私には、なかなか外に勤めることができなかった時期が10年ある。
ずっと悩んでいた体調不良の原因が分かった時、ネットで調べて見つけた『クラウドソーシング』。
これに挑戦したことが、私が在宅ワーカーになったきっかけだ。
『クラウドソーシング』とは、主に単発の業務委託案件を、マッチングサイトを介して受発注する『働き方・働かせ方』のことをいう。
主なマッチングサイトに、『ココナラ』『クラウドワークス』『ランサーズ』がある。
コロナ発生直後の2020年1月、地元の就労支援NPOに呼ばれた。
それから一年半、相談員兼ピアスタッフとして、そこでボランティアをした。
就労支援機関の利用者さんは、もともと在宅ワークに関心が高い方も多かった。
でも、コロナ発生後はさらに、クラウドソーシングに関する相談が増えたとのことで、私は呼ばれた。
利用者さんの中には、体調や人間関係、家庭の事情などの理由でお仕事に悩む方がやっぱり少なくない。
そこにコロナが重なり、外出のリスクが高まった方がいること。
また、『ココナラ』『クラウドワークス』等の知名度が上がってきたことも、相談が増えた理由としてあると思う。
私は利用者さんに、クラウドソーシングの始め方、営業・プロフィール作成のコツ、実績の積み方などをお伝えしたり、スキル・職歴・割ける時間等を棚卸しして、良さそうな案件を提案したりした。
パソコンの基本操作や、私がなりわいとしているテープ起こしの技術を教えたり、自身のお客様にご了承を頂き、お仕事を私の裁量で回して、納品までサポートしたりもした。
だけど、実際に自分で営業をし、報酬の交渉もして、案件を受注する。
さらに、お金をもらってこなした仕事が評価もされるとなると、「怖い」「できなかったらどうしよう」と、踏み出せない方も結構いた。
とにかく数多く応募して、実績を積みながらアカウントを育てないと、軌道に乗らないのに、と思っていた。
その頃、「稼ぐためのブロックは外れているね」と、私に言う人が時々いた。
何のことだろうと思って調べると、『ブロック』とは、「それをしてはいけない」という思い込みを指す、自己啓発系の分野で使われる用語だった。
私はそういったセミナーには行かないが、たしかにフリーランスの場合、自分を切り売りして報酬を頂くことに対する抵抗感に勝てないと、大変かもしれない。
「そうかも、あまりないな」と気づき、少し考えてみたところ、これには、私が育った環境が関係しているかもしれないと思い至った。
私は、『集落』とでも呼ぶべき『ド田舎』で、幼少期を過ごした。
お隣さんのおうちは500メートル先。
自宅の周りは藪で、その辺にあるアケビやクワの実・ヤマブドウをおやつに、適当に遊んでいた。
明日の記事では、そんな私の幼少期とマインドブロックの関係について、掘り下げてみたいと思う。