21歳の時。
友達と「養老の滝」に飲みに行ってきた。
俺は、お酒が殆ど飲めない。
でも、味が美味しい「日本酒」と「ウィスキー」は少し飲めた。
この時は日本酒の甘口を一合頼んでしまった。
そして、美味しい味に酔いしれていた
会話が弾み短時間で一合を飲み切ってしまった。
でもこの時は、あまり酔っていなかった。
俺は、これ位なら飲める人だったんだと勘違いして、自分でも驚いた。
そして勢いに乗って「カルアミルク」を頼んで飲み始めてしまった。
「カルアミルク」は、ウィスキーにミルクと砂糖が入った物。
それが凄く甘くて美味しい。
ウィスキーだと解っていたけど、甘くて美味しくて一気に飲んでしまった。
数分後、だんだん酔いが回ってきて意識がもうろうとしてきた。
そして、頭痛がしてくる。
俺は、お酒が体に合わず気分良く酔えない。
飲み過ぎるといつも、頭痛がして気分が悪くなる。
そうなると、眠くなってその場で寝てしまう。
でもこの時は、違った。
頭痛の度合いが半端なく痛くなってきた。
そして、だんだん気持ち悪くなってくる。
吐き気もしてきた。
俺は、もしかして吐くかもしれないと感じてトイレ行く為に立ち上がった。
そうしたら一気に吐き気がしてくる。
マズいと思い、速攻トイレに向かった。
この時は、嘔吐する寸前まで来ていた。
足早にトイレと思われるドアに向かい、そのドアを開けた。
そうしたらそこは、トイレではなく掃除用具入れ。
俺は、この時吐く寸前で必死にトイレに向かったのに違ってて絶望した。
もう駄目だと思もったが、店員にトイレの場所を聞き急いで向かった。
歩く振動でだんだん嘔吐して来る。
俺は、とうとうトイレにたどり着けずに通路で吐いてしまった。
その場で胃の中の物が、虹をかけながら美しく空中を駆け巡る。
それはまるで、神が降臨する懸け橋の虹の様だった。
そして俺は、通路にゲロをまき散らした。
ついでに、近くにいたサラリーマンのスーツにもゲロをかけてしまった。
でも全部出し切ってはなく、残りを出す為に急いでトイレに駆け込んだ。
俺は、トイレで残りの物を出し切ってマズい事をしたと思いテンパった。
この時は、もう駄目だと思い、しばらくトイレから出られずにいた。
10分ぐらい過ぎ、俺は覚悟を決めてトイレから出る事にした。
トイレから出た瞬間、店員が詰め寄ってきた。
案の定、めちゃくちゃその場で叱られてしまった。
通路を見たら、ゲロは奇麗に片づけられ臭い消しまで撒かれた状態だった。
この対応の速さには正直驚いた。
きっと、ゲロ対応のマニュアルが既に作られているのだろう。
問題は、ゲロをかけてしまったサラリーマンだ。
俺は、謝ってスーツを弁償しようとサラリーマンの元に向かおうとした。
そうしたら、既に店員と話をつけていて、弁償はしなくても良いとの事。
凄く優しいサラリーマンだ。
俺は、サラリーマンの所に行き必死に誤って来た。
でも、スーツの匂いが消せずに不機嫌そうだった。
それでも弁償せずに許してくれたのは、本当に感謝している。
周りの客にも迷惑をかけてしまった。
そのせいで我々一同は、その場にいられなくなり速攻出て行った。
俺は、もう恥ずかしさと申し訳なさで急いで家に逃げ帰った。
この時からお酒を飲む時は、たとえ上司の前でも無理はしない。
最初のグラスビール1杯だけ付き合って、後はコーラを飲む事にしている。
この時は、本当に恥ずかしい思いをした。