こんにちは! ALISアンバサダーをやらせていただいているRickyこと田中陸也(@RuuieTanaka)です。
普段は、トライバルメディアハウスという会社で、ブランドのファンづくりの支援をしています。初ALISの投稿、ワクワクしますね!
さて、今回はとにかく時間もないので、自分が考える「トークンエコノミー」についての理解を3つの特徴に分けて徒然なるままに書いてみました。
<3つの特徴>
①世界観を実現するエコシステム
②信頼の拠り所がアルゴリズム
③コミュニティ価値の最大化がゴールに直結
トークンエコノミーの出発点は、「こういう世界を作りたい」という”世界観(ビジョン)”だと思います。
ALISの場合だと、それが「本当に信頼できる記事に出会える世界」を作るのが、まず目指している世界観です。またキンコン西野さんのレターポット(レターポットも一種のトークンエコノミーだと考えてます)だと、「恩を手軽に贈れる、恩が集まる人が報われる世界」が世界観になります。
そしてその世界観(ビジョン)に共感した人たちがいたとき、それを実現させるために共感者を「行動」に移させるエコシステム(生態系)こそ、トークンエコノミーだと考えています。
ここでのキーワードは「行動に移させるエコシステム」です。
どのような行動を起こさせれば目指す世界観を実現できるか、この問いに沿って設計されるのがトークン配布の設計です。例えばALISの場合だと、「良い記事を書いた人」や「その記事をいち早く評価した人」にトークンが配布される設計にすることで、「良い記事が集まり表出される世界」を作ろうとしています(実際はもっと複雑な設計です)。このトークン配布のポイントをどこに置くかは、目指す世界観によって決まります。「こんな行動をした人が評価される世界が作りたい」といった、独自の考えの元設計できるのが特徴です。
またエコシステム(=生態系)であるということは、エコノミー自体が自走して回っていく状態になっているということです。人は究極のところ利己的に行動するという前提に立ったとき、皆がそのような行動をしてもエコノミーが目指す世界観を実現するように、精密なトークン配布設計により、自走する状態が作られているのです。
ここの話はブロックチェーンに興味がある人は自明の話だと思います。
精密なトークン設計をしたとしても、その設計自体を利用者が「信用」できなければ行動を起こしてくれません。通常のサービスはこの「信用」をサービスの提供者が担保します。つまり中央集権的な状態なので、このサービス提供者の思うがままにルールを変えられてしまうリスクや、この提供者が攻撃されるリスクにさらされています。
しかし純粋なトークンエコノミーの場合は、この「信用」を、オープンにしたアルゴリズムとしてブロックチェーン上に乗せて担保しています。(全てをブロックチェーン上に載せるわけではないです)
これにより、サービス提供者(中央集権者)でも、自分たち独自の判断でその世界でのルール変更ができなくなり、トークンエコノミー内の利用者と合意形成しながらでないと変更できなくなります。
この結果、そのトークンエコノミーが目指す世界観の実現に向けて、コミュニティメンバーの総意の元自走して意思決定がなされることになるので、ある意味中央集権者がいなくても自走する、本当の意味でのエコシステムになるのではないかと思います。ビットコインなどはまさにこの状態だと理解しています。
サービス提供者すらも、同じゴール(世界観の実現)を目指す、コミュニティメンバーの一員と化すというイメージかなと思います。
トークンエコノミーのゴール(目的)とは、その目指す世界観(ビジョン)の実現です。
そしてこの世界観に共感した人たちで形成される共同体は広義意味でのコミュニティです。つまり「この世界観を実現したい」「その世界の中で活動したい」「この世界観の実現を応援したい」という人たちの集まりです。
こう考えたとき、このコミュニティには、事業者・投資家・利用者のステークホルダー全員が含まれ、このコミュニティメリット(価値)を向上させることが、イコール目指す世界観の実現に直結します。ALISのミートアップ時の資料でも、株式会社とトークンエコノミーを比較していて、「株主の利益」の最大化を目指す株式会社と対比させて説明されています。
コミュニティ価値の最大化とは、以下のサイクルが回っているイメージです。
▼コミュニティ価値最大化のサイクル
この結果、トークンの信頼度が高まり、トークンに価値を感じる人が増え、トークン価格も上昇し・・・といった具合にステークホルダー全員のメリットにつながるのではないかと思います。
トークンエコノミーは目的ではなく「手段」であることは、忘れずにいたいと思います。「どんなトークンエコノミーを作ろう」といった手段の目的化をせずに、「どんな世界を作りたいか」「その手段としてトークンエコノミーは有効か」といった考えをしなければ、成功しないと思います。
個人的には、既にサービスローンチしているキンコン西野さんのレターポットは本当にすごいなと思っており(広義意味でトークンエコノミーと捉えてます)、なぜかというと普通のトークンのように取引市場で法定通貨と交換できる仕組みを持っていないにもかかわらず、既に5万人以上の利用者がその価値を信じてレターを購入し、サービスとして利用しているからです。
しかも、特にレターの使い道を西野さんが作らなくても、勝手に共感する事業者「レター支払OKです」といった美容室やバス会社などが出てきています。得られたレターは日本円に戻すことはできないにも関わらずです。
このように、自分もビジネスを考える際にはトークンエコノミーを手段として捉え、サービスとしての価値設計ファーストで考えていきたいと思います。
コミュニティを味方につけるレターポットのすごさはこの記事でも書いたので興味があればぜひ!
以上、ALISの第一回投稿、時間もなかったのでかなり読みにくい部分もあったかもしれませんが、これからもALISで記事を書きたいと思いますので、みなさんよろしくお願いします!