男=仮想通貨だったとしても、導き出される答えは
「男はお金じゃない」
である。
◆評価経済ーエコシステムが創る未来ー
私は先日の夜中この式を導き出した際、興奮して飛び上がった挙句にものの角に小指をぶつけた。痛かったけど、そんなことはどうでも良かった。
ブロックチェーンの発明によって、永らく世間に不和を生んで着た「男の価値は金なのか」という論争に、終止符を打つことができる可能性がにわかに生まれたのである。
私が思いついたこの式は、現状において完璧に思われた。
何せ、「男はお金だ」などとのたまう思考停止した薄っぺらい人間を「仮想通貨はお金じゃない」という旧い考え方で極めてシンプルに論破することができるのだ。
もし「男はお金じゃない」を破ろうとすれば、彼らは「仮想通貨はお金だ」という最先端の珍奇な主張を認めなければならない。自分の説を翻す、というのは頭の硬いくせに傲慢な人間にとっては大変屈辱的なことで、そのような輩が仮想通貨はお金だと認めさせるのも、それはそれで一興か……。
とまで考えたところで、ようやく自分が世間の無理解に対して非常に攻撃的になっていることに気づき、またしても猛省した。これではいけない。
相手の感情を考えずに正論だけをかましても、共感は得られないのである。
評価経済の時代がすぐそこまでやってこようとしているのに、「論理的に正しいことを見せつけさえすれば良い」などという、狭い考え方ではいけないのだ。
大体、このまま仮想通貨が普及してしまえば、「男=仮想通貨(カネ)」という言説がまた力を持ち始めて、薄っぺらな人々が再生産されてしまう。別に色んな考え方があっていいとは思うが、資本主義も限界にきているので、そろそろそんな人間が幅を効かせる時代は終わった。
我々は、個人としてコミュニティと関わり、形成された信頼によって評価される時代を仮想通貨の導入とともに少しずつ体感しているのだ。
「男はお金」なんて、労働力的な側面を捉えただけのフレーズにすぎない。
側面だけでは、これからのエコシステムを担保することなどできない。
かと言って、仮想通貨がフィアットに取って代わってしまうのを楽しんでいるだけでは、また同じ論争が繰り返されるだけである。
男おは金だ。
男はお金じゃない。
仮想通貨はお金じゃない。
仮想通貨は未来のお金だ。
これらの点を線で繋ぐのは無理がある。破綻する。
私はもっと柔軟に、3次元的に間を取る必要があると思った。
その瞬間に生まれたのが、
「男はデジタルアセット」
という主張である。
◆男はデジタルアセット
貨幣経済への反感から生まれ、知識層に注目されつつある評価経済の時代に男性を捉える価値基準として、中々適切なフレーズではないだろうか。
誰が何を言っても、我々は、ここまで普及したテクノロジーの恩恵、あるいは制約からもはや逃れることができないところまできている。
今後ブロックチェーン技術が社会に一定程度活用されることは間違いない。
その活用例には、メタップスの佐藤氏が進めるEXAプロジェクトのようにユーザーのデータをブロックチェーン上に記録しておく、という方法も、もちろん入ってくるのである。
金融、物流、医療、知財、あらゆる分野の基盤として社会を支えられる可能性を持っているこの技術は、もちろん個人の資産をデジタル化するのに最適なソリューションなのである。
ここでいう資産、とは金融資産はもちろん、アートや文章、経歴、交友関係なども含まれる。もちろん、全てを記録しておくことが正解かどうかという問題は残るが、マイナンバーと健康保険証と免許証が一括管理が便利なのは感覚としてご理解いただけると思う。
デジタルアセットに、個人の「価値」が詰め込まれる時代がやってくるのだ。
そして評価経済社会は、そのアセットを総合的に活用してコミュニティに貢献するよう、個人に求めていく。
男は金などという考え方がいかに陳腐だったかということに、その時初めて気がつく人がいるかもしれない。
いずれ気の遠くなるような未来ではY染色体も進化の過程で必要なくなるという話が生物学にある。お金という一つの小さな物差しが必要なくなりはじめているように、男性に求められていた薄っぺらい価値は将来、データの集合となって広大なネットの海に融合していくことだろう。
我々人類の繁栄の証たるアセットとして。
◆さいごに
ここまで我慢して読んだのに、結局何を言っているのかよくわからなかった人もいるかもしれない。しかし全ての人に理解してもらおうと思って書いたわけではないので、そこは感性の違いと思って今回はご容赦いただきたい。
何卒、これにめげないで、次回に期待を込めてALISを投げていってほしい。
要するに詭弁を講じたかっただけだろと言われれば、もちろんその通りである。
雑記だと再三繰り返したのを覚えていてくれて、とても嬉しいのと同時に、こんなどうでもいい文章を読んでもらった、申し訳なさでいっぱいだ。
とはいえ一定の需要があれば、思いつけば、またこういう感じのものを書くかもしれないので、「訳の分からんことをいうやつだな。まぁ嫌いじゃないぜ」と思った方は、是非ALISを投げていってもらいたい。
多分役に立つことなんかまるで無かったと思うが、最後まで読んでくれたあなたにはもう一度だけお伝えしたい。
男はデジタルアセット。
【この文章を書いた人間】
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