「買い物はECサイトで」「食事はデリバリーで」……
デジタル化が進み、テレワークが一般化する中、
外出せずに買い物や食事を済ます機会が増えたのではないだろうか?
そんな状況下、ITを駆使して農家をオンラインで支援する方法がある。
直接、農家さんのもとに足を運ばなくても、
オンライン上で関わりを持てる時代である。
そこで、今回は学生主導でリンゴ農家を支援する事例を紹介したい。
今回、立ち上がったプロジェクトは
市場には流通しない〝規格外リンゴ〟のブランディングである。
ブランディングの対象は「青玉」と呼ばれる、
名前の通り色づきが悪く、赤くなりきらないリンゴである。
「青玉」は日陰で生育したリンゴのため、光合成が不十分である。
そのため、糖度が乗りきらず、「加工用リンゴ」として
市場で買い叩かれている。
一般的なリンゴの卸価格は次のグラフのように
㎏あたり3~500円である。
しかし、「青玉」は ㎏あたり50円以下である。
一玉100gの場合、たった「5円」……。
収穫にかかる人件費はもちろん、
農薬の費用さえも回収はできない価格設定である。
捨てるよりはマシではあるが、
「青玉」は採算がまったく合わない〝規格外リンゴ〟である。
「青玉リンゴを表舞台で輝かせたい」
そんな学生たちの想いから、
「青玉」のブランディングプロジェクトが立ち上がった。
しかし、「青玉」と言っても、一般的には まったく馴染みがない。
認知度を高めるために5つの観点から、
情報発信するために独自サイトを作り上げた。
「知る」:なぜ、青玉リンゴができるのかを写真と共に紹介
「関わる」:リンゴ農家のマイブームを公開して
関わる気軽に関わるきっかけづくり
「食べる」:用途を伝えるためにInstagramでレシピ集を公開
「買う」:注意事項を紹介した上で、3㎏ 2,300円で販売
「聞く」:気になることを何でも聞ける意見箱
生産者であるフルプロ農園のストーリーを載せたり、
青玉のレシピを紹介したり……、
まずは知ってもらうことを目的としたサイトである。
実際のサイトはこちら。
「青玉」知らないの?
今回、青玉プロジェクトの紹介をしたが、
現在、販売している書籍『耕すだけが農業ではない!』では
Z世代の生の声を載せている。
ぜひ、併せてお読みいただけると嬉しいです。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。