長編三作目だが、これも漫画の原作らしい。
序盤から六花さんが顔出ししているので、これはと期待しつつ読み進めたものの、ミステリ的には後期クイーン問題の何番煎じって感じで、過去のキリン関係者の相次ぐ不幸や六花に似た故人の存在が、ただの偶然で片付けられたのも肩透かし。
この辺は漫画サイドとの兼ね合いも考えられるけど。
苦労人の苦労くんもとい九郎くんもどんどん影が薄くなっている気がしないでもないが、最後の最後に少しばかり見せ場が。
敵役の六花ならまだしも、仲間の側であの異能が手に余るのは致し方ないところか。