異常激情野球大河、ここに閉幕である。
深夜ラジオにて伊集院光が「このテンションでどこまで続くのか心配」みたいなことを言っていたが、ダラダラ続けるタイプの話ではないし幕切れも宜なるかなである。
ただ巻末の原作者コメントには、またいつか第2部で、とあるので続編の構想はありそうだ。
ラストまでカタカナ書きのままだった〈シキュウジ〉とは一体何なのか。
様々な見解が述べられるが明確な解答は提示されず、〈シグルイ〉が〈死狂ひ〉なのだから恐らく〈死球児〉だろうと予想はすれど、今はここに描かれた死闘の中に眠るのみだ。
大槻ケンヂが〈UNDERGROUND SEARCHLIE〉名義でリリースした「GURU」という曲の歌詞にこんな一節がある。
〈春の夜の人のいない伽藍の底に、
シンメトリに双子の少女がいて、
遊びとはいえない殺し合いのような、
キャッチボールをしている。
ぶつけ合っては血の色の泣き笑いの双子の野球だ〉
まるで天城雄大と佐藤さとるのようじゃないか。