前者は〈高校生にもわかる大蔵経現代日本語訳プロジェクト〉の最初の成果の一部とのこと。
中公文庫『龍樹』で既知の内容だが、訳者による前書き(龍樹伝を鳩摩羅什訳でなく『付法蔵因縁伝』とする点)は大変興味深い。
後者は〈仏教文化公開講座講演録〉の一部で、空性論から浄土教に至る歩みを記す。
八宗の祖(日本における全仏教の祖師)にして、親鸞が七高僧の第一に挙げた龍樹。
良く知られる〈空性論者〉としての姿が、浄土真宗の祖師たる〈浄土願生者〉とどう繋がるのかを解き明かす試論。