10歳の時
週1回位で上野に通っていた。
この時の俺は
今まで埼玉県の三郷市に住んでいて
東京の事が全く解らない田舎者だった。
でも10歳の時
東京の荒川区に引っ越して
上野まで自転車で行く事が出来た。
最初は
迷子覚悟で試しに冒険をするつもりで
上野に向かった。
そしたら
道路標識に上野までの道のりが書いてあり
簡単に行く事が出来た。
時間にして
のんびり上野に向かっても
30分位で到着する事が出来て気軽に行けた。
そして俺は
初めて上野に行った時
バイク屋街を発見した!
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俺は
初めて行った時バイク屋街を見た瞬間
凄くきらびやかなバイクがたくさん置いてあり
「なんて華やかな場所なんだ!」と感じた!
凄くメカメカしい
カッコい良いバイクだらけを見て
俺の中二病パワーを燃え上がらせた!
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°
その場所の匂いは
オイル臭く鉄臭く革臭く
凄く良い臭いだった。
クンクン(-。-)
俺は
この場所がすぐに大好きになって
お金がないけどよく通っていた。
当然バイクを買える訳もなく
ただパーツやバイクを眺めているだけだった。
でも
この場所の
この雰囲気が凄く良い。
上野のバイク屋街は
田舎者の俺にとって
凄いカルチャーショックな場所だった。
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俺が
生まれて初めて実物のハーレーを見たのは
この場所だった。
ハーレーは
バイクの中でも大きいと聞いていたが
正直そんなに大きくない気がした。
店員さんがハーレーにまたがる所を見たが
バイクより人の方が大きく感じて
何だかイメージとちょっと違った。
この
人とのサイズ感の違いを見た俺は
ハーレーが好きになる事が出来なかった。
なんかこうもっと
道路交通法を無視した超巨大なバイクだと
勘違いしていたのだ。
でもエンジン音は
何だか面白くて好きになれた。
日本車のエンジン音と違い
ハーレーのエンジン音は
ポコポコポコ言ってて何だか聴いてて楽しい。
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ハーレーのエンジン音は
いまにも止まりそうな位
ポコポコテンポが遅かった。
案の定
何度かエンジンが止まり
店員さんがキックスターターを蹴り下げて
必死にかけなおしている。
俺は
ハーレーがこんなにも扱いずらいメカとは
全然知らず不良品バイクにしか感じなかった。
しかし話に聞くところによると
このわがまま感がハーレーの良さと
雑誌で大人達が記事にしていた。
更によくハーレーを見ていると
エンジンの振動で車体が物凄く揺れている。
この頃の俺は
「さすがにこんな振動のまま走り続ければ
車体のネジが緩み走行中に分解しそうだ」
そうはっきりと感じた。
この頃の俺は
こんなハーレーがただの不良品バイクに見え
大人達の「これがハーレーの良さだ」理論を
まったく理解できなかった。
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しかし
ハーレーを見たおかげで
アメリカンバイクの形を凄く好きになれた。
そして俺は
上野のバイク屋街だけでなく
もっと先の街も知りたくなった。
そんな気持ちが湧き
更に先の上野駅方面にまで
新発見をしに向かって行った。
ちょっと走ると
すぐに上野駅にたどり着いて
ここに自転車を止めて探索してみる事にした。
そしてとりあえず
上野駅に入ってみる事にする。
そうすると
やたらと広くて何もない。
上野駅の道は
四方がコンクリートに囲まれて
何だか刑務所の中にいるみたいだった。
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当時の上野駅は
たばこの吸い殻や
ガムが地面のあちこちに落ちていた。
そんな雰囲気の中でも
中央口だけ少し綺麗に整備されている。
そこに
噂に聞いたヒヨコまんじゅうを発見した!
俺は
ヒヨコまんじゅうを
刑事ドラマで見た事がある。
刑事ドラマで政治家に裏金を渡す時
いつもヒヨコまんじゅうが出てきて
このおまんじゅうの底にお札が入っていた。
俺は
このドラマでしか見た事がない
ヒヨコまんじゅうを実際に見れて
凄く感動してしまった!
そして
「このおまんじゅうを買う人みんな
裏金を渡す人なんだ~」
そう思ってしまった。
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このあと上野駅から出て
正面にあるおもちゃの家みたいな
「ヤマシロ屋」と書いてある建物に向かってみた。
このお店に入ると
埼玉県で販売してい無いおもちゃがたくさんある!
雑誌でしか見た事がないおもちゃや
ジオラマや鉄道模型など
まるで夢の国にしか無いと思っていたおもちゃが
所狭しとたくさんある!
俺は
「さすが大都会の東京上野だ!」
そう感動してテンションが一気に上昇した!
(ノ≧∀)ノわぁ~い♪
とりあえず
今まで住んでいた埼玉県の三郷団地のおもちゃ屋で
販売していなかった鉄道模型を見に行く。
そこには
小さな鉄道模型のジオラマが展示してあり
凄く臨場案あるリアルな鉄道模型が走っていた!
この光景を見た俺は
田舎者丸出して超絶感動してした!
(((o(*゚▽゚*)o)))
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さらに
このおもちゃ屋を探索すると
ガンプラのジオラマが飾ってある!
俺は
初めて見るガンプラのジオラマを見て
気を失いそうなほど嬉しくなってしまった。
ヤタ───ヽ(・∀・)ノ───!!
そして30分間位
そのジオラマに釘付けになって
ず~と眺めてしまう。
この時の感動は
まるでジオラマの世界に入り込み
完全に時間が止まった世界になった。
何せ俺は
この時までジオラマを雑誌でしか見た事が無く
本物を凄く見たいと感じていた。
その夢だった事が
この時かなった瞬間だった!
キャ━━━━(#゚ロ゚#)━━━━ッ!!
俺は
この夢の国の「ヤマシロ屋」が凄く気に入って
上野に来たら必ずここに立ち寄る事にした。
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俺は
この上野と言う街が凄く大好きになり
この頃1週間に1回上野に通っていた。
でも1か所だけ
行く事をそまどった所がある。
そこは
アメ横だった。
アメ横の入り口から中を見ると
通勤ラッシュ時の電車の中みたいで
「体の小さい今の俺が入れば完全に迷子になる」
そう感じていく事が出来なかった。
そんな事思い
いつも行かない事にしていた。
でも外から見ていると
だんだん行きたい衝動に駆られて行く。
俺は
「このアメ横が次の冒険場所だ!」
そう決めて今日の所は
家に戻って行った。