「就職四季報」は就活生の企業選び・分析には、必要な道具の1つであるが、情報の公開が多い企業と少ない企業とでは、「理系企業」と「文系企業」として分類できると考えられる。
理系企業(各種メーカー[食品、住宅を除く]、インフラなど)と文系企業(金融、商社、広告、不動産)と置き、観察していき、就職四季報には載っていないリアルな数字を分析していく。
ここでの理系企業は、ほとんどが情報を開示しており、また出身大学にも偽りはないと感じた。学生時代の頑張りやスキル、論理的思考力があれば、大学は関係なく評価されることもある。
しかし、対する文系企業は、大量採用をしているため、大学枠、コネが存在しておりかなり曖昧な基準から採用が行われているように思えた。その中でも特にそれを感じることが出来た「地方銀行」から分析をし、考えていく。
参考;「理系企業と文系企業:何がどう違うのか?」著者;横田 好太郎
先程挙げたように、「銀行」の就職四季報はNA(Not available)が多く、離職率や倍率が見えなくなっている。そこで、某地方銀行の選考を受けながら、実際の倍率を考える。選考フローは、書類選考→webテスト→複数の面接、適性検査で選考が行われる。採用人数はわかるため、そこから二次面接を受けている人数から分析する。
「某地方銀行の応募人数と倍率」
採用人数 ※ 控え室の席数 1日の面接回数 面接日(6/1〜6/4)
201名 30席 約16回 約4日
※去年の就職四季報より引用、今年も同数と仮定。
ここから、
採用人数 ➗ (控え室の席数 ✖️ 1日の面接回数 ✖️ 面接日)
= 書類選考これに、実数を代入すると、
201 ÷ ( 30 × 16 × 4 )
= 201 ÷ 1920
= 0.1046
これにより、倍率は、 = 100 ÷ 10.46
= 9.56倍
この銀行の書類選考通過後の有効求人倍率は、9.56倍であるということがわかった。
ここで、自分の「銀行員はエリート」というイメージには違いがあったことと同時に、金融機関(地方銀行)は人気が落ちていることがわかった。
情報を載せない理由には、様々な要因があると思うが、その1つとして、「絶対的地位」が挙げられる。銀行は商材が「オカネ」である為に、「銀行員の人柄」や「銀行のブランド力」勝負するしかない。(表向きは。実際は金利で戦うしかないのが現状。)
就活生は非常に正直で、問題のある企業や社会的に信頼がない・できない企業、もしくは、企業の就業情報・福利厚生などを見て、企業選ぶ。
その為に、情報の公開しない。銀行の信頼は、業績に直結する恐れがあり、それを隠す。 しかし、就活生ですら、敏感にその「嫌な予感・雰囲気」は嗅ぎ分けるし、そのために銀行は就職人気がなくなっているのではないか。
この情報社会において、持っている情報を厳格に扱い、公開すべき情報は「逃げずに」公開することで、就活生はもちろん、社会的にも「信用」を獲得することができると思う。