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科学技術「解明!ハゲ!」

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  • 鈴木穣
  • 2021/04/20 04:33
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【ハゲのメカニズム】

 

今回なんと!
ストレスが原因でハゲてしまう
メカニズムが解明されました!

 

その原因は
副腎が分泌する発毛抑制物質の
「コルチコステロン」と言う
ホルモンが原因です。

 

「コルチコステロン」が分泌されると
毛を成長させる「Gas6」と言う
タンパク質が分泌されなくなります。

 

そうすると
毛が作られなくなってしまい
発毛が停止してしまいます。

 

この事を発見できた経緯に
以前からラットやウサギから
副腎を取り除くと毛の量が増えると言う
奇妙な現象が確認されてました。

 

そこで
マウスからも副腎を取り除いみてたら
毛がモサモサに生えて
発毛量が増加しました。

 

この現象を詳しく調べたら
副腎が無くなったマウスでは
発毛サイクルの休止期が
異常に短くなってました。

Relax to grow more hair (nature.com)

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【発毛サイクル】

 

毛に生え方には
速く生える時期と
遅く生える時期があります。

 

この現象は
毛が生える根元の細胞が
周期的に上下しているからです。

 

上にある時に毛が速く生えて
下にある時に毛が遅く生えてきます。

 

今回発見された
副腎が分泌するコルチコステロンは
以下のように作用して
ハゲる原因を作ります。

 

①ストレスの多い環境が
副腎からコルチコステロンを放出させる

 

②コルチコステロンが
真皮乳頭細胞と言う
毛が生える細胞に作用する

 

③発毛にとって重要なタンパク質である
「Gas6」分泌が減る

 

④発毛サイクルが
休止期に入る
 

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【タンパク質Gas6】

 

「コルチコステロン」は
人間のコルチゾールと言う
「炭水化物」「脂肪」「タンパク」を
制御するホルモンによく似た物です。

 

「真皮乳頭細胞」は
毛の根っこの細胞です。

 

「Gas6」は
毛が生える周期を作り出す
タンパク質です。

 

つまり
ストレスを感じると
「コルチコステロン」が出て
「Gas6」が作られなくなります。

 

そうすると
毛が生えるサイクルが停止してしまい
毛が抜けても生えてきません。

 

しかし
大元の原因である「副腎」を取ると
「Gas6」がストレスを感じても
すっと分泌され毛が生え続けます。

 

しかし
人間から副腎を取ると
体に異常をきたしてしまいます。

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【直接投与】

 

この副腎と言う物は
肺の上部についている臓器です。

 

副腎の役目は
外部からの体に危険な物が入ると
その危険な物を排除する様に
体に命令してくれる臓器です。

 

この副腎から分泌される
「コルチゾール」「コルチコステロン」は
ストレスに最も関連が深いホルモンとして
科学者の中で知られます。

 

その為
ストレスが原因で起こる病気の指標として
様々な研究に利用されています。

 

そこで
副腎を人間から取り除けないので
マウスに「コルチコステロン」「Gas6」を
直接注射して実験してみました。

 

その結果
「コルチコステロン」注射をしたマウスは
発毛量が減少してしまい
ハゲに近い状態になってしまいました。

 

そして次に
このコルチコステロンに反応する細胞を
マウスの体から探し出しました。

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【毛がモジャモジャ】

 

すると
「真皮乳頭細胞」と言う毛を支える細胞が
コルチコステロンに反応します。

 

この反応をすると
毛の成長に重要な役割を果たす
「Gas6」と言うタンパク質の分泌が
減少していました。

 

逆に
「Gas6」を過剰に分泌する様に
遺伝子を組み替えたマウスで実験しました。

 

結果
ストレスが多くても「Gas6」が
大量に分泌されて
発毛量を維持することが可能でした。

 

しかも
発毛サイクルが通常の3倍の速の
周期的サイクルになりました。

 

もしがこの実験が人間で行われたら
もの凄い速さで毛が伸びて
全身の毛が猿みたいに生えそうです。

 

こうなると今度は
逆に脱毛が欲しくなるかもしれません。

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【ハゲの対抗手段】

 

今回この研究を行ったのは
ハーバード大学の研究チーム。

 

マウスから副腎を取り除く荒行は
効果が絶大で
老化したマウスでも効果が出ました。

 

ストレスとハゲに関しては
昔から様々な研究が行われています。

 

しかし
今回の研究結果から
とうとう我々人類は
ハゲに対抗する手段を手に入れました!

 

①コルチコステロンの分泌を阻害する。

 

②真皮乳頭細胞がコルチコステロンに
反応しないようにする。

 

③タンパク質「Gas6」を
毛包に直接供給するか
遺伝子治療で過剰に「Gas6」を生産させる

 

今回の様に
細胞や遺伝子やタンパク質レベルまで
一貫した因果関係を示せた例は珍しく
歴史的に見ても革命的な研究結果なのです。

 

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