明智小五郎が序盤から出てきて、少年探偵団シリーズにありがちな〈機械仕掛けの神〉状態でないのは好感が持てる。
ネタバレは回避すべきかどうか迷うところだが、こちらも目次を見てあっさりバラされたので別にいいよね。
黄金仮面の正体は稀代の怪盗アルセーヌ・ルパン。
しかも怪盗と恋仲になる女性の名が大鳥不二子。
ルパン三世の峰不二子はこれに由来するのかと思いきや、どうやら違うみたい。
トリックの妙を大乱歩に求めるのは筋違いなので、ここはプロットやキャラの楽しさを文体共々味わうのが正解。
ポーの「赤き死の仮面」のオマージュとか、きっとノリノリで書いてたんだろうなあ。