8歳の時。
朝起きると
何だかお腹が少し変な気がした。
お腹が痛い訳じゃないけど
なんか変な違和感が感じる。
でも
気にせず朝食を食べて
学校の支度を始めた。
丁度ランドセルに
教科書やノートを詰めていたら
急にお腹に激痛が走った!
この時は
まだ普通にお腹が痛いだけの痛みだった。
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俺は
母親に急にお腹が痛くなったと伝えたら
「また学校行きたくない病?」と
あしらわれてしまった。
俺じつは
毎週月曜日になると学校に行きたくなくて
毎回お腹が痛いと言い
駄々をこねていた。
しかし毎回そんなウソ速攻ばれて
強制的に学校に行かされるのだが
今回の腹痛は
マジで痛い!
オオカミ少年と化してる俺は
なかなか母親に信じてもらえず
とうとう痛くて脂汗が出てきてしまった。
しかも
どんどん痛みが増してくる。
だんだん時間がたつにつれ
ただの腹痛と違う強烈な痛みが襲ってきた。
そして俺は
もう立っていられなくなり
その場でしゃがみ込んでしまった。
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母親は
俺がしゃがみ込み
本気で痛がっている姿を見て
ようやく本当の腹痛だと認めてくれた。
そして母親に
「とりあえず正露丸を飲んで寝てなさい」
と言われ
布団にもぐりこんだ。
しかし全く痛みが和らぐ気配がなく
下痢も出ない。
時間がたつにつれ
更に痛みが増してきて
とうとう布団の中で転げ回り始めてしまう。
この痛みは
俺が今まで生きてきた中で
一番強烈な痛みだ。
そんな姿を見ていた母親が
「そんなに痛いなら病院に行こう」
と言ってくれた。
しかし痛すぎて立ち上がれず
病院へ向かえる状態じゃない。
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俺は
腹痛で意識がもうろうとしていた。
でも母親に
「このまま寝てても治らないから
何とか起き上がって病院に行かないと」
そうせかされてしまう。
仕方ないので
必死に起き上がって洋服に着替え
はいつくばって外に出て
母親の自転車に乗り病院に向かった。
そして途中何度も
腹痛で自転車から落ちそうになるが
何とか病院にたどり着けた。
診療待ち時間も
お腹の痛みで意識が無くなりそうになる。
そしてやっと
順番が回ってきて診察をしてもらった。
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俺は
物凄い腹痛を先生に告げたら
レントゲンを撮ると言う。
その結果
とりあえず盲腸じゃない事が判明した。
「ならこの痛みの原因って何?」
実は
この痛みの原因は
先生にも解らなかった!
俺も下痢をしない腹痛なんて
何が何だか解らない。
先生は
「とりあえず今日1日様子を見て
もし明日まだ痛いなら手術をしましょう」
そう答えていた。
更に先生は
「多分腸にガスが溜まってるのが
原因かもしれませんね」
と言っていた。
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俺は
腸にガスが溜まってると診断を受け
「何だかおかしな事言っているな」
そう感じた。
「ガスっておならの事?」
「しかもこんな強烈な痛みを引き起こすガス?」
「相当大量のガスなの?」
「痛みが治る時こんな大量のガスが一気に出るの?!」
俺は
この後の特大へっぴりガスが出る事を予想して
「こりゃ凄い匂いと音が鳴るぞ!」と
心配になってくる。
そして俺は
病院で薬も貰えず
この強烈な痛みのまま家に帰っていった。
家に着いた俺は
すぐに布団に入り
このまま寝てしまいたかったけど
あまりの痛みで寝る事も出来ない。
この痛みは
まるで悪魔に内臓をえぐられるような痛みだ。
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俺は
寝る事も出来ず
このまま痛みが治まるまで
耐えるしかなかった。
お昼ご飯は
お腹が痛すぎて
とても食べる事が出来ない。
そして夕方3時過ぎ
急に俺の体に異変が起きた。
一気にだんだん腹痛が治ってきた!
でもこの時
予想していた特大へっぴりガスが出ていない。
しかし今は
あのの強烈な痛みが
だんだん治ってきてた。
俺は
何だかよく解らないけど
とにかく地獄の底から這い上がれたのだ!
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そして午後5時ごろになると
もうすっかりお腹の痛みが治っていた。
腸にガスが溜まっていたと言われたが
おならも出ずに治るなんて
一体あの痛みの正体は
何だったのだろう?
本当にガスが溜まっていたのだろうか?
それとも全く別の原因?
でも
何はともあれ治って本当に良かった。
この腹痛は
この時以来1度も起こってない。
今思うとあの激痛は
本当に子供が生まれる激痛と
同じだったのかもしれない。