青空文庫にて。
短編の倒叙もの。
陽キャに想い人を取られて悶々とする陰キャが、ふとしたことから犯罪計画を思いつき実行に移し、陽キャを葬って溜飲を下げるもそこは素人の浅知恵、探偵役の弁護士の仕掛けにあっさりハマって呆気なくおロープ頂戴(©伊集院光)となる。
猫を犯人ならぬ犯猫に仕立て上げようという、猫派ならずともそりゃ無理だろというトリックながら、ラストの締め方からして作者自身も「こりゃ無理あるわな」と苦笑しつつ書いていたに違いない。
杜撰な物理トリックと弁護士の心理トリックの対比がいい。