8歳の時
我が家にあったワープロで
ポチポチとタイピングをし
ゲームブックを制作してた。
このゲームブックという物は
小説みたいに物語が進んでいき
区切りが良い場面で主人公が
複数の中から1つ行動が選べる。
そして正しい選択が出来れば
物語が進んでいき
間違った選択をすれば
物語がそこで終わってしまう。
ヒィー(゚ロ゚ノ)ノ
当時の雑誌「てれびくん」の付録に
ゲームブックがついてきたので
男子の中で話題となってて
かなり流行ってた。
そこでみんなそれを真似して
ゲームブックを作って持ち寄り
みんなで交換し合ってあそび
それが楽しくてしょうがない。
何よりその人だけが作った物語が
非常にも面白くて
作文がいつも下手な子でも
とてつもなく面白い物語を書く。
俺も作文を書くのがとても下手で
ゲームブックの物語も
他の子と比べる下手だったけど
作って完成するとすごく嬉しい。
(∩´∀`)∩ワーイ
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ある時クラスの男子達が
みんなでゲームブックを作って
交換し合い楽しんでる事が
担任の前田先生の耳に入る。
その事を知った前田先生は
みんなが作ったゲームブックの
専用本棚を自腹で買ってきて
学級文庫としておいてくれた。
しかも作ってきた物を先生に渡すと
専用クリアファイルに入れてくれて
きちんと本のようになり
気の利いたサービスもしてくれた。
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°
そして新たに分かった事があり
このゲームブックを作るのなんて
男子しかいないと思ってたのに
なんと!女子も作ってる!
俺は
男子の物も楽しみだったけど
それより女子が作ってきた物の方に
凄く興味が沸いてしまった。
そこでさっそく
女子が作った物を読むと
恋愛ものが多くて
男子の様に戦闘物なんて無かった。
更に内容が
自殺したり殺人事件が起きたり
超大金持ちの男ばかり出てきたり
何かすごくリアルな感じがした。
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そこで俺は
女子たちに何でこんな暗い
恋愛ものばかり書くのか
聞いてみる事にした。
すると女子が
「男子だって戦争物ばかりじゃん」
「それと同じじゃないの?」
と言われ世界観の違いを痛感した。
更に女子の口から
「アニメのイデオンなんて
登場人物全員死ぬじゃん!」
そう言われてグゥの根もでなくなる。
ヒィィッ!!∑(;Д;ノ)ノ
この時俺は
まさか女子がイデオンの事なんて
知ってると思いもよらず
とてもかなわない事を知った。
でも女子が作るゲームブックも
読んでるうちに面白くなっていき
全員の分を読みあさってると
1つだけ変わった物語があった。
それは
日々起きた出来事を書いた日記で
登場人物も実名で書かれてて
リアルでもの凄く面白い。
当然俺の事も書かれてて
九九を間違えたけど
もし間違えなかったら
どういう未来だったか書かれてた。
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その内容は
もし俺が九九を間違えなかったら
その後先生に褒められ
俺だけ宿題が無しになる物語だった。
それを読んだ俺は
その未来を本気で信じてしまい
この時から九九を本気で覚え
間違わずに言えるようになった!
ヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪
でもその結果
普通に俺も宿題を出されてしまい
俺の事を書いたゲームブックの
予言が外れた事に愕然とする。
そして俺は
九九を言えた未来を予言した女子に
この事を伝えたら「あの時の未来と
今の未来違うの」と言われた。
するとその女子が
「またタロット占いやって
未来が見えた時かいてあげる」
そう約束してくれて楽しみになる。
(´∀`*)ウフフ
でもよく考えてみると
その子が書いてる物語の日記は
過去の「if」の未来だから
今やってももう遅い事が解った。
みんなものその事を理解してるのか
その子の日記物語を読むと
みんな過去の事を凄く後悔して
その子の予言を全員信じてた。