一般市民が気軽に
宇宙旅行が出来る事を目的として
チャレンジしてる企業が
とうとう実験最終段階に入ります。
その企業は
「ヴァージン・ギャラクティック」
この企業が開発している宇宙船は
飛行機に宇宙船をのせて
高度15㎞まで行き
そこで宇宙船を切り離します。
そして
宇宙船がロケットエンジンで
高度110㎞の宇宙に向けて
飛び立っていきます。
帰還方法は
宇宙船がそのまま大気圏に入り
折りたたまれている翼を広げて
グライダーの様に戻ってきます。
このような構造の為
ロケットエンジンを切り離し
使い捨てにする必要がなく
コスト面が凄く安く済みます。
宇宙船も再利用可能で
燃料を補充するだけで
何度も使う事が出来ます。
Virgin Galactic rolls out latest generation of spaceship (phys.org)
〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓
ヴァージン・ギャラクティック社の
宇宙船の名前は
「VSS」シリーズと言います。
宇宙船開発は今回で3回目の挑戦になり
1回目に開発された初のVSSの名前は
「VSSエンタープライズ」
2007年この1号機の前に
ロケットエンジン始動実験の時
爆発事故を起こしてしまい
3名の技術者が無くなりました。
しかし困難を乗り越え2009年12月7日
カリフォルニア州モハーヴェ宇宙港で
1号機「VSSエンタープライズ」が
完成して公開されました。
このVSSエンタープライズを
上空15㎞まで運ぶ
「スペースシップツー」に吊るして
22回も大気圏内飛行を行いました。
その後2013年4月29日に
初のロケットエンジンを噴射して
宇宙に行く事に成功しました。
噴射時間は16秒間
高度16.7kmに到達
マッハ1.2を記録しました。
〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓
しかし2014年10月31日
カリフォルニア州モハーヴェ砂漠で
2人を乗せて試験飛行中の1号機
エンタープライズが墜落しました。
この事故は
パイロット1人が死亡し
もう1人も重傷を負う大事故でした。
事故の原因は
宇宙モードの切り替えを
マッハ1.4になってからの切り替えなのに
マッハ1付近で切り替えた事が原因。
そのため機体の合成が
ロケット噴射による加速に耐えられず
空中でバランスを失い墜落しました。
しかもこれは
パイロットの操作ミスでしたが
操作ミスを出来ないようにする
安全装置が装備されてなかったのです。
更に
操作ミスで機体が間違った動作し時
その動作に機体が耐えられない事も
問題視されました。
この事故をきっかけに
人命の安全性の甘さが露呈され
再設計を余儀なくされてしまいます。
〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓
そして
2号機VSSが2016年2月19日に
無事開発されて一般公開されました。
この機体の名前は
「VSS ユニティー」
建造は1号機の試験と並行し
2012年から進められていた物。
しかしこの2号機は
1号機の事故を教訓とし
問題解決した機体として完成しました。
2号機も複数回の滑空飛行試験の後
2018年4月に初めてロケットを噴射して
飛行試験を開始しました。
2018年12月13日2号機ユニティは
パイロット2人を搭乗させた状態で
高度82.7kmに到達しました。
そして初の
1号機が果たせなかった
有人宇宙飛行を実現!
〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓
2号機のユニティーは
2019年2月22日
2度目の宇宙飛行で
高度89.9kmに到達できました。
この飛行でパイロット2人と
ヴァージン・ギャラクティックの
インストラクター1人が
乗客として登場しました。
この実験で
商業飛行に向けた
客室や飛行環境を調査して
室内の快適さを検査しました。
なんと!
この飛行でユニティーは
宇宙空間に5分間滞在し
無重力を味わう事に成功!
そして今回
とうとう第3世代のVSS
「イマジン」を発表しました!
イマジンは
2号機の更に発展型となっていて
メタリックシルバーに表面加工され
鏡のようなボディーになってます。
そして
このイマジンの試験飛行は
今年の5月から行われる予定です。
〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓
このイマジンは
最初母機のスペースシップツーに吊るし
高度15㎞まで運びます。
その後イマジンは
そこからロケットエンジンを噴射して
一気に高度110㎞の宇宙に飛びます。
このイマジンは
パイロット2名と
乗客6名乗せる事が出来
合計8名を宇宙に飛ばせます。
そして
宇宙から帰還する時は
翼を広げて空気抵抗を生み出し
速度を落として大気圏突入時の
摩擦熱を軽減します。
その為
スペースシャトルの様な
耐熱タイルをつける必要がなく
大気圏に突入できます。
その後
高度22㎞まで降下したら
また翼を変形させて
グライダーの様に飛行して戻ってきます。
このように燃料を使う場面は
宇宙に向けて上昇する時のみで
帰還時は
燃料を一切使用しない作りになってます。
〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓=〓
近年
様々な企業が一般人向けの
宇宙旅行開発を進めてます。
でも
費用が高すぎて
お金持ちだけが味わう事が出来る
エンターテイメントになってます。
しかし
ヴァージン・ギャラクティック社は
第3世代「VSSイマジン」を完成させて
この宇宙船を大量生産する計画です。
その事により
生産コストを下げて
搭乗料金を安くする計画です。
しかし
あのスペースシャトルは
1回の飛行ごとに安全性確保の為
110万部品全部検査してました。
スペースシャトルの検査コストは
使い捨てのロケットより高かった為
廃止になってしまいました。
果たしてこのVSSの方は
この膨大な検査コストを含めた
費用対効果が得られるのでしょうか?
何だか不安です。